ミステリ要素あり小説一覧
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「もうちょい育ったら、本気で相手してやってもいいな。」それは、魔法使いのギルド、<星の塔>において、最強と謳われる、<風の賢者>、フェレト・リウスが、弟子となる少年、ディアス・パレルに向けた言葉。ディアスは、たった十五の少年でありながら、魔法使いの養成機関、<アカデミア>を主席で卒業した天才。優秀だが、高慢で、力のみを求めるディアスは、フェレトに弟子入りを願い出る。弟子をとらないことで有名だったフェレトだが、ディアスを認めたのか、それとも逆に、その性根を叩き直すつもりなのか、ディアスを弟子にする。しかし、フェレトがディアスに課した修行は、破天荒かつ理解不能なもので、ディアスは最初、戸惑い、反発する。しかし、不良少年がそのまま大人になったように見えたフェレトが、本当は誰より優しく慈悲深いことを知り、ディアスは次第にフェレトに惹かれていく。「オレはもう、フェレトさまじゃなきゃ嫌だ…!」と思うほどに。しかし、フェレトの親友であり、彼と並ぶ一流の魔法使い、<光の賢者>、アレクト・エリニュスにふりかかった悲劇は、ディアスに命にかかわる危機をもたらす。自分を庇えば、フェレトにも咎が及び、賢者の位を剥奪されるのではと苦悩するディアス。しかし、フェレトは、「弟子一人守れねえような賢者の位なんざ、こっちから捨ててやるぜ!」と笑うのだった。果たして、師弟の絆の行き着く先は…?最強無敵の美青年で、大人の余裕を漂わせているくせに、時折、悪童めいた素顔をのぞかせる師匠。傲慢尊大な美少年で、初めはツンと澄まし返っていたくせに、フェレトに接するうちに、焦ったり慌てたり、泣いたり笑ったりと、素直になっていく弟子。魔法使い師弟の物語です。
文字数 65,734
最終更新日 2021.03.14
登録日 2021.03.14
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