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──屋上から落ちた二人は台本の世界へ──
内気な広沢光輝は、
脚本家を目指す幼馴染の真希に誘われ、学園祭でお披露目する劇の主役に。
密かに想いを寄せていた同じ男である工藤裕介先輩が相手役だ。
誰にも気づかれていないと思っていたが、幼馴染である真希には全てお見通し。
今回の劇は、光輝の秘めた想いを応援しようと作った台本だと真希は言う。
渋々、光輝は台本を読むと物語は悲恋。
それでも工藤先輩と話せるだけマシだと自分に言い聞かせていた。
そして本番の文化祭で劇中に光輝の密かな想いが皆にバレてしまい、中断するほど罵声を浴びせられ、いたたまれず屋上へと逃げる光輝。
すぐに、後を追う工藤先輩と真希。
今にも飛び降りてしまいそうなほど泣き叫ぶ光輝に、宥めながらゆっくり近づく工藤先輩が手を伸ばし、光輝の手を掴んだ瞬間、突風が吹いて二人は真っ逆さまに落ちてしまう。
二人が落ちたであろう場所に、慌てて真希は向かったが……二人の姿はなかった。
文字数 99,008
最終更新日 2024.01.01
登録日 2023.11.17
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