剣を極める小説一覧

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ある世界に一人の男がいた。 その世界では魔術が発達し、剣士といえば鎧を着て盾を使うものというのが一般常識だった。 しかし、男が幼少期に見た剣士は違った。 鎧を纏わず、盾を使わず。 ただ、一振りの剣のみでバケモノに立ち向かう。 男はその姿に魅せられ、憧れた。 だが、男には才能が無かった。 成長するにつれて現実を直視し、結局は鎧と盾を身に着ける剣士となった。 そんな男は一体の魔物と相対する。 仲間は全て死に、後は自分だけ。 極限の状態の中、男は本当の欲望を思い出す。 ―剣を振りたい 鎧を脱ぎ捨て、盾を放り投げる。 男はかつて見た姿と同様に、一振りの剣だけで魔物に立ち向かった。 しかし、呆気なく胸を貫かれ、死ぬのだと悟る。 そして悔しさが込め上げて願った。 ―次の人生は才能が欲しい と。 これは一人の男が剣に魅せられ、剣に狂い、剣を極める物語である。
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文字数 31,441 最終更新日 2023.09.03 登録日 2023.08.29
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