英華帝国 第3皇子 蒼亜。
帝国皇室の男子は全員、蛇の姿をあわせ持つ。
蒼亜も青い大蛇に姿を変える。
「美しい蛇になる弟でも、蛇だということで恋を失った。それなのに、大蛇になる俺に惚れる女などいるわけがない」
兄弟皇子達と違い、己だけ大蛇になる蒼亜は、伴侶を持つことをとうに諦めていた。
その蒼亜に、父である皇帝陛下から婚約が命じられる。相手は辺境伯の令嬢、紫蘭。
人の姿で対面した彼女の瞳は、とても冷たい。
ああ、やはり俺には伴侶など────。
【屈辱の蛇皇子シリーズ】
文字数 22,107
最終更新日 2021.05.10
登録日 2021.05.05