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#48 美晴の大会応援 ♡

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 時刻は土曜日の朝。
 
 今日は美晴の柔道の大会応援の日だ。

 真人はエマと一緒に都内の大きな体育館に来ていた。


「真人様、男性用の入口はこちらです」


 こういった大きな国や県が管理しているような施設には、男性専用の入口や席が設けられている。

 今回の体育館も同じで、一般席とは完全に隔離されているので安全面は問題無いだろう。

 席の方に行くと、同じく応援に来たであろう男性が片手で数える程度だが何人か座っていた。

 真人が席に座ったタイミングでちょうど開会式が終わったらしく、これから試合が始まっていくようだ。


「真人様、あそこで美晴さんが手を振ってますよ」

「あ、ほんとだ……」


 美晴は真人がいつ来るのかと、ずっと男性席を気にしており、真人が入ってきた瞬間に気づいて手をこっちに大きく振っていた。

 なので真人も小さくだが手を振りかえした。

 すると、もう一度大きく手を振ってから美晴は試合の準備をするために部員達の輪の中へと戻っていった。


「今日一日で試合終わらすとなると、結構大変ですよね……?」

「そうですね、確か今日の試合は6月の県大会に進むための地区大会みたいなもので、突破するには4試合くらい勝たないといけないので、体力も必要になります」


 そうこう話していたら、いきなり美晴の出番のようで、沢山ある試合場の内の一つに上がっていた。

 そこに立っている美晴は、いつものニコニコ明るい笑顔ではなく、真剣そのものといった表情を浮かべていた。


「いい表情ですね。 迷いがない、真っ直ぐ相手を見れてます」

「やっぱり、そういうの大事なんですか……?」

「はい。 やはり武道やスポーツにおいて、メンタルというのは勝敗を分ける大きな要因になります。 特に、学生スポーツなどはそれ一つで格下が格上に勝つ事もザラにあると思いますよ。 その点、美晴さんは凄くいい状態ですね」

「なるほど……!」


 美晴は畳の上で礼をして、相手と組み合っていく。

 試合が始まってから、美晴は積極的に相手に技をかけていった。

 そして、1分くらいの攻防の末、美晴の技が見事に決まって無事勝利となった。

 美晴はその次の試合も余裕を持って勝ち、その時点でかなり進行が早かったので、周りの試合との兼ね合いもあり、少し時間が空くようだった。

 すると、真人の携帯に着信があった。


「美晴さんからだ……」

「どうしたんですかね?」

「『真人っちが良ければ、今から男性専用の入口の近くまで行くから一言応援欲しいっす!』だそうです……」

「どうなさいます?」

「もちろん、行きます……!」


 真人は席から立つと、入口の方へと向かっていった。

 いざ指定の場所に来てみると、施設の警備員が立っている、関係者以外立ち入り禁止の空間の外に、柔道着姿の美晴が立っていた。


「あっ、真人っち! エマさんも!」

「美晴さん……!」


 警備員の方に断りを入れ、真人は美晴の近くへと寄っていった。


「試合、見てたよ……! あと何試合くらいあるの……?」

「えへへ、嬉しいっす! 県大会に進むにはあと2試合勝てばいい感じっすね! そこからは順位決めっす!」

「そっか……! ずっと見てるから頑張ってね……!」

「私も応援してます。 今の美晴さんならきっと勝てますよ」

「うぅーっ! やっぱり無理言って来た甲斐があったっす! すごいやる気出てきたっすよ!」

「応援してるよ、美晴さん……!」

「そしたら、ウチがあと2回勝てたらご褒美欲しいっす!」

「うん、それでやる気が出るなら、僕にできる事ならなんでもするよ……!」

「よしっ! もうこれで負けれないっすね! じゃあ、短かかったっすけど失礼するっすね! 頑張ってくるっすー!」


 美晴はそう元気に言い放ち、会場へと駆け足で戻っていった。


「すごい元気だったね……」

「あれなら心配無さそうですね。 緊張も吹き飛んだでしょう」

「僕たちも戻ろっか……?」

「はい」


 真人達も席に戻り、美晴の出番が来るまで待った。

 それから少し経って、美晴の試合の番になったが、3試合目も美晴は快勝し、いよいよ県大会進出をかけた大一番がやってきた。

 相手は下位の方だが、シード選手で、下馬評では圧倒的に美晴が負けると思われていた。

 そんな中、美晴は試合場に立つと、いつもと同じ所作で試合に臨んだ。

 すると、周りでそれを見ていた人達は、予想外の光景を目にすることとなった。


「エマさん……? なんだかさっきと美晴さんの雰囲気が違くないですか…….?」

「そうですね。 恐らく言うなればゾーン状態というやつです」

「ゾーン…… 確かすごい集中してる状態みたいな感じですよね……?」

「それで合ってます。 今の美晴さんは練習の時より力を発揮できるくらいの状態ですね」


 素人の真人にも分かるくらい、今の美晴の動きにはキレがあった。

 そして、試合が始まって割とすぐに、綺麗に相手を投げ、一本勝ちを決めてしまった。


「すごい……!」

「これで山場は超えましたね。 素晴らしいです」


 それから美晴はその勢いのまま準決勝まで進み、その階級の一年生の中だとトップの3位タイで大会を終えた。

 準決勝でも、国の強化選手だという選手相手に、ギリギリのところまでもつれ込む大接戦を披露し、まさに番狂わせを引き起こしたと言っていい活躍を見せてくれた。

 閉会式でもしっかりと表彰され、お立ち台の上では華やかな笑顔を見せてくれていた。

 その笑顔が向く先には、必ず真人が入っているのは、美晴が誰のおかげで勝てたと思っているかを示していた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「真人っち~~!」

「美晴さん……!」


 閉会式も終わり、部の軽いミーティングも済ませて解散になってから、美晴は真人の元へと走ってきた。

 よほど急いできたのか、着ている制服は少し着崩れていて、全体的にちょっと汗ばんでもいた。


「そんなに急がなくても大丈夫だったのに……」

「はぁっはぁっ…… 1秒でも早く、真人っちに会いたかったんすよ! 今日勝てたのは真人っちのおかげっすから!」

「え、僕の……?」

「はいっす! こんなに大会で実力出せたこと今まで無かったっすから、絶対これは真人っちが応援してくれたおかげっす!」

「そっか…… 力になれたならよかったよ……!」

「めちゃくちゃ力になったっすよ! エマさんも、どうだったっすか? ウチの試合!」

「素晴らしい動きでしたよ。 あの時の美晴さんなら私とも勝負出来るんじゃないでしょうか?」

「あれでようやく同じ土俵っすか…… 目標は遠いっすね!」

「私も日々鍛えてますから、そう簡単に追いつかれたらたまりませんよ」

「それもそうっすけど、いつか追いついてみせるっすよ!」

「ふふ、期待してます」

「なにはともあれ、美晴さんお疲れ様……!」

「うっす! あ、それでこの後なんすけど、真人っちのお家にお邪魔してもいいっすか? 真那さんとかウチの親には言ってあるんすけど……」

「全然いいよ……!」

「良かったっす! じゃあ、一回お家帰ってお泊まりセット持ってくるっすね!」

「あ、そういう事なら…… エマさん、美晴さんのお家に寄ってもらってもいいですか……?」

「お安い御用です」

「という事で、送りますよ美晴さん……」

「えっ、いいんすか? じゃあ、お言葉に甘えるっすね!」


 という訳で美晴を車に乗せ、真人達は家へと帰っていった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 コンコンコンッ


「失礼しますっす~……」

「美晴さん、こんばんは……」


 その日の夜、美晴が部屋にやってきた。

 
「真人っち…… えっと……」

「とりあえず、座ろっか……?」

「そ、そうっすね……」


 この時の美晴はいつもの美晴とは打って変わって、とてもしおらしかった。


「美晴さん、どうしたの……? 緊張してる……?」

「正直、すごいしてるっす…… 試合の時よりも心臓ドキドキっす」

「そんなになんだ…… あ、そういえば、ご褒美欲しいって言ってたけど、何が欲しい……?」

「あれはその…… あれば頑張れるかなって思って咄嗟に出ちゃった言葉っすから、気にしないでも……」

「えっと、何かしてほしい事とかない……? 別にご褒美とか関係なくあれば教えてほしいな……」

「い、いいんすか? じゃあ、そのっ、ギュッてして欲しいっす……」

「お安い御用だよ……!」


 ギュッ……

 
 美晴は真人とそこまで身長が変わらないので、真人からしたら結構抱きしめやすかった。


「こ、これ、ドキドキがさっきよりやばいっす……」

「美晴さん、今日はお疲れ様……」

「あ、ナデナデも……♡ ま、真人っちは見ててどうだったっすか?」

「美晴さん、すごいカッコいいなって思って見てたよ……!」

「そ、そっすか……♡ 嬉しいっす♡」

「美晴さんも手、回していいよ……?」

「じゃあ、失礼するっすね……♡」


 美晴も真人の背中に手を回し、ギュッと抱きしめた。


「これだけでも、今日頑張った甲斐があるっす♡ 本当に、今日は嬉しいことばかりっすね♡」

「そうなら嬉しいな……!」

「そしたら、もっと幸せになるために、真人っちに言いたいことがあるっす……」


 美晴は顔を上げて、真人のことを真っ直ぐ見つめた。


「ウチ、真人っちのことが好きっす……! 実は初めて話した時から……!」


 顔を真っ赤にして目を潤ませながら告白する美晴は、最高に可愛らしい女の子だった。


「僕も、いつも明るくて、周りまで笑顔にしてくれる美晴さんの事が好きだよ……! それにしても、そんな早くから好きでいてくれたんだ……?」

「真人っちと言葉交わした時に、なんかビビッときたんすっ。 ウチにはこの人しかいないって!」

「そっか……! 嬉しいよ、美晴さん……!」


 ギュゥゥ……


「あぁっ♡ 強いぎゅー幸せっす♡ 真人っちと両想いになってから初めてのぎゅー♡」

「これまではちょっと美晴さん、遠慮してたよね……?」

「そりゃあ、音夢っちみたいにガンガンいけたら苦労しないんすけど…… は、恥ずかしいっすよ♡ それに、ウチはあんまり女の子っぽくないというか…… 真人っちにどう思われてるか分からなかったっすから」

「女の子っぽくない……?」

「だって、髪も短いし身長も体格も結構ガッチリ目だし、言動もうるさいというか……」

「今、美晴さんが言ったの、全部僕が美晴さんを好きなところだよ……?」

「そ、そうなんすか……?」

「うん、短い髪は美晴さんに似合ってるし、身長とか僕と同じくらいだからこうして抱きしめやすいし、何より元気でハキハキしてるのが美晴さんのいいところだと僕は思うよ……!」

「~~~っ♡! そ、そんな事言われたら嬉しいに決まってるっすよ♡」

「そうやって恥ずかしがってる顔も女の子らしくて、とっても可愛いよ……!」

「ちょ、ちょっと待つっす♡ そんなの、恥ずかしすぎるっすよ……♡」


 美晴は顔を真っ赤にして、真人の首元に顔を埋めてしまった。


「本当に可愛い、美晴さん……」

「……っ♡! んっ♡!」

「んむっ……!」


 耳元でそう囁いていたら、突如美晴は顔を上げ、真人の唇に吸い付いてきた。

 美晴からしたら、人生初の異性とのキスだった。


「んっ♡ い、意地悪な事いう口を塞いでやったっすよ♡」

「美晴さんからのキス、嬉しいよ……!」

「そ、それは良かったっす♡」

「可愛いとか言われるの、嫌……?」

「い、嫌じゃないっすよ♡? でも、言われ慣れて無さすぎるし、真人っちに言われると胸がキュンキュンしちゃうんす……♡」

「じゃあ、言っても大丈夫だよね……?」

「うぅ……♡ 程々でお願いするっす……♡」


 しおしおとなっている美晴はいつもとのギャップがあってとても可愛かった。


「真人っち、その、この後ウチとエッチな事、できるっすか……?」

「うん、美晴さんがいいならぜひ……!」

「はぁっ♡ ほ、本当にするんすね♡ ウチ、全然知識無いんすけど、真人っちに任せてもいいんすかね?」

「うん、満足してもらえるよ頑張るね……!」

「よろしくお願いするっすね♡」

「じゃあ、服脱がすね……?」

「ど、どうぞっす……♡」


 美晴のパジャマを脱がせていくと、空色の可愛い下着姿の美晴が露わになった。


「すごい可愛いよ…… 美晴さん……! それに、結構着痩せするんだね……?」


 何より目を引いたのは、服越しだとあまり分からなかった美晴のおっぱいで、この年齢の割にはかなり大きめのサイズをしていた。


「えと…… ここ1年くらいで急に大きくなって……♡ 変じゃないっすか……?」

「全然変じゃないよ……! 一般的にはどうか知らないけど、僕は大きいおっぱいも好きだから……!」

「そうなんすね……♡ 安心したっす♡ ウチも真人っちの服脱がせるっすね♡?」


 美晴も真人のパジャマを一枚ずつ脱がせていく。


「はわぁ♡ 真人っちの体、綺麗っす♡ 初めて会った時に比べると、目に見えてガッチリしてきたっすね♡」

「ちょうど1ヶ月くらいトレーニングしたおかげかな……? もうちょっと体力は付けたいけどね……」

「おぉ、頑張るっすね♡ という事は、まだまだかっこよくなっていくんすね♡」

「そうなれるように頑張るよ……! じゃあ、下着も脱がすね……?」

「はいっす♡ ウチも脱がすっすね♡」


 お互いの下着を脱がせていき、2人はついに裸で向かい合う事となった。

 美晴の体は運動部なだけあって程よく筋肉がついていてスラっとしているが、出るところはかなりしっかり出ており、同年代とは思えないほど魅力的な体をしていた。


「美晴さん、綺麗だよ……!」

「はぁっ♡ 嬉しいっす♡ 真人っちも、その、すごいっすね♡ 大きくて立派で……♡ ウチでこうなってくれたって事っすよね♡?」

「うん……! 美晴さんの体見て興奮してる……! 触ってもいい……?」

「もちろんっす♡ ウチも真人っちの体触るっすね♡」


 2人はベッドに上がって正面から向かい合うと、お互いの体を触り合っていった。


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