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しおりを挟む王都に住む人達は、辺境地で住む人達より神様を信じてない人が多い。
何かあったら神頼みはするけど、困った時だけで普段は神殿などに近寄りもしない
「エミリーは王都に住んでたから、神様って言われても実感しないよな。ここみたいな辺境地は王都に住んでる人達より、死が身近にあるんだ。だから悪いことが起きらないように、神様に感謝する習慣がある。年に3回祭りもあるな」
同じ国だけど住んでる場所が違ったら、習慣も変わって来るものなのね
「エミリーは神様についてどれぐらい知ってる?」
「神様について?うーん、色々な種類の神様がいるって事は一応知ってるよ。同じ国でも住んでる場所によって、信仰してる神様が違うんだよね?あと大昔、神様と人間が一緒に暮らしてたって言い伝えがあるってことぐらいかな?」
神様と人間が一緒に暮らしてたなんて、現実味がない話だけど
「よく勉強しているな。偉いぞ。地上で神様と私たち人間が一緒に暮らしてたのは何億年も前の話だな。今でも神話として残ってる話だ。ダンジョンは神様から私たち人間への贈り物だと言われている」
「ダンジョンが?でもダンジョンがあるから魔力が溢れて、スタンピードが起きてるんだよね?」
「確かにダンジョンがあるからスタンピードが起きてる、だけどダンジョンに大量の魔力があるから、ダンジョンの周りの植物は実りがよかったり、ダンジョンで色々な物が手に入る」
確かにダンジョンから出る物は、日常的なものから、とても珍しいものや見たことがないものが手に入るって聞く
「でも何でそれが地上に神様が居たって証になるの?神話だって作り話やちょっと凄かった人を、神様って存在にして敬ってただけかもしれないのに」
「神様が居たって証はあるんだよ。1部の人間しか知らない話だけど、神様の存在を証明するものが、遺跡やクリアしたダンジョンから出て来てるんだ。遺跡には大昔の人が掘って残した絵、ダンジョンからは沢山の書類と仕組みは分からないけど映像が残っている」
「映像?」
「その場の風景を絵では無いもので残す技術だよ。この事を知ってるのは今の国王と数人の者だけだよ」
そんな技術があるんだ。
神様が作った物なのかしら?
「それって私が知っていい内容なの?」
「これは領地内にダンジョンがある当主と次期当主が知ってる事だよ。知らないと色々困ることになるからな、それと俺は若い頃色々な場所に旅したって言ったことあるだろ?遺跡やダンジョンを調べたくて、今は国王で当時は王太子だった友人と調べてたんだよ」
「えっ!?伯父様が一時期冒険者みたいな事をしてるって聞いてたけど、まさか王様と一緒に冒険してたなんて知らなかった。2人で冒険に出てたの?」
「いや、他にも数人いたよ。私とあの人は学園で同級生だったんだよ。何故か懐かれてしまって、俺が学園を中退して色々な所に行くって言ったら、あの人は俺と自分の遊学の申請して表向きは、国外に交流しに行ったことにして、ダンジョンや遺跡に行ってたんだ。勿論だけど交流もしてたぞ?8対2で冒険が優先だったけど」
伯父様が王様と仲良いなんて驚きね。
伯父様はとてもいい青春時代を過ごしていたみたいね
「伯父様は今でも王様と仲良いの?」
「仲良いぞ。まぁ、お互い忙しいから滅多に会えないが、社交シーズンとかは王宮に泊まって夜遅くまで呑み明かすな」
「今でもそんなに仲良いのね」
「あいつは誰とでもすぐに仲良くなるけど、心のそこから信用する者は数が少ない、王族だから仕方ないんだろうけど、だから本当に仲良い相手には、ちょっと執着してる所があるかな?嫌な気はしないけど」
そっか………
王族って孤独って言うものね。
あれ?
でも何処でそんな言葉を聞いたのかしら
昔過ぎておぼえてないだけかな?
応援ありがとうございます!
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