168 / 262
第三章
166話 急転直下
しおりを挟む
「──ちょっとレオ! どうして何も言わずに出て行ったの!?」
「げっ……」
「げっ……て何よ、げっ……て!」
「すまねェ……。どうしてもと言って聞かねェから連れてきちまった」
日が登り始めた頃、エルシャと歳三が会議室にやって来た。
「エル、君の護衛は団長に頼んでいる。勝手に屋敷から出たら危険だ」
「大丈夫よ。歳三さん強いんでしょ?」
「いやまぁそうなんだが……」
窓の方をちらりと確認すると、確かに庁舎の前にはエルシャの馬車が停められていた。
「それに、この話なら私だって役に立てるかもしれない。私だけのけ者にしないで」
「……分かったよ」
つくづく強い女性だと思った。
……決して変な意味ではなく。
「それでは皇女様、個人的な繋がりのある貴族はこの中にいますか?」
孔明はエルシャに名簿を手渡した。既に塗り潰されているのは私たちを支持すると表明した貴族である。
「うーん、そうね……。“繋がり”と言えばレオしか──」
「エルッ」
この調子では全くダメだとこの場にいる誰もが察した。
特に歳三はニヤニヤと私を見てくる。孔明も羽扇で顔を覆っているが、その肩は揺れていた。
「……? だってしょうがないじゃない。どこにも出て行けなかったんだから。でも一応は全員と挨拶だけはしているはずよ。顔も名前も覚えていないけれど」
「エル、気持ちはありがたいが、やはり今君に頼むことはなさそうだ。また後で話そう」
「そ、そうね……」
私のために何かをしたいという気概は凄く感じる。それだけに何もできず落胆する彼女の姿を見るといたたまれない気持ちにもなる。
私は彼女の頭を軽く撫で、近くのソファに座らせた。
「それで、我々の派閥内の今の軍事力をもう一度確認すると──」
エルシャから名簿を渡してもらい各貴族の勢力値を確認しようと思ったその時だった。
「レオ様!!!」
突如、会議室に一人の事務員らしき男が乱入してきた。
「何事だ」
「大変ですレオ様! ルーデル殿から直通の通信がありました! 緊急事態かと思われます!」
「何!? まだ繋がっているか!?」
ヘクセルが開発した通信機の発展型。膨大な魔力を消費するため短時間の使い切りとなるが、代わりに従来とは比べ物にならないほどの長大な通信距離を手にした通信機。
当然そんな代物を使うということは、近くのエアネスト領からいつものように伝言ゲームで私たちに知らせるのでは遅いと思われる事態が発生したということだ。
「はい! こちらに!」
私は男から通信機を奪い取るように受け取り、音量を最大にしスピーカーにしてから机の上に置いた。
「聞こえるかルーデル! 私だ!」
『……レオか。……これは大変なことになったぞ』
「どうした! 何があったんだ!?」
『……第一皇子グーターが死んだ』
「なん……、だと!?」
会議室の空気が一瞬で変わった。
『……これは間違いない。第二皇子派閥は第一皇子が事故死したということにして、明日にも第二皇子ボーゼンが皇位につくことを表明するようだ』
「本当に事故死、な訳ねェよなァ……」
「流石にそのシナリオは無理があるだろ!」
「ですが民衆にとっては皇帝のいないこの期間こそが最も不安定な状態。それに中央でのこのような政権争いなど知る余地もないのです。恐らく言った者勝ちを押し通すのでしょうね」
ヴァルターは長年皇帝に執事仕え、地道にその発言力と中央での信頼を高めていった男だ。ここまで性急に動き出すとは思ってもいなかった。
一体何が彼をそこまで突き動かすのか。
「この事実が広まれば、第一皇子派閥の貴族どもが第二皇子側に流れるかもしれねェ。そしてそれは俺らの派閥からも……」
もはや悩んでいる時間すらない。
「孔明ッ!」
「はっ、レオ」
「私はやるぞッ!」
「はい」
「言った者勝ちならば、向こう側が事故死として片付ける前に、我々から第一皇子の死はヴァルターらによる暗殺であると発表する! そして次期皇帝に着くべき皇太子を殺した逆賊として奴らを討つ!」
「最善の策かと」
「ルーデル、このことをデアーグ殿に伝えてくれ。ファリア側とエアネスト側から素早くこの事実を伝達するんだ」
『了解した』
「そしてすぐに戻ってこい。……戦争を始めるぞ」
『……了解。次の任務に移行する。通信終了──』
ルーデルの最後の言葉を伝えると、通信機に埋め込まれた魔石は粉々に砕け散った。
この魔石のようにこの世から消え去るのは我々かヴァルターたちか。
「歳三、団長やタリオと共に至急広場に会場設営と民たちに集まるように街宣してきてくれ」
「おう!」
歳三はすぐに駆け出した。
「孔明、各貴族に皇都へ進軍を始めるように連絡してくれ。詳しい戦闘計画の打ち合わせのために通信機を持つことを忘れないようにとも。それから私が演説をしている間に進軍用意だ」
「了解致しました」
孔明は羽扇を畳むと近くの補佐官たちに指示を飛ばし、通信室の方へ向かっていった。
「……そしてエル。大丈夫か……?」
「……えぇ、……まあ、…………大丈夫よ」
先程までの勢いはどこへやらの落ち込み具合であった。
それも仕方がない。この短期間に親族を次々に失った心の苦しみは想像すらできない。
「こんな時に申し訳ないが、君が必要だ。ただ私の隣に立っているだけでいい。人前に出れるか?」
「早速貴方の役に立てて嬉しいわ……」
そう精一杯の作り笑顔を見せる彼女の悲痛に満ちた顔に、私は彼女を強く抱き締めることしかできなかった。
「げっ……」
「げっ……て何よ、げっ……て!」
「すまねェ……。どうしてもと言って聞かねェから連れてきちまった」
日が登り始めた頃、エルシャと歳三が会議室にやって来た。
「エル、君の護衛は団長に頼んでいる。勝手に屋敷から出たら危険だ」
「大丈夫よ。歳三さん強いんでしょ?」
「いやまぁそうなんだが……」
窓の方をちらりと確認すると、確かに庁舎の前にはエルシャの馬車が停められていた。
「それに、この話なら私だって役に立てるかもしれない。私だけのけ者にしないで」
「……分かったよ」
つくづく強い女性だと思った。
……決して変な意味ではなく。
「それでは皇女様、個人的な繋がりのある貴族はこの中にいますか?」
孔明はエルシャに名簿を手渡した。既に塗り潰されているのは私たちを支持すると表明した貴族である。
「うーん、そうね……。“繋がり”と言えばレオしか──」
「エルッ」
この調子では全くダメだとこの場にいる誰もが察した。
特に歳三はニヤニヤと私を見てくる。孔明も羽扇で顔を覆っているが、その肩は揺れていた。
「……? だってしょうがないじゃない。どこにも出て行けなかったんだから。でも一応は全員と挨拶だけはしているはずよ。顔も名前も覚えていないけれど」
「エル、気持ちはありがたいが、やはり今君に頼むことはなさそうだ。また後で話そう」
「そ、そうね……」
私のために何かをしたいという気概は凄く感じる。それだけに何もできず落胆する彼女の姿を見るといたたまれない気持ちにもなる。
私は彼女の頭を軽く撫で、近くのソファに座らせた。
「それで、我々の派閥内の今の軍事力をもう一度確認すると──」
エルシャから名簿を渡してもらい各貴族の勢力値を確認しようと思ったその時だった。
「レオ様!!!」
突如、会議室に一人の事務員らしき男が乱入してきた。
「何事だ」
「大変ですレオ様! ルーデル殿から直通の通信がありました! 緊急事態かと思われます!」
「何!? まだ繋がっているか!?」
ヘクセルが開発した通信機の発展型。膨大な魔力を消費するため短時間の使い切りとなるが、代わりに従来とは比べ物にならないほどの長大な通信距離を手にした通信機。
当然そんな代物を使うということは、近くのエアネスト領からいつものように伝言ゲームで私たちに知らせるのでは遅いと思われる事態が発生したということだ。
「はい! こちらに!」
私は男から通信機を奪い取るように受け取り、音量を最大にしスピーカーにしてから机の上に置いた。
「聞こえるかルーデル! 私だ!」
『……レオか。……これは大変なことになったぞ』
「どうした! 何があったんだ!?」
『……第一皇子グーターが死んだ』
「なん……、だと!?」
会議室の空気が一瞬で変わった。
『……これは間違いない。第二皇子派閥は第一皇子が事故死したということにして、明日にも第二皇子ボーゼンが皇位につくことを表明するようだ』
「本当に事故死、な訳ねェよなァ……」
「流石にそのシナリオは無理があるだろ!」
「ですが民衆にとっては皇帝のいないこの期間こそが最も不安定な状態。それに中央でのこのような政権争いなど知る余地もないのです。恐らく言った者勝ちを押し通すのでしょうね」
ヴァルターは長年皇帝に執事仕え、地道にその発言力と中央での信頼を高めていった男だ。ここまで性急に動き出すとは思ってもいなかった。
一体何が彼をそこまで突き動かすのか。
「この事実が広まれば、第一皇子派閥の貴族どもが第二皇子側に流れるかもしれねェ。そしてそれは俺らの派閥からも……」
もはや悩んでいる時間すらない。
「孔明ッ!」
「はっ、レオ」
「私はやるぞッ!」
「はい」
「言った者勝ちならば、向こう側が事故死として片付ける前に、我々から第一皇子の死はヴァルターらによる暗殺であると発表する! そして次期皇帝に着くべき皇太子を殺した逆賊として奴らを討つ!」
「最善の策かと」
「ルーデル、このことをデアーグ殿に伝えてくれ。ファリア側とエアネスト側から素早くこの事実を伝達するんだ」
『了解した』
「そしてすぐに戻ってこい。……戦争を始めるぞ」
『……了解。次の任務に移行する。通信終了──』
ルーデルの最後の言葉を伝えると、通信機に埋め込まれた魔石は粉々に砕け散った。
この魔石のようにこの世から消え去るのは我々かヴァルターたちか。
「歳三、団長やタリオと共に至急広場に会場設営と民たちに集まるように街宣してきてくれ」
「おう!」
歳三はすぐに駆け出した。
「孔明、各貴族に皇都へ進軍を始めるように連絡してくれ。詳しい戦闘計画の打ち合わせのために通信機を持つことを忘れないようにとも。それから私が演説をしている間に進軍用意だ」
「了解致しました」
孔明は羽扇を畳むと近くの補佐官たちに指示を飛ばし、通信室の方へ向かっていった。
「……そしてエル。大丈夫か……?」
「……えぇ、……まあ、…………大丈夫よ」
先程までの勢いはどこへやらの落ち込み具合であった。
それも仕方がない。この短期間に親族を次々に失った心の苦しみは想像すらできない。
「こんな時に申し訳ないが、君が必要だ。ただ私の隣に立っているだけでいい。人前に出れるか?」
「早速貴方の役に立てて嬉しいわ……」
そう精一杯の作り笑顔を見せる彼女の悲痛に満ちた顔に、私は彼女を強く抱き締めることしかできなかった。
13
お気に入りに追加
100
あなたにおすすめの小説
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ユウ
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
【完結】勇者学園の異端児は強者ムーブをかましたい
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、pixivにも投稿中。
※小説家になろうでは最新『勇者祭編』の中盤まで連載中。
※アルファポリスでは『オスカーの帰郷編』まで公開し、完結表記にしています。
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話
kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。
※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。
※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
異世界帰りのオッサン冒険者。
二見敬三。
彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。
彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。
彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。
そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。
S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。
オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる