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お盆時期の伝統衛士
4☆連蓮(むらじれん)の命令
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李流は宮中を彷徨う、おじいさんを捜索中だった。
それは命令でもあった。
宮中に現れたおじいさんは、宮中で頻繁に出没していた。
宮中には、陛下をお慕いし強い気持ちを持って仕事に励む、霊感があるものならばおじいさんを見てしまう。
老人なんてそうそう職員にいないからめだち、そんな幽霊が宮中に入り込んで良い筈はないのだった……
おじいさんの目的は陛下にお会いすること……
だが、単なる幽霊ならば宮中に現れることなど無いことなのだ。
「それは由々しきことだ!」
と若き伝統衛士を指揮する担当の連蓮が李流たちに命令を出す。
「その老人を排除せよと!」
連さんは滝口臣と真逆で優しく無い…いつも厳しい。皇太子殿下のご学友で瓜二つとも言われている。
「我々でその迷子の爺さんを止めないで、もし、陛下の前に出られたら槐寿殿に切られて消えてしまうなんて……我らの陛下を思うお心を切られたようで居た堪れなくなるからな……」
槐寿は陛下直近の信頼できる護衛で剣の腕がたち常に陛下を守るために気を張り詰めている陛下と歳近くご高齢だが太刀の者たちの憧れと尊敬で見習うべき存在である。
蓮はそのことまで考えていた。
代々の本家系の出では無いことがコンプレックスでそのことを埋めるように誰よりも厳しく、忠義心が人一倍だ。
そして時たま見せる優しさのギャップに慕うものが多い。
「中務の宮様が害はない霊だっておっしゃっていたのですが……」
薫は珍しくおずおずと中務の宮様がほっておいて良いと言ったことを伝えると、
「中務の宮様が仰ったからと甘くみてはならん。あの中務の宮殿下だぞ……」
といって、ため息を吐く。
連は不敬ながらも中務の宮殿下を信用していない。
中務の宮付きの滝口臣も流石に擁護はできなかった。
それは命令でもあった。
宮中に現れたおじいさんは、宮中で頻繁に出没していた。
宮中には、陛下をお慕いし強い気持ちを持って仕事に励む、霊感があるものならばおじいさんを見てしまう。
老人なんてそうそう職員にいないからめだち、そんな幽霊が宮中に入り込んで良い筈はないのだった……
おじいさんの目的は陛下にお会いすること……
だが、単なる幽霊ならば宮中に現れることなど無いことなのだ。
「それは由々しきことだ!」
と若き伝統衛士を指揮する担当の連蓮が李流たちに命令を出す。
「その老人を排除せよと!」
連さんは滝口臣と真逆で優しく無い…いつも厳しい。皇太子殿下のご学友で瓜二つとも言われている。
「我々でその迷子の爺さんを止めないで、もし、陛下の前に出られたら槐寿殿に切られて消えてしまうなんて……我らの陛下を思うお心を切られたようで居た堪れなくなるからな……」
槐寿は陛下直近の信頼できる護衛で剣の腕がたち常に陛下を守るために気を張り詰めている陛下と歳近くご高齢だが太刀の者たちの憧れと尊敬で見習うべき存在である。
蓮はそのことまで考えていた。
代々の本家系の出では無いことがコンプレックスでそのことを埋めるように誰よりも厳しく、忠義心が人一倍だ。
そして時たま見せる優しさのギャップに慕うものが多い。
「中務の宮様が害はない霊だっておっしゃっていたのですが……」
薫は珍しくおずおずと中務の宮様がほっておいて良いと言ったことを伝えると、
「中務の宮様が仰ったからと甘くみてはならん。あの中務の宮殿下だぞ……」
といって、ため息を吐く。
連は不敬ながらも中務の宮殿下を信用していない。
中務の宮付きの滝口臣も流石に擁護はできなかった。
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