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「定期的に、近親者以外の血を吸わなければ体が弱ってしまう」

妹の遺伝子に刻まれていたのは、私の一族に代々伝わる呪い。

隔世的な遺伝であるため、その呪いが発現していない母は、最初は自分の子を持たないつもりだったという。

しかし父の強い希望と、「もし呪いの子が産まれたとしても、私が責任をもってその子を幸せにする」という強い意志に後押しされ、母は双子の私たちを身ごもった。

それから産後、これは遺伝とは何の関係もなく、別の病気にかかって母は亡くなった。

父は亡き母との約束を守るため、「どんな手を使っても、この子たちを幸せにする」という決意のもと、私たちを育てた。

呪いが現れたのは、妹の方だった。

父と私は協力して、彼女の血の提供者を常に集めてきた。




最初は、お金を払って集めていた。

妹が子供の時にはそれでうまくいっていたものの、思春期の頃からうまくいかなくなった。

お金で血を提供してくれる人々は、総じて貧しい人ばかりだった。

妹は直接その人たちと会うわけではないが、父と私が手に入れてきた血を渡しても、においを嗅いだだけで吐いてしまうことが増えた。

妹は、味やにおいの良い血とそうでない血があり、後者はどぶのような味とにおいがすると、泣きながらこぼした。

たしかに血を飲まない私からしても、お金と引き換えに血を提供してくれる人々は、あまり体液の美味しくなさそうな見た目をしていた。

父と私は頭を抱えた。

妹は、私たちに対する申し訳なさ、罪悪感、それから自分が血を飲まなければ生きていけないという現実に改めて苦痛を感じ、自殺未遂を何度も試みたり、学園にもいけず、引きこもるようになったりした。

父と私は、ある人のところへ助言を求めに言った。

亡き母の、母親。つまり私たちのおばあちゃんにあたる人だ。

彼女は呪いに詳しかった。

なぜならば彼女自身が、その呪いの持ち主だったから。
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