【意外な結末】140字ss【1話30秒で読める】

誰も帰ってこない/倒木/別名ウグイス笛/孫に見られるのは、流石に恥ずかしいわ/迷宮のお腹を壊す方法15選

#11「誰も帰ってこない」

男は浜辺で地図の入ったボトルを見つけた
興味が湧いた男は地図を調べる事にした

数年かかって調べた結果
以前、財宝を求めた海賊が出没していた場所だとわかった
今や海賊は一切出没しなくなっており
男はロマンを覚え地図の場所に一人で向かう事にした

これから男は海賊船が尽く沈没した海域に一人で向かう



#12「倒木」

隣人家族と仲が悪い
いつも親同士が言い争っている
敷地に入ってきてるだの、危ないから処理をしろだの

家のペットは室内犬が一匹だけだし、言いがかりだと思う

子供同士は仲がいい時期もあった
庭の木を登ったり、木の枝でブランコを作ったりもした


春、隣人家族が引っ越して行った

そして夏、大型台風が来た



#13「別名ウグイス笛」

鳥の歌声と呼ばれた幻の楽器があった
その楽器の音色を聞かせれば、聞いた者がどんな性格かわかったという

それは自分を殺そうとするのか、もしくは観察してくるのか、それとも助けてくれるのか

争いの絶えなかった時代
相手が敵対か中立か友好かが判別できた幻の笛は大変重宝されたという

「ホーホケキョ」



#14「孫に見られるのは、流石に恥ずかしいわ」

当主の男は、明け方病院から帰宅してすぐに
屋敷に飾っていた若い婦人の絵画が消えている事に気がついた

亡き先代当主が若い頃に描かせ大切にしていた絵画だ
妻も「こんなふうに愛されたい」と気に入っていた

病院にいる妻を思う
出産直後で心労をかけたくない

男は留守を頼んだ先代夫人に話を聞く事にした



#15「迷宮のお腹を壊す方法15選」

ある日、旅人は迷宮に飲み込まれた

迷宮は動く事はないが生きていて
入口に生物が近づくと無差別に飲み込む

旅人は別の国で聞いた様々な迷宮攻略法を試す事にした
攻略法を試し、効果を日誌に書き込んでいく
今後迷宮に飲まれた人が助かる様に
この日誌を街で広める事に決めた

そして旅人は迷宮から排出された