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第5章

571話 村で宴会

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「いやー、ここまで歓待されるとは思わなかったよ」

「いえいえ! 当然のことです! あなた方のおかげで、この村は救われましたから!」

 俺の言葉を受け、村長がそう言う。
 盗賊を軽く撃破して村に帰った俺たちは、盛大にもてなされた。
 特に食事が豪華である。

「ん~! ご主人様! 美味しいですね!」

「そうだな。さすがに貴族が食べるような料理ではないけど、こういう素朴な感じの食べ物も悪くない」

 肉にがっつくシルヴィの様子を見て、俺は微笑む。

「僕も好きかも」

「一働きしたあとの食事は格別なのです」

「へへっ。料理に必要なのは味付けだけじゃなくて、雰囲気も大切ってことだな!」

 ユヅキ、ミナ、リンが楽しげに話す。

「……ティータはこっちの果物の方が好みだよ……」

「わたくしも同じですわ。素材のままの味わいも悪くありません」

 ティータとローズは、皿に載せられた果実を食べている。
 この国は、現代の地球とは異なり人為的な果樹園などが存在しない。
 ただ、野生種として生えている果実を食べるだけだ。
 糖度という意味では地球産にやや劣るのだが、それほど悪くもない味だ。

「コウタ親分、こっちの肉も悪くねぇぜ」

「……えっと。主様のためにスープをもらってきました。どうぞ」

「川魚の丸焼きもありますにゃぁ」

 グレイス、エメラダ、セリアが食事を運んできてくれる。
 至れり尽くせりだ。

「ありがとう。助かるよ」

 ハーレムメンバーに囲まれて、村で宴会。
 なんて素晴らしい体験なのだろうか。
 俺は満足だ。

「……コウタ坊め、鼻の下を伸ばしやがって……」

「仕方ありませんわ。エウロス様は魅力的な殿方ですから。10番目以下のあたくしたちに、なかなか順番は回ってきません」

 ミルキーが不満を漏らし、それをネリスがたしなめる。
 俺のハーレムメンバーもずいぶんと数を増した。
 行きずりの関係を除いても、かなりの人数になる。
 単純な時間系列で言えば、ミルキーでちょうど10人目だな。
 以下、ルン、ネリス、チセ、ヒナタといったところか。

「せっかくなので、料理の研究をしておきますぅ。……あ、このスープの味付けは良いですねぇ」

「私もいろいろと勉強しないと! ミルキー先輩の鍛冶やルン先輩の料理も学ばせてもらいます!」

「ぼくもご主人しゃまのためにできることをするよ。火の妖術をもっと使えるようになったら、喜んでくれるかなあ」

 ルン、チセ、ヒナタがそんなことを言う。
 彼女たちはハーレムメンバー後発組として、仲良くなっている様子だ。
 みんなを含めて満足させられるよう、俺も頑張らないとな。
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