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日は昇る
参
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灯り取りの窓から差し込む朝日で、茶々は目が覚めた。
「おう、お目覚めか?」
茶々の隣で寝転んでいた秀吉が、茶々の目を覗き込み、額を撫でた。
秀吉は夜着を着、金色の羽織もすでに着込んでいる。
ハッとした茶々が、ガバリと体を起こして、「アッ」と布団を巻き付けた。
美しい天女像のような裸体が、秀吉の目の前で布に包まれる。
その一瞬の美しさに息を呑んだとは気取らせもせず、顔を真っ赤にしてうつ向いている茶々に、起き上がった秀吉が夜着を渡した。
茶々の髪を撫で、穏やかに微笑むと秀吉は女に背を向けた。
さらさらと茶々が身を整える音を、秀吉は背中で聞いている。
茶々がゆっくりと座る気配を感じ、秀吉は茶々の方へと向き直った。
「三日の餅じゃ。そなたも食べよ」
枕元の三方の上には、柔らかそうな小振りのかい餅が椿の葉に乗せられて、五つ並んでいた。
秀吉はポンポンと二つ、続けざまに口に入れ、モグモグと口を動かす。
口を動かしながら、もう一つつまみ、茶々の口許へと持っていった。
戸惑っている茶々に、秀吉がニカリと笑ってうなづく。
茶々が小さな口をそっと開くと、秀吉が幼子に食べさせるように、女にかい餅を食べさせた。
柔らかな餅に、香ばしいごまみそが包まれている。茶々のどこか眠そうだった目がぱちっと開いた。
茶々に乙女らしい笑顔が広がるのを見て、茶々の口が残したかい餅を秀吉は自分の口に入れた。
はっとした顔をする茶々に、秀吉は笑顔を返す。
頬を染めた茶々が、コクリと喉を動かした。
「おいしゅうございます。」
「そうか。」
「はい。はじめて食しました。」
「じゃろうの。」
秀吉が、椿の葉に乗ったかい餅を一つ、茶々に渡した。
「食べよ。」
そういうと、残っていた一つを自分で手に取る。
茶々が姫君らしく、ゆっくりと味わいながら食べていると、早々に食べ終わった秀吉がベタつく指をねぶった。
「おねのお得意じゃ。」
一瞬、何を言われたのかわからなかった茶々であるが、秀吉の視線に、今、口にしているこの美味しいかい餅のことなのを理解する。
口を動かすことも忘れて、目を見開いた茶々に秀吉が続けた。
「おねは水屋仕事が好きでの。したが今は毎日できぬゆえ、このようなときは張り切りおる。」
ふふふと秀吉が笑う。その笑みに、茶々は固い顔をしたままであった。
「…もしや…」
かい餅をやっと飲み込み、茶々がそう呟いた。
「あぁ。おねが運んできたようじゃ。」
茶々の言葉を察し、秀吉があとを継ぐ。その言葉に、茶々は呆然とした。
(殿下との姿を見られた? 着物を着ていないのも知られたのか?)
茶々の心が萎んでいくのを秀吉は見て取る。口許をきゅっと引き締め、男は女に向き直った。
「茶々、おねはそなたが儂の特別な女子とわかったはずじゃ。」
「特別な女子?」
「そうじゃ。ただ枕を交わすだけの女子ではないことを。」
秀吉は、優しく茶々に語りかける。
「三日の餅は、誰かにやらせよと言うても、おねが持ってくるのじゃ。」
カリカリと頭をかく秀吉に、茶々はまた目を見開いた。
「おかしいか。まぁ、大名の姫であれば、考えが及ばぬであろうの。したが、それがおねなのじゃ。子ができなかったゆえの、皆の世話をするのが嬉しゅうてしかたがないのじゃ。」
秀吉は一度言葉を切り、茶々の手をとった。
「しかしの、此度は誰かにやらせると思うておった。昔、そなたの母御のお市様を儂が慕うておったのを存じておるしの。それゆえ、来ぬと思うておったが……」
若い茶々だが、おねが秀吉の女たちの値踏みもしているのだと悟った。
「今朝はおねの気もいくらか乱れておろう。そなたと儂の姿を見て、そなたが儂にとって特別な女子と察したはずじゃ。」
秀吉は、茶々をそっと抱き寄せる。
「茶々、そなたが特別な女子であるように、おねも特別な女子じゃ。竜子も…誰か一人だけでは、儂は成り立たぬ。弱い男なのじゃ。」
「茶々の元へ通うてくださいますか?」
黙って聞いていた茶々が、乱れず、責めず、淡々と尋ねた。
「通うとも。儂の子を生んでくれ。」
「戦場へお連れくださいまするか?」
「ああ。連れて行く。」
「茶々の居場所は殿下のもとにございまする。」
「わかっておる。」
秀吉が茶々を抱き締めた。
「茶々の居場所は、儂のもとじゃ。戦場でもどこへでもついてくるがよいぞ。」
「ならば、堪えられまする。」
おねが秀吉にとって、なによりも特別な女なのが茶々にはわかっていた。
おねに成り代われないのも、よくわかっていた。
ならば、自分にしかできないことで秀吉の一の人になるしかない。
それが、子を生むというのに、茶々は身の底から溢れる幸せを感じた。
「殿下、今一度お約束くださいませ。『茶々を天下一の女子にする』と。」
「約すとも。そなたを天下一の女子にする。」
茶々が秀吉から離れ、身を起こした。
「ならば、わたくしも天下人の妻として、北政所様のもと、殿下をお支えいたしまする。殿下、幾久しゅうお願い申し上げます。」
ピタリと手をつき、大名の姉姫らしく茶々は深々と頭を下げた。
その健気な美しさに、秀吉は思わず茶々の手を取り、口づけた。
「幾久しく。」
秀吉は生真面目な顔を作ったあと、人懐っこい笑みを見せた。茶々がつられて笑ったのを見て、パンパンと手を叩く。
襖がスルリと開き、侍女が召し物を捧げて入ってきた。
「着飾って帰るがよい。そなたが儂の妻となった証しに。」
秀吉はうなづくと、スイと立ち上がった
「では。」
そういうと、秀吉はすたすたと歩いていく。その姿に茶々の胸がキュイと痛んだ。
その想いを察したのか、秀吉は部屋を出る前に、一度振り返り、茶々にまた人懐っこい笑顔を見せた。
茶々も精一杯微笑み返す。
秀吉は、うんうんと頷き、部屋から去っていった。と同時に、
「姫様、まず湯あみをなされませ。」
と大野局の声がした。その声に頬を少し赤らめながら、茶々は湯殿へと向かう。
枕を交わした残り香を洗い流し、身を整えた頃には、すっかり太陽が昇っていた。
◇◆
そうやって自室へ戻り、朝餉を前にし、江に気遣われても、茶々の体の中は秀吉で溢れている。
目隠しをした昨日の夜を思い出すだけで、じんわりと体が火照る。
(父を、母を、討った仇ではなかったか…)
茶々は幼い頃、浅井の父から渡された懐剣を取り出した。
スッと鞘から出すと、研ぎ澄まされた刃が鈍い光を放ち、己の顔を写し出す。
その刃に映る顔は、忘れもしない父の泣き顔であり、母の泣き顔であった。
「父上、母上…お許しくださりませ。」
茶々はポツリと呟く。そして、もう引き返せないのなら…、それならば…と茶々は思う。
『浅井の血に天下をとらせるがよい』
秀吉の言葉が、茶々の頭をめぐる。
(母上、母上なら解ってくださいますね。父上を愛された母上ならば……)
茶々は、「織田のために」と嫁いだ母が父に惹かれたことを母自身から聞かされていた。
市は、終生、兄・信長に文を送ったのを後悔していた。
だからこそ、「柴田殿へ嫁ぐ」と母に言われたときに反抗した。父を忘れてほしくなかった。なにより、子どもたちのために母の心を殺してほしくなかった。
(したが…)と茶々は思う。
(母上も居場所を見つけたのやも知れぬ。柴田の義父上のもとに…)
刃に映る顔が、うつむいて頷いたように見えた。茶々はゆっくりと鞘に刃を納めた。
*****
【かい餅】柔らかめに炊いた餅米を潰し、まとめたもの。おはぎの米の状態。ここでは中に甘塩っぱい味噌ダレを包んでいる。
「おう、お目覚めか?」
茶々の隣で寝転んでいた秀吉が、茶々の目を覗き込み、額を撫でた。
秀吉は夜着を着、金色の羽織もすでに着込んでいる。
ハッとした茶々が、ガバリと体を起こして、「アッ」と布団を巻き付けた。
美しい天女像のような裸体が、秀吉の目の前で布に包まれる。
その一瞬の美しさに息を呑んだとは気取らせもせず、顔を真っ赤にしてうつ向いている茶々に、起き上がった秀吉が夜着を渡した。
茶々の髪を撫で、穏やかに微笑むと秀吉は女に背を向けた。
さらさらと茶々が身を整える音を、秀吉は背中で聞いている。
茶々がゆっくりと座る気配を感じ、秀吉は茶々の方へと向き直った。
「三日の餅じゃ。そなたも食べよ」
枕元の三方の上には、柔らかそうな小振りのかい餅が椿の葉に乗せられて、五つ並んでいた。
秀吉はポンポンと二つ、続けざまに口に入れ、モグモグと口を動かす。
口を動かしながら、もう一つつまみ、茶々の口許へと持っていった。
戸惑っている茶々に、秀吉がニカリと笑ってうなづく。
茶々が小さな口をそっと開くと、秀吉が幼子に食べさせるように、女にかい餅を食べさせた。
柔らかな餅に、香ばしいごまみそが包まれている。茶々のどこか眠そうだった目がぱちっと開いた。
茶々に乙女らしい笑顔が広がるのを見て、茶々の口が残したかい餅を秀吉は自分の口に入れた。
はっとした顔をする茶々に、秀吉は笑顔を返す。
頬を染めた茶々が、コクリと喉を動かした。
「おいしゅうございます。」
「そうか。」
「はい。はじめて食しました。」
「じゃろうの。」
秀吉が、椿の葉に乗ったかい餅を一つ、茶々に渡した。
「食べよ。」
そういうと、残っていた一つを自分で手に取る。
茶々が姫君らしく、ゆっくりと味わいながら食べていると、早々に食べ終わった秀吉がベタつく指をねぶった。
「おねのお得意じゃ。」
一瞬、何を言われたのかわからなかった茶々であるが、秀吉の視線に、今、口にしているこの美味しいかい餅のことなのを理解する。
口を動かすことも忘れて、目を見開いた茶々に秀吉が続けた。
「おねは水屋仕事が好きでの。したが今は毎日できぬゆえ、このようなときは張り切りおる。」
ふふふと秀吉が笑う。その笑みに、茶々は固い顔をしたままであった。
「…もしや…」
かい餅をやっと飲み込み、茶々がそう呟いた。
「あぁ。おねが運んできたようじゃ。」
茶々の言葉を察し、秀吉があとを継ぐ。その言葉に、茶々は呆然とした。
(殿下との姿を見られた? 着物を着ていないのも知られたのか?)
茶々の心が萎んでいくのを秀吉は見て取る。口許をきゅっと引き締め、男は女に向き直った。
「茶々、おねはそなたが儂の特別な女子とわかったはずじゃ。」
「特別な女子?」
「そうじゃ。ただ枕を交わすだけの女子ではないことを。」
秀吉は、優しく茶々に語りかける。
「三日の餅は、誰かにやらせよと言うても、おねが持ってくるのじゃ。」
カリカリと頭をかく秀吉に、茶々はまた目を見開いた。
「おかしいか。まぁ、大名の姫であれば、考えが及ばぬであろうの。したが、それがおねなのじゃ。子ができなかったゆえの、皆の世話をするのが嬉しゅうてしかたがないのじゃ。」
秀吉は一度言葉を切り、茶々の手をとった。
「しかしの、此度は誰かにやらせると思うておった。昔、そなたの母御のお市様を儂が慕うておったのを存じておるしの。それゆえ、来ぬと思うておったが……」
若い茶々だが、おねが秀吉の女たちの値踏みもしているのだと悟った。
「今朝はおねの気もいくらか乱れておろう。そなたと儂の姿を見て、そなたが儂にとって特別な女子と察したはずじゃ。」
秀吉は、茶々をそっと抱き寄せる。
「茶々、そなたが特別な女子であるように、おねも特別な女子じゃ。竜子も…誰か一人だけでは、儂は成り立たぬ。弱い男なのじゃ。」
「茶々の元へ通うてくださいますか?」
黙って聞いていた茶々が、乱れず、責めず、淡々と尋ねた。
「通うとも。儂の子を生んでくれ。」
「戦場へお連れくださいまするか?」
「ああ。連れて行く。」
「茶々の居場所は殿下のもとにございまする。」
「わかっておる。」
秀吉が茶々を抱き締めた。
「茶々の居場所は、儂のもとじゃ。戦場でもどこへでもついてくるがよいぞ。」
「ならば、堪えられまする。」
おねが秀吉にとって、なによりも特別な女なのが茶々にはわかっていた。
おねに成り代われないのも、よくわかっていた。
ならば、自分にしかできないことで秀吉の一の人になるしかない。
それが、子を生むというのに、茶々は身の底から溢れる幸せを感じた。
「殿下、今一度お約束くださいませ。『茶々を天下一の女子にする』と。」
「約すとも。そなたを天下一の女子にする。」
茶々が秀吉から離れ、身を起こした。
「ならば、わたくしも天下人の妻として、北政所様のもと、殿下をお支えいたしまする。殿下、幾久しゅうお願い申し上げます。」
ピタリと手をつき、大名の姉姫らしく茶々は深々と頭を下げた。
その健気な美しさに、秀吉は思わず茶々の手を取り、口づけた。
「幾久しく。」
秀吉は生真面目な顔を作ったあと、人懐っこい笑みを見せた。茶々がつられて笑ったのを見て、パンパンと手を叩く。
襖がスルリと開き、侍女が召し物を捧げて入ってきた。
「着飾って帰るがよい。そなたが儂の妻となった証しに。」
秀吉はうなづくと、スイと立ち上がった
「では。」
そういうと、秀吉はすたすたと歩いていく。その姿に茶々の胸がキュイと痛んだ。
その想いを察したのか、秀吉は部屋を出る前に、一度振り返り、茶々にまた人懐っこい笑顔を見せた。
茶々も精一杯微笑み返す。
秀吉は、うんうんと頷き、部屋から去っていった。と同時に、
「姫様、まず湯あみをなされませ。」
と大野局の声がした。その声に頬を少し赤らめながら、茶々は湯殿へと向かう。
枕を交わした残り香を洗い流し、身を整えた頃には、すっかり太陽が昇っていた。
◇◆
そうやって自室へ戻り、朝餉を前にし、江に気遣われても、茶々の体の中は秀吉で溢れている。
目隠しをした昨日の夜を思い出すだけで、じんわりと体が火照る。
(父を、母を、討った仇ではなかったか…)
茶々は幼い頃、浅井の父から渡された懐剣を取り出した。
スッと鞘から出すと、研ぎ澄まされた刃が鈍い光を放ち、己の顔を写し出す。
その刃に映る顔は、忘れもしない父の泣き顔であり、母の泣き顔であった。
「父上、母上…お許しくださりませ。」
茶々はポツリと呟く。そして、もう引き返せないのなら…、それならば…と茶々は思う。
『浅井の血に天下をとらせるがよい』
秀吉の言葉が、茶々の頭をめぐる。
(母上、母上なら解ってくださいますね。父上を愛された母上ならば……)
茶々は、「織田のために」と嫁いだ母が父に惹かれたことを母自身から聞かされていた。
市は、終生、兄・信長に文を送ったのを後悔していた。
だからこそ、「柴田殿へ嫁ぐ」と母に言われたときに反抗した。父を忘れてほしくなかった。なにより、子どもたちのために母の心を殺してほしくなかった。
(したが…)と茶々は思う。
(母上も居場所を見つけたのやも知れぬ。柴田の義父上のもとに…)
刃に映る顔が、うつむいて頷いたように見えた。茶々はゆっくりと鞘に刃を納めた。
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