婚約破棄なんて認めない! ~結局は最高の婚約者と私の執事~

「私の何がいけないの!? 家柄も美貌も申し分ないでしょうッ!?」 
「自分で言うんですね、お嬢様」

私は伯爵令嬢アリス・ドゥラランド。
伯爵令息チャーリー・アドルフ・パーカーに婚約を破棄された。

「最高の夫婦になるはずだったのにぃっ!!」 
「どうでしょう?」 
「ええっ!?」 

執事のカールは冷静沈着。そこがむかつく。私の味方のはずなのになんでよ! 

「ちょっとパーカー家に行ってくる!」 
「おや。その恰好は?」 

よりによって私は、パーカー家のメイドに負けたらしい。 

「潜入調査よ! その女を見つけて……」 
「どうなさるおつもりで?」
「ぶん殴る!!」 

やれやれ、と執事は呆れ顔だけど目にもの見せてやる。誇りを取り戻すのだ!!
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