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箱庭でのせいかつ
現実逃避
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死んだはずが死んでなくて、
猫神様の思し召しで神域?へ来て、
立派な露天風呂付のお屋敷に住んで良くて、
憧れのスローライフを送れて、
飼っていた猫ちゃんたちは猫じゃなくて、
だから死なないし病気もしない。
それ以外にも何か色々言われたけど、もう理解がちっとも追いつかなくて、クラクラして。
そして僕は、いつの間にか寝室で、フクと一緒にふかふかの布団で寝てた。
僕は真っ裸で死んだくせに、ここへ来たときには誰のお情けを頂いたのか、白のTシャツによれよれのGパンを穿いてた…と、思うんだけど、
今度は着心地の良い浴衣になってた。
日本にいた時と同じように、浴衣の左胸の辺りがちょっと湿気ってる。
何でかって言うと…その、フクは一緒に寝るといつも、彼の癖なのか、僕のおっぱいを吸うんだ。
…何も出ないのになあ。
ボタンはいつも口を舐めてくるし、
スミはなぜか耳たぶを吸うし、
3匹ともお母さんと早く別れてしまったとか、そういうのかなって思ってたんだけど…
なんなんだろう。
猫じゃないって聞いてから、変な動悸がする。
もしかしたら求愛行動だったり…
だって、ほら、猫神様だって僕の膝に重きを置いていたみたいだし?
見た目でも性格でもなくて、もっと別の価値観で人を好きになるのかも…
なーんてね!!
こんなしょぼくれた…
お腹周りはパツンパツンだし、
肌は脂っこいし、
背中じゅうブツブツは出てるし。
こんな典型的肥満型中年に恋する生物なんか、存在するわけナイナイ!
やっぱり何かの癖なんだろうな。
でもまあ見た目は猫ちゃんだし…
そうだよ、猫に愛されてるって最高!
そう思って生きてけばいいんだ!
今まで通りじゃないか!
いや、「今まで通り」じゃないか。
もう働かなくていいんだ!
今日からいつも3匹と一緒だ!!
「いやあ、何て幸せなんだろう…!」
僕は幸せを噛みしめながら、
…もう一度目を閉じた。
猫神様の思し召しで神域?へ来て、
立派な露天風呂付のお屋敷に住んで良くて、
憧れのスローライフを送れて、
飼っていた猫ちゃんたちは猫じゃなくて、
だから死なないし病気もしない。
それ以外にも何か色々言われたけど、もう理解がちっとも追いつかなくて、クラクラして。
そして僕は、いつの間にか寝室で、フクと一緒にふかふかの布団で寝てた。
僕は真っ裸で死んだくせに、ここへ来たときには誰のお情けを頂いたのか、白のTシャツによれよれのGパンを穿いてた…と、思うんだけど、
今度は着心地の良い浴衣になってた。
日本にいた時と同じように、浴衣の左胸の辺りがちょっと湿気ってる。
何でかって言うと…その、フクは一緒に寝るといつも、彼の癖なのか、僕のおっぱいを吸うんだ。
…何も出ないのになあ。
ボタンはいつも口を舐めてくるし、
スミはなぜか耳たぶを吸うし、
3匹ともお母さんと早く別れてしまったとか、そういうのかなって思ってたんだけど…
なんなんだろう。
猫じゃないって聞いてから、変な動悸がする。
もしかしたら求愛行動だったり…
だって、ほら、猫神様だって僕の膝に重きを置いていたみたいだし?
見た目でも性格でもなくて、もっと別の価値観で人を好きになるのかも…
なーんてね!!
こんなしょぼくれた…
お腹周りはパツンパツンだし、
肌は脂っこいし、
背中じゅうブツブツは出てるし。
こんな典型的肥満型中年に恋する生物なんか、存在するわけナイナイ!
やっぱり何かの癖なんだろうな。
でもまあ見た目は猫ちゃんだし…
そうだよ、猫に愛されてるって最高!
そう思って生きてけばいいんだ!
今まで通りじゃないか!
いや、「今まで通り」じゃないか。
もう働かなくていいんだ!
今日からいつも3匹と一緒だ!!
「いやあ、何て幸せなんだろう…!」
僕は幸せを噛みしめながら、
…もう一度目を閉じた。
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