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本編

38. 貴方が残す痕 2 **

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フェリクスが根気よく付き合ってくれたおかげで、リィナは同じ場所に何度も繰り返してやっと、フェリクスの首筋に小さな痕を残す事に成功した。
その小さな痕を指でなぞって、リィナは小さく息を落とす。

「でも、何だかすぐに消えてしまいそうです……」
「俺がリィナにたっぷりつけてやるから、大丈夫だ」

そう言われた途端くるんと視界が回って、リィナはベッドに横たえられていた。
フェリクスはリィナのワンピースの裾をたくし上げると、リィナのお腹──臍の横の辺りに吸い付く。

「んんっ」

リィナが身体を捩ろうとしたのを押さえて、フェリクスはリィナの太腿を持ち上げるとするりとドロワーズを取り去ってしまう。
内腿に舌を這わせて、そのままリィナの中心へと滑らせる。
リィナの下着ギリギリのところで、フェリクスはまたリィナの肌を吸った。

「やっ、そこ、だめ……っ!」

際どい所を刺激されて、リィナの腰が揺れる。
フェリクスはリィナの腰の部分で結ばれている紐を解くと、下着もするりと取ってしまう。

「フェリクスさま……?」

恥ずかしいところが空気に晒されて、リィナは慌てて足を閉じようとするけれど、フェリクスの身体が足の間に入り込んでいるから閉じる事が出来ずに羞恥で瞳を潤ませる。

「フェリクスさま、恥ずかしい……です……」

フェリクスは何とか足を閉じられないかともぞもぞと動くリィナの膝を押さえて、更に開かせる。
リィナが小さく悲鳴を上げたのと同時に、フェリクスはリィナの秘裂に舌を這わせた。

「やぁっ……!?」

びくりと腰を弾ませたリィナのそこは、既に僅かに湿っていて、フェリクスは中からとろりと溢れ出してきた蜜を吸う。

「ひゃっ…!あ……だめ、ふぇりくすさまっ、だめ……!」

吸われて、舌で秘裂を舐められて、リィナは自身の中からとろとろと溢れ出すのを感じて必死に首を振る。

「フェリクスさまっ……したく、なっちゃいます…から……あっ、やぁっ……!!」

じゅっと音をたてて吸われて、リィナの背中が反る。

フェリクスがリィナの足の間から顔を上げて、リィナの膝から手を離すと、ひくっとしゃくりあげながらリィナはのろのろと足を閉じた。

「フェリクスさまの……ばか………」

自身の中から溢れてくる蜜の感覚に、どうしようもなくフェリクスを欲してしまっている自身の身体に、羞恥を覚えて涙を溢れさせたリィナにそんな事を言われたフェリクスは、小さく笑うとリィナの涙を親指の腹で拭う。

「昼飯までまだ少しあるが……続き、しても良いか?」
「で、も……」
「嫌か?」
「……嫌では……でも、あの、またお洋服、汚しちゃいます、から……」

もにょもにょと小さな声でそう返したリィナの髪を、フェリクスはくしゃりと撫でる。

「最後まではしねーよ」

リィナが「え?」と聞き返した時には、フェリクスの指がつぷりと膣内に侵入して来ていて、リィナは小さく声を漏らした。
そのまま指を動かされて、そうしてすぐに指を増やされる。

「すぐにでも挿れられそうだな」

満足そうな色を滲ませたフェリクスの声とともにリィナの身体が抱き起こされて、またフェリクスの足の間で膝立たされる。
下履きを寛げたフェリクスは、リィナの潤っている秘裂にすっかり硬くなっている自身の先端をこすりつけた。

「あ、あの……私、お薬、飲んでません……」
「俺が飲んだ」

あっさりとそんな答えを貰って、リィナはいつの間に……と頬を染める。
というよりも、いつの時点でリィナとこんな僅かな時間でする・・事を考えていたのか、と呆れるような嬉しいような、何とも言えない気分に襲われる。

「ほら、腰落とせ」
「──は、い」

こくんと頷いたリィナの頬を包み込んで口付けて、そうしてフェリクスはリィナの腰を掴むと、腰を落とさせる。

「ふっ…あ……っ」

ずぶずぶと、ゆっくりとフェリクスの全てを飲み込んだリィナが、はぁっと甘い吐息を落とす。

「服、捲くっとけよ」
「……ん、はい…」

リィナがワンピースの裾を持ち上げたのを確認して、フェリクスはリィナの腰を誘導して、ゆっくりと上下に動かさせる。

「俺が動くと、射精しちまいそうだから──悪ぃな」
「あっ…んっ……おくすり、のんだ、なら……あっ…」
「最後までヤって後始末までする時間はなさそうだから、リィナがイったら終わらせる」
「で、でも、それじゃ……ふぁっ!」

ぱちゅんと僅かに突き上げられて、リィナの手からスカートがふわりと落ちる。

「ほら、しっかり持ってろ。汚れるぞ」
「だ……って……」

のろのろと裾を持ち上げ直そうとしたリィナを揺すっただけで、小さく声を上げたリィナの手からまたスカートが滑り落ちる。
それでも何とか胸の辺りで抱えるようにしたリィナの様子に、その細い腰を掴んだまま、フェリクスは自身の身体を後ろに倒した。

「ふぇるさま……?」
「俺が動くから、リィナは服だけ汚さねー様に気を付けてろ」

フェリクスに跨る恰好になって、フェリクスと触れ合っているのが繋がっているそこだけしかなくなってしまって、リィナはフェリクスの温もりが離れてしまった事に寂しさを覚える。

「いくぞ」

短く告げて、フェリクスはリィナの太腿の辺りを掴むと、下からリィナを突き上げた。

「あぁっ!あっ、あんっ……ふぇるさまっ……!」

それまでゆっくりした動きだったのに、突然一番奥を激しく何度も突き上げられて、苦しいくらいの快楽を与えられて、リィナはいやいやをするように首を振りながら、胸の前で必死にスカートを握りしめる。
リィナの口から零れる意味を成さない甘い啼き声に、フェリクスは満足そうに笑って突き上げ続けた。

小さな身体が跳ねあがって、後ろに倒れそうになったリィナの片腕を捕まえてフェリクスがその手に指を絡ませれば、リィナも繋がれた手を必死に握り返した。

「あっ、も……ふぇる、さま……だめ………!」

握り返されている手にぎゅうっと力が籠るのを感じて、フェリクスもリィナの手を握る手に力を込め直す。
きゅうきゅうと締め付けられて、リィナの限界が近い事を察したフェリクスは、下からリィナを容赦なく責め立てる。

「やっ…やぁっ、まだ……いくの、やっ………あぁぁんっ!!」

リィナの中で弾けた体液が、2人の隙間から溢れ出した。

ひくひくと絡み付いてくるリィナの腟内からフェリクスが自身を引き抜くと、ぷしゅっとリィナの体液が溢れ出してフェリクスの下腹部を──身に着けたままのフェリクスの衣服を濡らす。

「ご、ごめんなさ……汚しちゃ……」
「俺は良いんだよ──まだ裾持ってろよ」

身を起こして、リィナを自身の上から降ろしてベッドに横たわらせると、フェリクスはサイドテーブルの上のタオルでリィナの身体を拭いていった。


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