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王妃の失脚 1
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国王と第一王子の派閥は微妙に評判と力を下げた。そこに王妃と第三王子の派閥がつけいった。
王妃はフレデリックとラムをテリウスとの茶会に招待した。
「テリウスが一年早めに学院への入学を決めましたでしょ。兄二人と一緒に行きたいというのもありますが、お二人と過ごしたいとも申しておりましてね。それでつい母として応援したくなりまして、お呼び立てしてしまいましたの。故伯爵夫人はわたくしが娘の頃、親しくさせていただきましたが、だんだん疎遠になってしまいまして、もっと近しくしておりましたら、フレデリックが辛い目に会うこともなかったのではないかと後悔しておりますのよ」
「そう言ってもらえるとそれだけで」
「フレデリックの養子先を探しておりますのよ。まかせて下さいね」
「おかまいなく、貴族に魅力を感じませんので」
「まぁ、悲しい事を言わないで」
「母上、フレデリックと喋る時間が減ります」
「まぁごめんなさいね」
「ゆっくりして行って下さいね」
「もう、母上がすみません。お節介で、ただフレデリックを大事に思う気持ちはわかってあげて下さい」
「大丈夫ですよ」
「それでは、ミンクを」の言葉が終わる前に
ミンクが現れ、室内を飛び回った。そしてテーブルにそっと降り立った。
「テリウス、ミンクになにか食べさせてあげて」とフレデリックが言うと
「うーーんよしよしミンクこれが美味しいよ」とテリウスが小さなパイを口に持っていった。
「テリウス、側近も一年早く学院に入るの?」
「いろいろみたい、母上が調整してるからよく知らない。まぁいろいろ補佐して貰いたいから優秀な子を同学年におきたいからね。でも僕が一番一緒にいたいのは、フレデリックだよ。ねぇ今から留学して僕の入学にあわせて戻ってこない?そうすれば同じ学年になるでしょ」
「そうですね。それも王妃殿下の考えですか?」
「うん、そうだけどハービーのお祖父様もかな」
「僕が末っ子で甘えているからフレデリックみたいにしっかりした人から学ぶと良いって」
「いろいろな人が心配してくれるんだね、やはりテリウスは愛されているんだね」
ミンクを撫でながらテリウスは話を続けた。
話を聞き終わったフレデリックは
「お誘いはありがたいですが、第一王子殿下のお側で学ぼうかと思ってます。先ず貴族の嗜みとか貴族の会話とか、ラムの一緒にいてくれるので安心ですし、リチャードはやはり頼りがいもありますし、学院も融通を効かせてくれるようですので、試験だけ受けて卒業するつもりです」
テリウスはそれを聞くと赤くなり、それから青くなり
「そうなのですね・・・・わかりました。すみません・・・ちょっとショックで・・・・机を並べて勉強する事を楽しみに・・・・」
「でも今より王宮にお邪魔しますので話す機会は増えますよ」とラムが楽しげに言うと
「そうですよ。テリウス勉強は王宮でも」
「それにジョージは来年も学院に行くから一緒ですよ。ジョージがいれば安心ですよ」
「そうだね、兄上がいれば安心だ」
「それに私達二人は、ジョージを大事な友人と・・・・・・いや、そのジョージは良い方だから」
とラムが言うとフレデリックもうなづいて、二人は軽く笑いあった。
王妃はフレデリックとラムをテリウスとの茶会に招待した。
「テリウスが一年早めに学院への入学を決めましたでしょ。兄二人と一緒に行きたいというのもありますが、お二人と過ごしたいとも申しておりましてね。それでつい母として応援したくなりまして、お呼び立てしてしまいましたの。故伯爵夫人はわたくしが娘の頃、親しくさせていただきましたが、だんだん疎遠になってしまいまして、もっと近しくしておりましたら、フレデリックが辛い目に会うこともなかったのではないかと後悔しておりますのよ」
「そう言ってもらえるとそれだけで」
「フレデリックの養子先を探しておりますのよ。まかせて下さいね」
「おかまいなく、貴族に魅力を感じませんので」
「まぁ、悲しい事を言わないで」
「母上、フレデリックと喋る時間が減ります」
「まぁごめんなさいね」
「ゆっくりして行って下さいね」
「もう、母上がすみません。お節介で、ただフレデリックを大事に思う気持ちはわかってあげて下さい」
「大丈夫ですよ」
「それでは、ミンクを」の言葉が終わる前に
ミンクが現れ、室内を飛び回った。そしてテーブルにそっと降り立った。
「テリウス、ミンクになにか食べさせてあげて」とフレデリックが言うと
「うーーんよしよしミンクこれが美味しいよ」とテリウスが小さなパイを口に持っていった。
「テリウス、側近も一年早く学院に入るの?」
「いろいろみたい、母上が調整してるからよく知らない。まぁいろいろ補佐して貰いたいから優秀な子を同学年におきたいからね。でも僕が一番一緒にいたいのは、フレデリックだよ。ねぇ今から留学して僕の入学にあわせて戻ってこない?そうすれば同じ学年になるでしょ」
「そうですね。それも王妃殿下の考えですか?」
「うん、そうだけどハービーのお祖父様もかな」
「僕が末っ子で甘えているからフレデリックみたいにしっかりした人から学ぶと良いって」
「いろいろな人が心配してくれるんだね、やはりテリウスは愛されているんだね」
ミンクを撫でながらテリウスは話を続けた。
話を聞き終わったフレデリックは
「お誘いはありがたいですが、第一王子殿下のお側で学ぼうかと思ってます。先ず貴族の嗜みとか貴族の会話とか、ラムの一緒にいてくれるので安心ですし、リチャードはやはり頼りがいもありますし、学院も融通を効かせてくれるようですので、試験だけ受けて卒業するつもりです」
テリウスはそれを聞くと赤くなり、それから青くなり
「そうなのですね・・・・わかりました。すみません・・・ちょっとショックで・・・・机を並べて勉強する事を楽しみに・・・・」
「でも今より王宮にお邪魔しますので話す機会は増えますよ」とラムが楽しげに言うと
「そうですよ。テリウス勉強は王宮でも」
「それにジョージは来年も学院に行くから一緒ですよ。ジョージがいれば安心ですよ」
「そうだね、兄上がいれば安心だ」
「それに私達二人は、ジョージを大事な友人と・・・・・・いや、そのジョージは良い方だから」
とラムが言うとフレデリックもうなづいて、二人は軽く笑いあった。
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