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第三世代

灯編 変わらないところ。変わったところ

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そうして里帰りしたビアンカと、皆で一緒に食事して、まどかひなたが一緒に遊んで、ひかりやシモーヌと、直接顔を合わせて話したかったことをいろいろ話して、満喫してた。

俺は、ひかりやシモーヌがいれば話すこともあんまりないしで、遠慮しておいた。俺の場合は、普段からタブレット越しに話してるような内容で十分だったからな。

「すっかり、ひかり達の家になったんだね」

かつては自分の家で、今じゃ、体だけは大きくなった子供達が家の中でも思いっ切り遊べるようにと手を加えて<ひかり達の家>となったそれを見て感慨深げにそう口にした。

「ごめん。でも、すごく助かってる」

申し訳なさそうに言うひかりに、

「いいよいいよ。それにそもそも錬是れんぜに用意してもらった家だしさ、返しただけだよ」

ビアンカは笑った。そういう部分をちゃんと切り替えてくれることで、俺も助かってる。こういうことを気にするタイプもいるだろうからな。それはそれで対応するつもりではあるものの、手間が省けるのが助かるのは事実だ。

その上で、ビアンカは、

「ここは相変わらず居心地のいい場所だな。すごく<実家>って気がする。この集落自体が私にとっては実家なんだよ。変わった部分も確かにあるけど、でもやっぱり実家なんだ」

しみじみそう言ってくれた。さらに、

あらたもちゃんと元気なんだね?」

アカトキツユ村に移ったあらたのことも気に掛けてくれた。これに対しては俺が、

「ああ。元気だよ。保護されたレトも元気だ。すっかり親子っぽくなってる」

事実として告げた。あらたも本当にレトのことを大切にしてくれてる。うららの時と同じに。それを見ても、あらたうららを<我が子>としか認識してなかったのが分かる。

そりゃ<パートナー>として見ようとしてたうららとは噛み合わないよな。

そんなうららも、今じゃひなたにべったりだ。ひなたうららをパートナーに選ぶかどうかはまた別だが、これはこれで当人達の問題だしな。

あと、

「あ、れい。ただいま」

「……」

いつの間にか家の影から様子を窺うようにしてこちらを見ていたれいに気付いてビアンカが声を掛けるものの、こちらも相変わらず愛想はない。見た目だけはすっかり大人に近付いてきてるんだがなあ。

とは言え、これも大きな問題じゃない。遺伝子的には純粋なパパニアンであるれいの場合は、むしろこれが普通だ。えいとの距離も、縮まりそうで縮まらない。少々、じれったくもある。

が、これもまたこちらが気を揉んでも仕方のない話か。

こうして、

<変わらないところ>

<変わったところ>

をじっくりと確認し、ビアンカは何か腑に落ちたような表情になって、

「やっぱり、自分でこうやって確かめるのが大事なんだね」

と呟いたのだった。

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