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暗黒大陸再突入
LV283 巨大生物対決
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メロとジョボネゴッダ母が激しくぶつかった。その影響により大地が揺れる。
「みんなもっと離れるんだ! 巻き添えをくらうぞ」
ダンは叫ぶ。
「こんな巨獣対決見た事ないぞ!」
ゴウリキはダンと一緒に退避する。
「うお‼ すごい衝撃。いいぞメロ、ぶちかませ」
メロの口から顔出したフミヤが指示を送る。
フミヤの予想は正しかった。本来ジョボネゴッダ母に触れた物は皆、樹枝化する。湖が木の根で覆われていたのは、ジョボネゴッダ母の根により樹木化された湖内の魔物や生物だった。
だが今、メロはジョボネゴッダ母に触れても樹木化しない。それはフミヤを銜えるメロに、『純潔の森林の加護』が施されていたからだ。
メロとジョボネゴッダ母の戦いは拮抗状態。メロの繰り出す拳は多少のダメージはあるが、どれも決め手にかける。そして、ジョボネゴッダ母も木を伸縮させメロを突きさすが、軟体生物のメロにダメージはほぼなかった。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
木の先端に位置する奇妙な顔が奇声を上げ続ける。
「あああああーー! うるせえぇ!」
フミヤも叫ぶ。
ジョボネゴッダ母は樹木化しないメロに違和感と拒絶感を抱く。樹木化しないうえ、 自分と同等ほどの巨大な敵。ジョボネゴッダ母は自身の木を振り回し、暴れ回る。
「キュウーーン」
軟体のメロには尖った木による刺殺攻撃は効かない。しかし、ジョボネゴッダ母の鞭打ちに似た攻撃は有効である。メロはジョボネゴッダ母に何度も何度も叩かれ、ダメージが積み重なっていく。相手もまた例外ではない。フミヤのジョボネゴッダ耐性により、殴ればダメージを受ける。両者の体力の削り合いは続く。
この均衡を崩したのはライガ。
ライガは「遠視」によって見つけた、木の最上部の「浮き上がる顔」がジョボネゴッダ母の弱点ではないかと予測した。ライガはスキル「獣人化」を発動すると、ジョボネゴッダ母の木を駆け上がっていく。
「ライガ、無茶よ。樹木化するわよ!」
イルイルは咄嗟にそう言い放ったが、ライガはすでにジョボネゴッダ母の中腹部を駆け上っていた。
「要は俺が木になる前に、あそこをブッ叩けば問題ないんだよ!」
ライガは急ぐ。徐々に木に触れている足の部分が樹木化していく。それでもライガ足を止めない。さらに樹木化が膝上までに達すると、ライガの脚力が急激に低下した。重い足を引きずりながらも、ライガは必死に先端部を目指すがもはや踏ん張りがきかない。落ちないようにしがみついた腕も樹木化が進み、フミヤの目線を少し超えた時点で動きが止まるライガ。
「フミヤーー! あそこだ。あの顔を攻撃しろ」
ライガは、最後の力を振り絞りフミヤに託す。
「いやいや、俺メロに咥えられてて動けないんだけど……」 ……つづく
「みんなもっと離れるんだ! 巻き添えをくらうぞ」
ダンは叫ぶ。
「こんな巨獣対決見た事ないぞ!」
ゴウリキはダンと一緒に退避する。
「うお‼ すごい衝撃。いいぞメロ、ぶちかませ」
メロの口から顔出したフミヤが指示を送る。
フミヤの予想は正しかった。本来ジョボネゴッダ母に触れた物は皆、樹枝化する。湖が木の根で覆われていたのは、ジョボネゴッダ母の根により樹木化された湖内の魔物や生物だった。
だが今、メロはジョボネゴッダ母に触れても樹木化しない。それはフミヤを銜えるメロに、『純潔の森林の加護』が施されていたからだ。
メロとジョボネゴッダ母の戦いは拮抗状態。メロの繰り出す拳は多少のダメージはあるが、どれも決め手にかける。そして、ジョボネゴッダ母も木を伸縮させメロを突きさすが、軟体生物のメロにダメージはほぼなかった。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
木の先端に位置する奇妙な顔が奇声を上げ続ける。
「あああああーー! うるせえぇ!」
フミヤも叫ぶ。
ジョボネゴッダ母は樹木化しないメロに違和感と拒絶感を抱く。樹木化しないうえ、 自分と同等ほどの巨大な敵。ジョボネゴッダ母は自身の木を振り回し、暴れ回る。
「キュウーーン」
軟体のメロには尖った木による刺殺攻撃は効かない。しかし、ジョボネゴッダ母の鞭打ちに似た攻撃は有効である。メロはジョボネゴッダ母に何度も何度も叩かれ、ダメージが積み重なっていく。相手もまた例外ではない。フミヤのジョボネゴッダ耐性により、殴ればダメージを受ける。両者の体力の削り合いは続く。
この均衡を崩したのはライガ。
ライガは「遠視」によって見つけた、木の最上部の「浮き上がる顔」がジョボネゴッダ母の弱点ではないかと予測した。ライガはスキル「獣人化」を発動すると、ジョボネゴッダ母の木を駆け上がっていく。
「ライガ、無茶よ。樹木化するわよ!」
イルイルは咄嗟にそう言い放ったが、ライガはすでにジョボネゴッダ母の中腹部を駆け上っていた。
「要は俺が木になる前に、あそこをブッ叩けば問題ないんだよ!」
ライガは急ぐ。徐々に木に触れている足の部分が樹木化していく。それでもライガ足を止めない。さらに樹木化が膝上までに達すると、ライガの脚力が急激に低下した。重い足を引きずりながらも、ライガは必死に先端部を目指すがもはや踏ん張りがきかない。落ちないようにしがみついた腕も樹木化が進み、フミヤの目線を少し超えた時点で動きが止まるライガ。
「フミヤーー! あそこだ。あの顔を攻撃しろ」
ライガは、最後の力を振り絞りフミヤに託す。
「いやいや、俺メロに咥えられてて動けないんだけど……」 ……つづく
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