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12:結婚記念の儀
しおりを挟む「自分だけの贅沢の為に国の金を使うようなこの女は、国母には相応しくない。
だからこの女とは離婚し、愛する彼女を今後は正妃とする!」
やらかしました、王太子。
本日は、2度目の結婚記念の儀です。
私は白い結婚アピールで真っ白いドレスに、宝飾品は結婚の儀の時と同じ物。
本来は2人で祭壇に並ぶはずなのに、側妃がいたからおかしいとは思いました。
「たかが辺境伯の娘のくせに、今まで王太子妃として贅沢してきたんだ、充分だろう」
私を指差し、そんな台詞を鼻息荒く言う王太子は、何の裏付けも取っていないのでしょうね。
あぁ、陛下が頭を抱えております。
可哀想に……次代の王は、鎖国したいようですわね。
私は祭壇へと向き直ります。
教皇がニッコリと私へ微笑み掛けました。
「では、正妃から申請のあった白い結婚と言うのも本当ですな?」
問い掛けは、勿論王太子に向かってです。
「当たり前だ!こんな女を抱く気になるか!」
ありがとうございます。これで私の白い結婚は証明されました。
いつでも次へ行けますね!
「おい!国の金で買った物は置いていけよ!」
「そうよ!宝石も置物も家具も全部よ!」
相変わらず意味不明発言ですね。
まぁ、先程の『王太子妃として贅沢』なんて馬鹿な台詞が出てくるくらいです。
何か勘違いしているのでしょうね。
離婚届にサインをして祭壇を降ります。
エスコートは迎えに来た父です。
陛下が立ち上がって私達の方へと来ようとしたようですが、父の威圧で顔色を無くして腰を落とします。腰でも抜けました?
では、私達は自領へ帰りましょうか!
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