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第三章 終焉を呼ぶ七大天使
第206話 触手耳掻き
しおりを挟むクラーケン娘によるマッサージフルコースの始まりは耳掻きからだった。
「うふふふふっ、は~いゆっくり動かしていくわよ~?」
ゾリゾリとルアの耳の中をクラーケン娘の持つ綿棒が擦っていく。
しっとりと濡れている綿棒の先端が耳の壁に触れる度に、じわっ……と何かが染み込んでくるような不思議な感覚にルアは襲われる。
「……??」
「綿棒の先っぽ……少~し濡れてるでしょ?これはね~私特製の気持ちよ~くなれるオイルなのよ?後でじんわり染み込んでいくからね~。」
クラーケン娘曰く綿棒に染み込ませているのは特製のオイルらしく、体に染み込んだ後感度を上げるものらしい。
すでにだんだん耳の中の薄い粘膜からオイルがじんわりと浸透し体が熱くなってきているルア。綿棒がぞりぞりと耳の中を擦る度にぴくぴくと体が震えている。
「体が震えてるわね~。お姉さんの膝枕の上でぴくぴくしてる。あんまり動いちゃダメよ~?」
「うぁっ……。」
「うふふ♪君の弱ーいところはどこかな~?奥の方?それとも~入口の方かしら?」
クラーケン娘はルアの弱いところを探るように耳の中を隅々まで綿棒でぞりぞりと擦る。入口の方からねっとりと、しつこく擦られる。そしてだんだんと奥へ奥へと近づいてくるたびにルアの口から熱い吐息が漏れ始め、鼓膜のすぐ近くをクラーケン娘がなぞったその時だった。
「あっ!?」
「ん~?」
ルアの口から思わず声が漏れた。その声をクラーケン娘は聞き逃さない。
ハッとして口を押さえたルアだったがそれはもう遅く、膝枕の上でルアのことを見下ろす彼女の表情は満面の笑みに染まっていた。
「うふふ~♪あらあら、可愛い声が漏れちゃったわね~。ここが弱いのね?なら~オイルがたっぷり染み込むように~念入りに擦らなきゃ……ねっ?」
「あ、だ、ダメですっ!!」
焦りから体を動かそうとしたルアだったが、すかさずクラーケン娘の触手が彼の体に巻き付きあっという間に身動きを封じてしまう。
「ダメよ~?耳搔きしてる時に動いたら危ないでしょ?耳の中はデリケートなんだから、おとなしく……しててね?」
「んむぅっ~!!」
口の中にまでクラーケン娘の触手が入り込み、声すら満足に出せなくなっているルア。そんな彼の耳に再びクラーケン娘の綿棒が入ると、容赦なく彼の弱点の部分を攻め始めた。
「うふふ~、触手の中で体を動かそうとしてるのが伝わってくるわよ~?ビクビク動いちゃって、まるで網にかかった魚ね。身動きも取れないまま私の好きなようにされちゃうの。」
ぞりぞりとねっとりと弱いところを散々擦ってオイルを染み込ませたクラーケン娘は、ゆっくりとルアの耳から綿棒を引き抜くと彼の耳元に顔を近づけて囁いた。
「さぁ、これで綿棒はお終いよ?気持ちよかった?」
お終い……という言葉にルアがほっと安堵したのも束の間、ルアの目の前にクラーケン娘のうごめく触手が姿を現した。
「んむっ!?」
「うふふふふ♪綿棒はって言ったでしょ?本番は~ここからよ?このお姉さんの触手に~、たっぷりオイルを塗って~。」
クラーケン娘は自分の触手にたっぷりオイルを絡めると、ルアの耳へと近付ける。
触手が近付いてくると、ぬちゃぬちゃとオイルと絡む卑猥な音が聞こえてきた。
「キミのお耳の中に、侵入ちゃう♪」
「んむむっ!?ん~~~っ!!」
「暴れてもダーメ。侵入ちゃうも~ん♪はいっ、ずぷぷぷ~っ♪」
ぬるりとクラーケン娘の触手がルアの耳の中へと入っていく。オイルが潤滑剤となり、ルアの耳の奥の奥までみっちりと触手が詰まってしまう。
「は~い、奥まで入ったわよ~。たっくさんお姉さんの触手飲み込んで~、気持ちいい?」
「ふ~っ……ん~っ!!」
「うふふふふ~♪気持ちよさそ~、それじゃあ…………えいっ!!」
「ん゛っ!?」
突然ルアの耳の中にみっちりと詰まっていたクラーケン娘の触手が、一気に引き抜かれ凹凸のある吸盤がコリコリとルアの耳の中を擦りあげた。
敏感になった耳の中を一気に擦りあげられたルアは、声にならない悲鳴をあげる。
「触手の吸盤がコリコリ……プリプリ~って耳の中を擦って~気持ちよかったでしょ?」
余韻でピクピクと体を震わせているルア。そんな彼を見下ろしてクラーケン娘はクスリと笑う。
「それじゃあもう一回♪」
「んむぅ~っ!!??」
ずるりと再びルアの耳の中にクラーケン娘の触手が入り込む。
「今度は~、キミの気持ちいいトコロに吸盤でちゅ~っ♪って張り付いたり、鼓膜をゾリゾリ擦ってみたり~。」
ちゅっちゅっと触手についている吸盤で吸い付き、鼓膜にぴっとりと張り付いたかと思うと、ゾリゾリと撫で回したり……クラーケン娘はルアの耳の中を弄くり回す。
不意に一気に引き抜いては、またみっちりと触手を詰め込む。それの繰り返し……。
そしてたっぷりオイルを塗り込んだあと、触手を引き抜くとルアの耳元で楽しそうに囁いた。
「うふふふふ♪終わったつもりになってるけど~、お耳はもう一つあるのよね~♪」
そう……耳はもう一つあるのだ。軽く絶望するルアの反対の耳に、クラーケン娘は狙いをつけるのだった。
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