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最終章 ~彼らの終着点~

第六百十二話 尻拭い 女神アミスside

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~数日前~

「お前、私達の尻拭いをして来い」

「は?」

創造神に呼ばれてやって来たのはいものの、唐突にこんな事を言われてしまった、尻拭い?とは一体どう言う事なのだろうか?

「数百年前、私達に所属している女神が勝手に管轄外の星を自分の星にしてそこの生物を虐殺した馬鹿がいたのだ」

「ええ、存じておりますよ」

それはもう言わなくてもわかる、今ここに呼ばれたもう1人の女神アミスの姉、女神アマスの先代初代女神のことだろう

「でも、彼女はその罰として名前の剥奪、そして私の姉がその星を新しく統治するんですよね?」

「ああ、しかしその星でまたしてもアクシデントが起こったのだ」

「アクシデント?」

初代女神には元々名前があった、しかし管轄外の星を侵略しあまつさえその星を元々治めていた暗黒神と戦争に勝ってしまったのだ

その罰として引き継ぎと称して創造神の所へと呼び寄せて名前の剥奪し、その存在を抹消した(言うなれば村八分)

勝手な事をまたすれば今度はその概念そのものを消す事にしているので、彼女は悠久の時の中をたった1人孤独に生きていくしかないのだ

「実はあの後、地球から1人の女神が逃げてしまい、その女神がお前の姉の所へと行ってしまったのだ」

「はぁ!?」

女神アマスはその代理として新しく統治を始めたのだが、恐ろしい事に自分の姉の所へと来てしまったのだ

「知っての通り、地球は我々も管轄している所だ、しかしあそこは銀河戦争の元中心部、未だに神々が多く居座る恐ろしい所だ」

世界終末戦争ラグナロクと呼ばれる大戦は実は人類が神々と出会う前に起こっていたのだ

あそこはこの銀河系の中で辺境の星として有名だが、それ以上にあそこは戦略地としてとても重要な所だったのだ

「確か、大戦をしている時に神々が多くの支配を目論もうとした時に数多くの神が目をつけたんですよね?」

「そうだ、あそこは知的生命体がやっと誕生したばかりで信仰させるには持って来いの場所だった、その際で辺境の星なのに幾千数多の神々があそこで戦い散っていったのだ」

神々の力の源は信仰心、それにより強くなるので、地球の知的生命体は言わば、産まれたての赤子、油田なのだ

あそこを占領出来れば戦争を有利に出来る、そう思った神達があそこで恐ろしい数を率いて戦争をしたのだ

「そして皆んなが疲れ切った所を貴女が上手い様に奪ったんですよね?」

「信仰の歴史や滞在を許可したでしょ?その代わり私達の管轄区域を増やしてもらったけど」

そして皆が疲弊している所を上手いこと奪い取り、こことここ周辺を管轄下に置く代わりに他の神達の信仰を認めると言う案で協定を結び、そこに女神アダマスを置いたのだ

そして女神アダマスはその世界終末戦争ラグナロクの時に地球で善戦し功績を多く残したのだ

「それで、そこ女神がなんで地球から逃げたんか?」

「…それが私にも理解不能なんだが」

「教えてください、いきなり尻拭いしろは訳分かりませんし、意味がわからないです」

ここまで話した通り、女神アダマスは私達の仲間であり、地球の女神、その女神がいきなりオラクルの世界に来るなんてあり得ない

「そうだな…簡単に言うと

「……は?地球人に?」

創造神は「コク」と頷く、どうやら嘘ではなく本当に地球の女神を辞めてしまったらしい

「ああ、そしてそれが原因でその人間の為の理想郷を作る為にオラクルの世界に来たのだ」

「…」

アミスは呆れてなんも言えなくなった

——————————————————————
続く
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