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出航
ファースト・チャレンジ・ミッション・ファースト・ステージ
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「多分、第2戦闘距離か、その少し外側…第3戦闘距離までは離れない筈だ。いきなりもっと内側かも知れんがね。模擬戦用ダミー・アタック・ルーティン・システムをチェック! 」
「チェック完了。異常無し」
「まあ、エネルギー消費は気にする必要が無い。思い切ってやれるさ。一応対艦ミサイルの積載本数設定は100本だけだけどな…」
「センサー・ヒット!」 「エンジン停止! 光学迷彩レベル3! アポジ・モーターで取舵2°! 」
「左舷後方7時! ダウンピッチ5°! 距離、第2戦闘距離の1.7倍! 敵艦もエンジン停止して光学迷彩展開! 」
「やはり近いな。取舵を切ったのは正解だった。敵艦の航路をトレースして投影! エマ! 方位206マーク159に観える大型岩塊右側面に艦首左舷のロケット・アンカー2本を撃ち込め! アリシア! 対艦ミサイルをフロント、リアともに全発射管に装填! 」
「了解! 発射用意…照準よし! 発射! 」
「了解! 装填します! 」
「艦長! 秘密回線を通じ、同盟参画各艦も模擬敵艦と接触! 」
「対処・対応は各艦司令部に一任する! 距離があり過ぎて、ダイレクト・インターリンクは確立出来ない! これはチャレンジ・ミッションであって、相手は模擬敵艦だから例え敗けても損傷しないし、何の被害も無いと伝えてくれ! 」
「了解! 」
「ロケット・アンカー目標に到達! 」
「よし! ワイヤーが張ったら全力で収納! 」
「! 敵艦からと思しきミサイルの発射反応! 2本です! 」
「コースは? 」
「こちらに接近するものではありません」
「ふん…驚かせるか釣らせるかして、エンジンを始動させようと言うんだな…ミサイル積載本数も倍の200本ならバカスカ撃っても大丈夫って事なんだろう…ミサイルの発射ポイントを敵艦のトレース・コースと照合。敵艦のパワーサインは採れたか? 」
「いえ、採れませんでした…」
「まあ好いよ。いずれ採れる。こちらのパワーサインもいずれ採られる。採られてからが勝負だ…」
「トレース・コースと照合しました。敵艦のコースはほぼ変わらないようです」
「艦長! ワイヤーが張りました! 全力収納開始! 」
「よし! エマ! 岩塊の質量の方が大きいから、こちらが引き摺られて変針し始める。周囲のデプリに艦体が接触しないよう、姿勢制御を頼む。アポジモーターの起動はセンサースイープでも捉えられないが、艦体がデプリと接触すれば磁気反応で気付かれる! 」
「了解! 」
『ディファイアント』の艦体が慣性航行スピードとアンカーワイヤーの巻き上げにより、それまでのコースから外れて変針し始める。艦首を岩塊に向けたまま大きく艦体をスライドさせて、岩塊を大外から廻り込むように接近して行く。エマ・ラトナーは操舵パネルの上で指を凄まじい速さで走らせ、艦体に細かい姿勢制御を加える事でデプリとの接触を回避し続けていく。
「ワイヤー順調に収納中。艦体が大きくスライドしながら高速で岩塊を廻り込むように接近中! 」
「ソフィーとハンナも手伝ってエマの姿勢制御に対応してくれ! 岩塊との距離100mでアンカーを離脱させて回収するからカウントダウン頼む! アリシア! リア・ミサイル1番を放出! 」
「放出、ですか? 」
「そうだ。発射ではなく放出だ」
「分かりました…放出! 」
「よし! 10秒間隔で2番、3番、4番と放出! 」
「了解! 」
「艦長! 敵艦が先に発射したミサイル2本が変針しました! 」
「どこに向かっている? 」
「アンカーを撃ち込んだ岩塊です」
「ふん、撃ち込んだ時の磁気反応を捉えたな…当たって爆発した時の余波を利用させて貰おう…敵艦のミサイルが岩塊に命中した時、本艦と岩塊との距離は? 」
「このまま接近して行けば…約700mです」
「ミサイルが岩塊に命中したらエンジン始動! 同時にアンカー離脱させて回収! 岩塊を左側から廻り込んで敵艦が居ると思しきポイントを目指して加速15秒でエンジン停止! 」
「了解…あと7秒… 5、4、3、2、命中します! 」
岩塊にミサイル2本が命中した。閃光が起こり、爆発が拡がる。
「エンジン始動! 全力噴射! 全速発進! エマ! 岩塊を左舷ギリギリに掠めて加速! 13秒で放出したリア・ミサイル1番を起爆!
「了解! 行きます! 」
『ディファイアント』のメインエンジンが唸りを挙げ、メインスラスターから爆発的な噴射炎が拡がる。
強い加速感で身体がシートに抑え付けられ、艦体が前に跳び出した。
僅か数mの間隔で岩塊の右側を『ディファイアント』の左舷が掠め摺り抜けて跳び越える。
「8秒です! 」
「1番起爆して更に加速! 観えるか!? 」
「ダメです! まだ観えません! 」
「10秒走って、エンジン停止! 一度だけアクティブスキャンで位置を確認して2番起爆! 全速発進で間合いを詰める! 全兵装発砲用意! 」
「了解…7、8、エンジン停止! 」
「アクティブ・スキャン、打て! 」
「発振! 」
「! 敵艦の位置確認! 左舷14°、アップピッチ7°、距離、第2戦闘距離の1.4倍! 」
「2番起爆! エンジン始動、全速発進! インターセプトコース! 全兵装敵艦に照準! 」
「敵艦もこちらに気付きました! こちらに艦首を向けてエンジン始動! 」
「フロント・ミサイル第1波斉射して直ぐに装填! 3番起爆してダウンピッチ5°で10秒! 直ぐに舵を戻せ! 」
艦首から対艦ミサイル第1波を斉射して、下げ舵を切る『ディファイアント』。コースを変えて5秒で、敵艦からのビームが8本、こちらの直上を掠め過ぎる。
「アップピッチ7°。全速前進! カウンターショットだ! 主砲4番迄、照準採れ次第斉射4連! 続けて第2波斉射して装填! 」
転じて上げ舵を切る『ディファイアント』。対艦フロント・ミサイル第1波8本が模擬敵艦へと航跡を伸ばす。第2波の8本も斉射される。
「照準セット! 」 「ってー!! 」
『ディファイアント』の主砲4番までからのビーム斉射が1射2射3射と模擬敵艦艦首左舷に撃ち込まれる。直ぐに面舵を切ってコースを変え始める模擬敵艦。そこに第1波の8本が敵艦の左舷舷側に命中したが、艦体に届いて爆発したのは4本で、残りの4本と主砲の第4斉射は、展開されたシールドに依って阻止された。
「敵艦、シールドアップ! 面舵反転して離脱コース! 」
「逃がすな、エマ! 全速で接近して肉薄しろ! 主砲5番まで敵艦に無制限全力連射! 」
「ミサイル第2波命中します! 」
「最接近して全力連射続行! 」
面舵を切り続けて反転し、加速を始めて離脱しようとする模擬敵艦。フロント・ミサイル第2波も命中したがシールドに依り全弾が阻止される。
「カリーナ! 敵艦のシールド減衰率をスキャン! 」
「敵艦シールドパワー94%…92%…90%…あまり減衰しません」
「敵艦の損傷率は? 」
「敵艦損傷率12%」
「艦長! 敵艦のエンジンパワーはこちらより上です。加速率も上です。距離が開きます」
「やはり2倍のスペックではこれだけ違うか…こちらはまだノーマルのままだし、初撃はハイパー・ヴァリアントにするべきだったな…」
「どうしますか? 」
と、シエナ・ミュラー副長が私の顔を観て訊く。
「仕切り直そう。砲撃中止。面舵30°、全速で20秒走ってエンジン停止。まだ4番の放出ミサイルが生きている。カリーナ、敵艦のパワーサインは採れたか? 」
「採れました」
「うん…採れたと言う事は、こちらのパワーサインも採られたと言う事だ。それは構わないが、小手調べの初戦を無傷で済ませられたのは僥倖だったな…同盟参画各艦も、これでは苦戦しているだろう。最初から2隻のセットで始めていたら、脱出する方が先って事になっただろうな…敵艦のコーストレースは継続してくれ」
「了解…20秒です」
「エンジン停止。敵艦は? 」
「敵艦もシールドダウンしてエンジン停止しました」
「敵艦は再び面舵を切ってこちらに接近しようとするだろう…アリシア、フロント・ミサイル5番にデコイ・プログラムを施して放出してくれ」
「了解…プログラム完了、放出します」
「よし、敵艦はまだこちらのロケット・アンカーを使った操艦には気付いていない…もう一度仕掛ける。エマ、アポジモーターでダウンピッチ20°…続けて方位272マーク79に観える大型岩塊の下部面を目標にして、左舷のロケット・アンカー2本を発射。岩塊を廻り込んで敵艦に対してのインターセプト・コースに着ける! 」
「了解…発射!! 」
「チェック完了。異常無し」
「まあ、エネルギー消費は気にする必要が無い。思い切ってやれるさ。一応対艦ミサイルの積載本数設定は100本だけだけどな…」
「センサー・ヒット!」 「エンジン停止! 光学迷彩レベル3! アポジ・モーターで取舵2°! 」
「左舷後方7時! ダウンピッチ5°! 距離、第2戦闘距離の1.7倍! 敵艦もエンジン停止して光学迷彩展開! 」
「やはり近いな。取舵を切ったのは正解だった。敵艦の航路をトレースして投影! エマ! 方位206マーク159に観える大型岩塊右側面に艦首左舷のロケット・アンカー2本を撃ち込め! アリシア! 対艦ミサイルをフロント、リアともに全発射管に装填! 」
「了解! 発射用意…照準よし! 発射! 」
「了解! 装填します! 」
「艦長! 秘密回線を通じ、同盟参画各艦も模擬敵艦と接触! 」
「対処・対応は各艦司令部に一任する! 距離があり過ぎて、ダイレクト・インターリンクは確立出来ない! これはチャレンジ・ミッションであって、相手は模擬敵艦だから例え敗けても損傷しないし、何の被害も無いと伝えてくれ! 」
「了解! 」
「ロケット・アンカー目標に到達! 」
「よし! ワイヤーが張ったら全力で収納! 」
「! 敵艦からと思しきミサイルの発射反応! 2本です! 」
「コースは? 」
「こちらに接近するものではありません」
「ふん…驚かせるか釣らせるかして、エンジンを始動させようと言うんだな…ミサイル積載本数も倍の200本ならバカスカ撃っても大丈夫って事なんだろう…ミサイルの発射ポイントを敵艦のトレース・コースと照合。敵艦のパワーサインは採れたか? 」
「いえ、採れませんでした…」
「まあ好いよ。いずれ採れる。こちらのパワーサインもいずれ採られる。採られてからが勝負だ…」
「トレース・コースと照合しました。敵艦のコースはほぼ変わらないようです」
「艦長! ワイヤーが張りました! 全力収納開始! 」
「よし! エマ! 岩塊の質量の方が大きいから、こちらが引き摺られて変針し始める。周囲のデプリに艦体が接触しないよう、姿勢制御を頼む。アポジモーターの起動はセンサースイープでも捉えられないが、艦体がデプリと接触すれば磁気反応で気付かれる! 」
「了解! 」
『ディファイアント』の艦体が慣性航行スピードとアンカーワイヤーの巻き上げにより、それまでのコースから外れて変針し始める。艦首を岩塊に向けたまま大きく艦体をスライドさせて、岩塊を大外から廻り込むように接近して行く。エマ・ラトナーは操舵パネルの上で指を凄まじい速さで走らせ、艦体に細かい姿勢制御を加える事でデプリとの接触を回避し続けていく。
「ワイヤー順調に収納中。艦体が大きくスライドしながら高速で岩塊を廻り込むように接近中! 」
「ソフィーとハンナも手伝ってエマの姿勢制御に対応してくれ! 岩塊との距離100mでアンカーを離脱させて回収するからカウントダウン頼む! アリシア! リア・ミサイル1番を放出! 」
「放出、ですか? 」
「そうだ。発射ではなく放出だ」
「分かりました…放出! 」
「よし! 10秒間隔で2番、3番、4番と放出! 」
「了解! 」
「艦長! 敵艦が先に発射したミサイル2本が変針しました! 」
「どこに向かっている? 」
「アンカーを撃ち込んだ岩塊です」
「ふん、撃ち込んだ時の磁気反応を捉えたな…当たって爆発した時の余波を利用させて貰おう…敵艦のミサイルが岩塊に命中した時、本艦と岩塊との距離は? 」
「このまま接近して行けば…約700mです」
「ミサイルが岩塊に命中したらエンジン始動! 同時にアンカー離脱させて回収! 岩塊を左側から廻り込んで敵艦が居ると思しきポイントを目指して加速15秒でエンジン停止! 」
「了解…あと7秒… 5、4、3、2、命中します! 」
岩塊にミサイル2本が命中した。閃光が起こり、爆発が拡がる。
「エンジン始動! 全力噴射! 全速発進! エマ! 岩塊を左舷ギリギリに掠めて加速! 13秒で放出したリア・ミサイル1番を起爆!
「了解! 行きます! 」
『ディファイアント』のメインエンジンが唸りを挙げ、メインスラスターから爆発的な噴射炎が拡がる。
強い加速感で身体がシートに抑え付けられ、艦体が前に跳び出した。
僅か数mの間隔で岩塊の右側を『ディファイアント』の左舷が掠め摺り抜けて跳び越える。
「8秒です! 」
「1番起爆して更に加速! 観えるか!? 」
「ダメです! まだ観えません! 」
「10秒走って、エンジン停止! 一度だけアクティブスキャンで位置を確認して2番起爆! 全速発進で間合いを詰める! 全兵装発砲用意! 」
「了解…7、8、エンジン停止! 」
「アクティブ・スキャン、打て! 」
「発振! 」
「! 敵艦の位置確認! 左舷14°、アップピッチ7°、距離、第2戦闘距離の1.4倍! 」
「2番起爆! エンジン始動、全速発進! インターセプトコース! 全兵装敵艦に照準! 」
「敵艦もこちらに気付きました! こちらに艦首を向けてエンジン始動! 」
「フロント・ミサイル第1波斉射して直ぐに装填! 3番起爆してダウンピッチ5°で10秒! 直ぐに舵を戻せ! 」
艦首から対艦ミサイル第1波を斉射して、下げ舵を切る『ディファイアント』。コースを変えて5秒で、敵艦からのビームが8本、こちらの直上を掠め過ぎる。
「アップピッチ7°。全速前進! カウンターショットだ! 主砲4番迄、照準採れ次第斉射4連! 続けて第2波斉射して装填! 」
転じて上げ舵を切る『ディファイアント』。対艦フロント・ミサイル第1波8本が模擬敵艦へと航跡を伸ばす。第2波の8本も斉射される。
「照準セット! 」 「ってー!! 」
『ディファイアント』の主砲4番までからのビーム斉射が1射2射3射と模擬敵艦艦首左舷に撃ち込まれる。直ぐに面舵を切ってコースを変え始める模擬敵艦。そこに第1波の8本が敵艦の左舷舷側に命中したが、艦体に届いて爆発したのは4本で、残りの4本と主砲の第4斉射は、展開されたシールドに依って阻止された。
「敵艦、シールドアップ! 面舵反転して離脱コース! 」
「逃がすな、エマ! 全速で接近して肉薄しろ! 主砲5番まで敵艦に無制限全力連射! 」
「ミサイル第2波命中します! 」
「最接近して全力連射続行! 」
面舵を切り続けて反転し、加速を始めて離脱しようとする模擬敵艦。フロント・ミサイル第2波も命中したがシールドに依り全弾が阻止される。
「カリーナ! 敵艦のシールド減衰率をスキャン! 」
「敵艦シールドパワー94%…92%…90%…あまり減衰しません」
「敵艦の損傷率は? 」
「敵艦損傷率12%」
「艦長! 敵艦のエンジンパワーはこちらより上です。加速率も上です。距離が開きます」
「やはり2倍のスペックではこれだけ違うか…こちらはまだノーマルのままだし、初撃はハイパー・ヴァリアントにするべきだったな…」
「どうしますか? 」
と、シエナ・ミュラー副長が私の顔を観て訊く。
「仕切り直そう。砲撃中止。面舵30°、全速で20秒走ってエンジン停止。まだ4番の放出ミサイルが生きている。カリーナ、敵艦のパワーサインは採れたか? 」
「採れました」
「うん…採れたと言う事は、こちらのパワーサインも採られたと言う事だ。それは構わないが、小手調べの初戦を無傷で済ませられたのは僥倖だったな…同盟参画各艦も、これでは苦戦しているだろう。最初から2隻のセットで始めていたら、脱出する方が先って事になっただろうな…敵艦のコーストレースは継続してくれ」
「了解…20秒です」
「エンジン停止。敵艦は? 」
「敵艦もシールドダウンしてエンジン停止しました」
「敵艦は再び面舵を切ってこちらに接近しようとするだろう…アリシア、フロント・ミサイル5番にデコイ・プログラムを施して放出してくれ」
「了解…プログラム完了、放出します」
「よし、敵艦はまだこちらのロケット・アンカーを使った操艦には気付いていない…もう一度仕掛ける。エマ、アポジモーターでダウンピッチ20°…続けて方位272マーク79に観える大型岩塊の下部面を目標にして、左舷のロケット・アンカー2本を発射。岩塊を廻り込んで敵艦に対してのインターセプト・コースに着ける! 」
「了解…発射!! 」
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