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出航
ファースト・チャレンジ・ミッション
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「チャレンジ・ミッション? この4日間は無いと思ってたんだけどな…読みは外れたようだ…」
「アドルさん、生配信番組の中で、そのような事を仰いませんでしたか? 」
シエナ・ミュラーが訊いた。
「言ったかなあ…まあ別に、生配信番組の中で、でなくても観られてはいたからな…私がそう思っていると言う事を、クルー以外でも知っている人は、いたと思うね。それよりカリーナ、ミッションの内容を読んでくれ? 」
「分かりました…ファースト・チャレンジ・ミッションは、模擬戦闘ミッションです。プレイヤーであるミッション参加艦は、ゲームフィールド内にて3D投影される模擬敵艦と模擬戦闘を行います。このミッションに参加すると表明した時点でスタートします。模擬敵艦の設定は同じ軽巡宙艦ですが、攻撃力・防御力・機動力共にノーマルレベルの2倍です。こちらで設定出来るのは、この模擬敵艦何隻と交戦するか? です。模擬戦闘ですので攻撃を受けても、実際にこの艦体が損傷する事はありませんが、状況としては損傷したと表示されます。彼我のどちらかが継戦能力を喪失したと判定されるまで続けられます。運営推進本部は本艦の位置を把握していますが、模擬敵艦を操るプログラムには知らされません。最初の模擬敵艦を1隻と設定して模擬戦して勝利判定を受けた場合、30分後には次のミッションプログラムが始まるのですが、その場合には模擬敵艦1隻がプラスされて敵艦2隻でスタートします。模擬戦の結果として授与される報酬は、賞金に於いても経験値に於いても、通常の戦闘結果と変わらないレベルで受けられます。このミッションへの参加表明期限は今から42分後です。期限を過ぎても表明しなかった場合には、ミッション参加艦とは見做されません。尚、昼食休憩時間・夕食休憩時間・ナイトタイム・及び初出航記念艦内親睦パーティーの開催時間を申告すれば、その時間内でミッションプログラムは発動されません」
「1隻プラス…倍になるって訳じゃないんだな…しかし、40分後とは急かすな…副長、同盟参画艦は全艦出航したのか? 」
「はい、え~と、2分前に全艦出航しました」
「そうか。じゃあ『ARIA』は全艦聴いたんだな? 」
「聴こえては、いたはずですね」
「そうか。副長、暗号秘密通信回線を開いて、次のように発信してくれ。同盟参画全艦は、原則としてチャレンジ・ミッションには参加するように。4日間と言う長丁場だから無理はせず、最初の模擬敵艦設定は1隻とするように。休憩時間・ナイトタイム・パーティー開催時間の申告は、忘れないように。ミッションの結果に応じて授与される報酬の処理については、各艦司令部に一任する。以上だ」
「了解しました。そのように発信します」
「それが終わったら同盟各艦からの返信を待った上で、運営推進本部に向けて各休憩時間とナイトタイムと親睦パーティーの開催時間を申告した上で、チャレンジ・ミッションに参加する旨を表明してくれ」
「了解しました」
「ハル参謀、一応同盟参画全艦がミッションに参加したかどうかの確認だけ、お願いします」
「分かりました」
「副長、あとはこれだけ連絡しておいてくれ…私が任命したメイン・スタッフは全員、昼食休憩時間が終わる15分前に私の個室に集合するように…」
「はい、あの…艦長控室ではなくて、個室ですね? 」
「そう、個室です」
『サライニクス・テスタロッツァ』ブリッジ…
「サングスター艦長、どうされますか? 」
「勿論、参加だ。ローズ副長…アドル主宰が魂を込めて作ってくれた、あの完璧な単艦での訓練プログラム・プランが無駄になってしまうかも知れないのは残念に思うが、実戦に勝る訓練は無い。早速各休憩時間とナイト・タイムと親睦パーティーの開催時間帯を運営推進本部に申告した上で、ミッションへの参加を表明してくれ…アドル主宰の助言に従って、模擬敵艦の設定は1隻でな? 」
「了解しました。そのように申告して参加表明します」
『カレドン・カサンドラ』ブリッジ…
「アドル艦長…なんて粋な名乗りの挙げ方なのかしら…このシチュエーションにピッタリの歌じゃない? 今頃大泣きしてるわよ、『リアン・ビッシュ』の4人…」
「アシュリー艦長…? 」
「コンラート副長、『カレドン・カサンドラ』もファースト・チャレンジ・ミッションに参加します。アドル主宰の助言に従って、除外時間を運営推進本部に申告し、模擬敵艦設定を1隻として、その上でミッションへの参加を表明して下さい」
「了解しました」
『アグニ・ヤマ』ブリッジ…
「ハンプトン艦長…? 」
「マルティーヌ、遠く離れていても『アグニ・ヤマ』は『ディファイアント』に同道する。アドル艦長の助言に従い、時間の申告と1隻での設定をした上で、ミッションへの参加を表明してくれ給え? 」
「承知しました」
『ロード・ガラン』ブリッジ…
「ヴィダル艦長、参加表明期限まであと30分です」
「アーミセン副長、勿論参加します。アドル主宰の助言通りに申告して設定の上で、参加を表明して下さい」
「イエス・マム」
(ああ…キャプテン・シートに笑顔で座るアドルさんを描きたい…)
『トルード・レオン』ブリッジ…
「どうしますか? ヤンセン艦長? 」
「勿論、決まっているでしょう? 参加しますよ。訓練プログラムプランは、後で幾らでも使える時が来る。あれはハイラムさんとザンダーさんと俺の3人で案を出して、アドル主宰が完璧にまとめ上げた傑作だからね。いや、あれを読むだけでアドルさんの凄さが解るよ。まともにやり合ったら、俺なんか瞬殺されるだろうな…」
「それで…? 」
「だから、除外時間と模擬敵艦設定を1隻って事で申告して、参加を表明して下さい」
「了解しました。ヤンセン・パネッティーヤ艦長…」
その数分後。
「アドル艦長、同盟参画全艦がチャレンジ・ミッションへの参加を表明しました」
ハル・ハートリー参謀が、そう報告する。
「了解。シエナ副長、本艦も申告と参加表明を…」
「分かりました」
「ブリッジより全セクションに通達。総員第1警戒配置! 」
第1警戒アラートが鳴り響く。
「30秒でアラートは解除。コンピューター、本艦を中心に半径第4戦闘距離内のチャートをブリッジ中央部領域に3D投影! 」
約1.5秒で投影された。
「カリーナ、センサー・パッシブ・スイープは中距離領域を重点に! エマ、コースこのままで、セカンド・スピードまで加速! エドナ、主砲1番2番の砲身を最大仰角へ! 同盟参画全艦に向けて激励の礼砲を撃つ! 臨界パワー100%、発射出力80%で斉射3連セット! 」
「了解しました……セット完了! 」
「撃ち方、始め! 」
「発射!! 」
主砲1番2番砲塔、4本の大口径ビームが1射2射3射と斉射され、虚空に吸い込まれて消えた。
「よし…総員第1戦闘配置! シエナ! 秘密回線を通じて同盟参画全艦に向け、初戦の健闘を祈ると…来るぞ! 」
「アドルさん、生配信番組の中で、そのような事を仰いませんでしたか? 」
シエナ・ミュラーが訊いた。
「言ったかなあ…まあ別に、生配信番組の中で、でなくても観られてはいたからな…私がそう思っていると言う事を、クルー以外でも知っている人は、いたと思うね。それよりカリーナ、ミッションの内容を読んでくれ? 」
「分かりました…ファースト・チャレンジ・ミッションは、模擬戦闘ミッションです。プレイヤーであるミッション参加艦は、ゲームフィールド内にて3D投影される模擬敵艦と模擬戦闘を行います。このミッションに参加すると表明した時点でスタートします。模擬敵艦の設定は同じ軽巡宙艦ですが、攻撃力・防御力・機動力共にノーマルレベルの2倍です。こちらで設定出来るのは、この模擬敵艦何隻と交戦するか? です。模擬戦闘ですので攻撃を受けても、実際にこの艦体が損傷する事はありませんが、状況としては損傷したと表示されます。彼我のどちらかが継戦能力を喪失したと判定されるまで続けられます。運営推進本部は本艦の位置を把握していますが、模擬敵艦を操るプログラムには知らされません。最初の模擬敵艦を1隻と設定して模擬戦して勝利判定を受けた場合、30分後には次のミッションプログラムが始まるのですが、その場合には模擬敵艦1隻がプラスされて敵艦2隻でスタートします。模擬戦の結果として授与される報酬は、賞金に於いても経験値に於いても、通常の戦闘結果と変わらないレベルで受けられます。このミッションへの参加表明期限は今から42分後です。期限を過ぎても表明しなかった場合には、ミッション参加艦とは見做されません。尚、昼食休憩時間・夕食休憩時間・ナイトタイム・及び初出航記念艦内親睦パーティーの開催時間を申告すれば、その時間内でミッションプログラムは発動されません」
「1隻プラス…倍になるって訳じゃないんだな…しかし、40分後とは急かすな…副長、同盟参画艦は全艦出航したのか? 」
「はい、え~と、2分前に全艦出航しました」
「そうか。じゃあ『ARIA』は全艦聴いたんだな? 」
「聴こえては、いたはずですね」
「そうか。副長、暗号秘密通信回線を開いて、次のように発信してくれ。同盟参画全艦は、原則としてチャレンジ・ミッションには参加するように。4日間と言う長丁場だから無理はせず、最初の模擬敵艦設定は1隻とするように。休憩時間・ナイトタイム・パーティー開催時間の申告は、忘れないように。ミッションの結果に応じて授与される報酬の処理については、各艦司令部に一任する。以上だ」
「了解しました。そのように発信します」
「それが終わったら同盟各艦からの返信を待った上で、運営推進本部に向けて各休憩時間とナイトタイムと親睦パーティーの開催時間を申告した上で、チャレンジ・ミッションに参加する旨を表明してくれ」
「了解しました」
「ハル参謀、一応同盟参画全艦がミッションに参加したかどうかの確認だけ、お願いします」
「分かりました」
「副長、あとはこれだけ連絡しておいてくれ…私が任命したメイン・スタッフは全員、昼食休憩時間が終わる15分前に私の個室に集合するように…」
「はい、あの…艦長控室ではなくて、個室ですね? 」
「そう、個室です」
『サライニクス・テスタロッツァ』ブリッジ…
「サングスター艦長、どうされますか? 」
「勿論、参加だ。ローズ副長…アドル主宰が魂を込めて作ってくれた、あの完璧な単艦での訓練プログラム・プランが無駄になってしまうかも知れないのは残念に思うが、実戦に勝る訓練は無い。早速各休憩時間とナイト・タイムと親睦パーティーの開催時間帯を運営推進本部に申告した上で、ミッションへの参加を表明してくれ…アドル主宰の助言に従って、模擬敵艦の設定は1隻でな? 」
「了解しました。そのように申告して参加表明します」
『カレドン・カサンドラ』ブリッジ…
「アドル艦長…なんて粋な名乗りの挙げ方なのかしら…このシチュエーションにピッタリの歌じゃない? 今頃大泣きしてるわよ、『リアン・ビッシュ』の4人…」
「アシュリー艦長…? 」
「コンラート副長、『カレドン・カサンドラ』もファースト・チャレンジ・ミッションに参加します。アドル主宰の助言に従って、除外時間を運営推進本部に申告し、模擬敵艦設定を1隻として、その上でミッションへの参加を表明して下さい」
「了解しました」
『アグニ・ヤマ』ブリッジ…
「ハンプトン艦長…? 」
「マルティーヌ、遠く離れていても『アグニ・ヤマ』は『ディファイアント』に同道する。アドル艦長の助言に従い、時間の申告と1隻での設定をした上で、ミッションへの参加を表明してくれ給え? 」
「承知しました」
『ロード・ガラン』ブリッジ…
「ヴィダル艦長、参加表明期限まであと30分です」
「アーミセン副長、勿論参加します。アドル主宰の助言通りに申告して設定の上で、参加を表明して下さい」
「イエス・マム」
(ああ…キャプテン・シートに笑顔で座るアドルさんを描きたい…)
『トルード・レオン』ブリッジ…
「どうしますか? ヤンセン艦長? 」
「勿論、決まっているでしょう? 参加しますよ。訓練プログラムプランは、後で幾らでも使える時が来る。あれはハイラムさんとザンダーさんと俺の3人で案を出して、アドル主宰が完璧にまとめ上げた傑作だからね。いや、あれを読むだけでアドルさんの凄さが解るよ。まともにやり合ったら、俺なんか瞬殺されるだろうな…」
「それで…? 」
「だから、除外時間と模擬敵艦設定を1隻って事で申告して、参加を表明して下さい」
「了解しました。ヤンセン・パネッティーヤ艦長…」
その数分後。
「アドル艦長、同盟参画全艦がチャレンジ・ミッションへの参加を表明しました」
ハル・ハートリー参謀が、そう報告する。
「了解。シエナ副長、本艦も申告と参加表明を…」
「分かりました」
「ブリッジより全セクションに通達。総員第1警戒配置! 」
第1警戒アラートが鳴り響く。
「30秒でアラートは解除。コンピューター、本艦を中心に半径第4戦闘距離内のチャートをブリッジ中央部領域に3D投影! 」
約1.5秒で投影された。
「カリーナ、センサー・パッシブ・スイープは中距離領域を重点に! エマ、コースこのままで、セカンド・スピードまで加速! エドナ、主砲1番2番の砲身を最大仰角へ! 同盟参画全艦に向けて激励の礼砲を撃つ! 臨界パワー100%、発射出力80%で斉射3連セット! 」
「了解しました……セット完了! 」
「撃ち方、始め! 」
「発射!! 」
主砲1番2番砲塔、4本の大口径ビームが1射2射3射と斉射され、虚空に吸い込まれて消えた。
「よし…総員第1戦闘配置! シエナ! 秘密回線を通じて同盟参画全艦に向け、初戦の健闘を祈ると…来るぞ! 」
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