かあさんのつぶやき

春秋花壇

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117 ぐちぐちおんな

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「くそっ、ふざけんなよ!!」

「なんで勝手に戻ってんだよ!死ねよお前」

「はー、まじむかつく」

「なんなん?!!!!!!」

「あーーーー、もう」

悲鳴とも罵声とも取れる言葉が部屋中を駆け巡る。

親のこんな汚い言葉を毎日聞かされている身分にもなってくれよ。

たまったもんじゃないよ。

『物言わぬは腹ふくるるもとなり』

と、笑ってのたもう。

オンラインゲームの防具鍛冶をしながら、

お怒りモード炸裂。

花火のように、腐った言葉が打ち上げられる。

こんな空気の中で、穏やかで健康的な生活を送れというのか。

不思議とそのいやな状況から金縛りのように身動きが取れなくなる。

じっと我慢の子になるんだ。

これじゃあ、現在進行形のアルコール依存症の機能不全家庭と同じじゃないか。

ゆっくり待ったり小説を書く雰囲気ではない。

いつそのお怒りがこっちに飛び火してくるか

戦々恐々として怯えているんだ。

俺、幼い子供じゃないのに。

46歳のひげを生やしたいいおっさんなのに…。

おかしいだろう?

まじ、摩訶不思議。



ならば俺も……。

目には目を。

歯には歯を。

ハムラビ法典だ。

朱に交われば赤くなる。

ならばと俺も朝から愚痴を炸裂してみた。

すると、即効

「いつまでぐちぐち言ってんだよ!男のくせに」

「そんなにランキングが気になるなら、自分で小説サイトを運営して

誰も入れないで、お山の大将を気取ってろ!!」

あのさー、自分はよくて俺はダメなのかよ。

くそー。

これが親じゃなければ、ぶん殴ってやりたい。

自分はよくて、俺はダメなのかよ。

ほんとに勝手な親だよな。

ちゃんと背中を見て素直に育ってんだよ。

もう一度言う。しつこく言う。

自分はよくて、俺はダメなのかよ!!


あげくに、嫌味を言ってくる。

そして、何もなかったかのように

ZOOMで、クリスチャンの集会を楽しんでいる。

心に染み渡ったのか

「ごめんよー」

って恥ずかしそうにいうんだよね。


まいったなー。

いつもこれでごまかされてしまう。

謝ったからって、もう言わないのかと思ったら

3歩歩くとすぐ忘れるらしく、

鶏女は、また阿鼻雑言。

今にもゲームパットをディスプレイに向かって

ぶん投げそうだ。

そんなつらい楽しくない思いをして

なんで課金してまでオンラインゲームしてるんだろう。

こっちはさー、あんたが

読んでくださる読者の方々に、少しでも良いものをお分けするために

三浦綾子先生は、小説を書く前にお風呂に入って身を清め、

身支度を整えて薄化粧を施して机に向かうという

あんたの言葉を信じて、風呂場で禊(みそぎ)をしてるっていうのに、

一日何度もお風呂に入っていたら、

水道代の請求が普段は2か月で2000円くらいなのに、

140000円もきたって、訪問看護の人たちと目を丸くして、

あ、0が1個多かった。

14000円だ。

めっちゃ懺悔の気持ちでいっぱいなのに、

人の気も知らないで、無思慮な言葉を吐き散らす。

あんたがそんなだから、俺は思ったことを言えなくなっちまうんだよ。

親って、まじ、不条理の塊だよな。

それでも生きててほしい。

笑顔でいてほしい。

「いたいーー」

と、叫ぶ瞬間が少しでも減りますように。

心から祈ってるんだぜ。

俺ってなんていい子なんだ。

な、そうだろ。おふくろ。








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