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復活

ベッドに逆戻り

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身体の痛みで顔を顰めて目を覚ますと、僕の呻き声に反応したのか誰かが椅子から立ち上がって、僕の側へと身を屈めた。黒い髪を垂らして、不安げな表情で僕を見つめるのはエイデン様だった。

「エイデン様、僕一体…。イタっ。」

身体を起こそうとすると、身体のあちこちに激痛が走った。僕はあの男との剣での戦いを思い出して、ハッとしてエイデン様に尋ねた。


「エイデン様、彼は、昔僕の身代わりだった彼は無事ですか!?」

すると僕の手を握ったエイデン様は頷いて言った。

「サミュエルが、彼を組織の人間から守ったんだ。立派だったよ。彼は意に反して、組織に加担せざるを得なかった様だ。今、知っていること全てを話してくれている。これで一気に組織壊滅が出来るかもしれない。」


僕はホッとして、目を閉じた。

「そうですか。…良かった。彼はロッキンの大事な人なんです。だから、僕のせいで人生の歯車を狂わされた彼を、絶対にロッキンの元へ連れて行ってあげたかった。…良かった。本当に。」

すると僕の手がぎゅっと強く握られて、僕はもう一度目を開けてエイデン様を見つめた。そこには明らかに怒って居るエイデン様がいた。エイデン様は苦しげに僕に言った。


「サミュエルが死ぬかと思ったのは、これで二度目だ。病に臥していたあの時、何度呼びかけても、サミュエルは目を覚さなかった。このまま死んでしまうかと思ったんだ。私はその時、サミュエルが誰を愛そうが、生きていてくれさえすれば何も要らないと思ったよ。

元気になって行くサミュエルに会えるだけで、私の心は満たされた。遠征に行くのも後ろ髪は引かれたが、アルも側にいるから大丈夫だとも思ったくらいだ。

だから、あの街角でサミュエルが男に打ち負かされそうになって居る姿を見た時、私がどんな気持ちになったか分かるか?目の前で、血だらけで倒れ込んだサミュエルを抱き止めた私の気持ちが…。一人で解決しようなどと、どうしてそんな無理をしたんだ。私にはそれが腹立たしい。」


そう言って怒っているエイデン様は、いつになくかっこよく思えた。僕は怒られているのに、微笑んで言った。

「…エイデン様、心配かけてごめんなさい。僕、彼をどうしても助けたくって。でも彼を牢屋にも入れたくなかった。それで無理してしまったんです。とは言え、途中で応援は頼みましたけど。…男は捕まったんでしょうか。」

僕の顔を見て、呆れた様な顔をしていたエイデン様は、僕の額に口づけて言った。

「ああ、ちゃんと捕まえた。かなりの大物だった様だぞ。お手柄だ、サミュエル。」












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