上 下
431 / 497
5章 お爺ちゃんと聖魔大戦

383.お爺ちゃんと家族対抗懇親会4

しおりを挟む
 私がセカンドルナで濁ったついでに訪れたのは領主邸だった。
 マリンやオクト君は向かう先を聞いてなるほど、と言う顔をした。


「話には聞いていたけど、本当に入れるのね」

「ここって探索できない場所じゃなかったの?」

「そう言われていただけで、実は入る為には順序が必要だったパターンだよ。人を連れて行くのはこれで三度目。他に来たことのあるプレイヤーは居ないかな?」

「僕はまだ知りませんね。もし言っていたとしてお義父さんほど有意義な会話に持ち込める人を知りません」

「そうなの? 手記とか大盤振る舞いしたのになぁ。残念」


 かつて地下大陸の攻略イベントを起こした時にポイント交換で配った冒険手記。
 当たり枠には私の体験談を記した情報も入れていた。
 まさか額縁に入れて大事に保管しているとかじゃないよね?
 私は行動記録をなぞって欲しくて放出したのに、頼むよ?


「さて、ここだ。アポイントメントなしだから領主様の機嫌は頗る悪いと思うけどそう言うものだと思ってくれ」


 入り側にそんなアドバイスを家族に向けて言うと、みんながみんな困った様な顔をした。なぜ事前にアポイントメントを取らないかと言う顔だが、そもそも私がここに赴く際は一切アポイントメントなしだから問題ない。
 というか、アポイントメントなんて気にしてたら一生会えないよ?
 ただでさえプレイヤー嫌いなんだから。


「やぁこんにちわ領主様。今日はたくさんの土産話を持ってきたんだ。ついでに家族も連れてきた。人数が多い点は目を瞑ってくれると嬉しいね」

「ふむ、貴殿か。相も変わらず唐突だな。人数については問題ない。それくらいの懐は深いつもりだ。席に着いてくれないか? もてなしてやろう」


 なんだか今日は機嫌が良い?
 事前に土産話を持参したと言ったアピールが良かったのだろうか?


「なんだか随分と丸くなりました?」


 オクト君が前々回、前回と比べて領主様の態度が緩和してるのに気がついて私に耳打ちしてくる。


「そうみたいだね。嘘でも土産話があるって言ってみるもんだ」

「え、あれ嘘だったんですか?」

「私の秘匿してる情報はあまり表に出せないものだ。しかしその中には彼らの欲してる情報もあるかもしれないだろう? 私としてはどこからどこまで彼らムーの一族が欲しい情報なのかわからないんだよ。情報そのものはあるけど、空より地下の情報の方が嬉しいかなという感じだ」

「やっぱりあるんじゃないですか。それって義姉さんは知ってる情報ですか?」

「地下の情報なら私より詳しいだろうね。ヒャッコ君にも聞いてみたら? 彼女の事だ、メンバーとの情報共有も万全なはずだよ。私と違ってね?」


 ただ、レムリアの器は表に出さない方がいいな。
 今回は探偵さんを連れてきていない。
 音の族長の様に気分を激昂させた場合の対処が面倒だ。

 ムーを信仰してるなら特に龍人族に着いては興味を示すだろうからね。その点を話していこうと思う。
 あと天使さんもまたムーの一族。
 そう思うと私のなんとも思ってない情報も役に立ちそうだ。

 皆が海を内包したソファの反応を楽しんでいると、不意にテーブルの前が開いてドリンクの入ったカップが迫り上がってくる。
 随分と近未来的なドリンクの手配方に特に驚きもせずに受け取り、口に運んでいく。
 

「どうだろうか、我が一族の誇る古代の遺産は。お楽しみいただけてるかな?」

「ええ、本日は忙しい中私どもの相手をしていただきありがとうございます」

「良い、たまにはこうやって外の空気も入れる様にしておるのだ。貴殿以外にもよく人を通しておるのでな」

「おや、私以外にも来訪者が来ているのですか?」

「ああ、あまりにも熱心に頼み込んでくるので根負けして迎えたのだ。そこで貴殿の活躍を聞いてな。次はいつ訪れてくるのだろうかと期待していたのだ」


 なるほど、それで今回大勢で押しかけたのにも関わらず歓迎ムードだったのだな?
 ならばこちらも話題を振らねば無作法というもの。
 どこまで話そうか思案し、厳選してから言葉を紡いだ。


「ほう、我が同胞が天上世界と地下世界に逃げ延びていたと? これは誠に興味深い!」

「地下への手引きはこちらにいるヒャッコ君が詳しいので彼と連絡を取り合ってください。そして空への手引きは私がいたしましょう。どうせ今から行こうと思っていた所です。少しお時間をいただきますが宜しいでしょうか?」

「なんと! 直接お会いすることができるのか!」

「勿論。領主様のお時間の都合を鑑みてですが」

「そんなもの、是が非でもついて行くに決まっておろう! 他の街の領主達に自慢ができるぞ!」


 そう言えば他の街にも領主さんが居るんだっけ?
 詳しく探索してないから知らなかったけど。


「マリンはサードウィルの領主邸の近くにまで行ったんだっけ?」

「行ったけど、途中で逃げてきちゃったから」

「ああ、そう言えばあそこは一回滅んだものね。じゃあ領主邸への手引きができないのか」

「うむ、他の領主への面通しが必要であるか?」

「それはそうですよ。一緒の世界に住んでるのに会えないなんて寂しいじゃないですか。知らないから会わなくていいなんて私にはできません。それは彼らにも言える事です。彼らはね、私よりも随分と先の街へ進んでいるんです。でもそこら辺の探索を疎かにしてまして」

「ならば私から掛け合ってみようか? 無論、それは先に地下と天上世界へ案内してもらってからに限るが」

「おお、それはありがたい事です。良かったね、ヒャッコ君」


 領主様は相変わらず私以外と会話しなかったけど、私が話を振ればそちらへも興味を示す様だ。
 なにせ手がかりの一つを握っているのだからね。


「ああ、妻にいい土産話が出来る。しかしどの様に連絡を取り合えば良いだろうか?」

「それならば次はこれを持って来訪すれば良い。アポイントメントがなくとも取り合おう」


 何と気前の良いことに私の持ってる称号をヒャッコ君が受け取っていた。同胞、もといムー一族の生き残りの手がかりを握っているのだ。
 是が非でも手に入れたい情報なのだろう。
 実際に行けるかどうかは問題だけどね?
 地下ってめちゃくちゃ熱いんだよね、物理的に。
 溶けちゃわないか心配だ。
 そこら辺はまぁ、ヒャッコ君に一任しよう。


『|◉〻◉)僕、何度も焼き魚になりましたもん』


 スズキさん、まだいたの?


『|ー〻ー)僕はいつでもハヤテさんと一緒ですよ?』


 はいはい。急に出てこられるとびっくりするからね。
 出てくる時はひとこと言ってね?


『|◉〻◉)b』


 自称心の友達はそれから出てこなくなった。
 本当にストーカーのようだよ。
 まぁ彼女のおかげで気が滅入る事も少ないからいいけど。


「それでは早速向かいましょうか。本来なら赤の禁忌へは飛空挺で行くのが通例ですが、せっかくですからマナの大木ルートでいきましょう」

「マナの大木と言うと我が街のシンボルになっているあの巨木ですかな?」

「それです。その大木の頂上が空の世界の玄関口になってるんですよ。私のスキルで一度に全員を連れて行くことができますけど、どうしますか?」

「ふむ、安全性が心配だが背に腹はかえられぬな。良いだろう、少し待っておれ」


 こうして私たちの旅路へセカンドルナの領主さんがついてくることになった。
 そしてもう一人、ついでとばかりに連れていきたい人物? がいる。


[我を祖先の元に連れて行ってくれると言うのは本当か?]

「ええ、以前はイベント前でしたが、今の私はもうイベント関係者ではありませんから、いつでも出かけられますよ」

[そうか、既に資格を得ていたか。ならば門の先に進むことを認めよう]

「ならば貴方もお役御免ですね?」

[そう言うわけにもいかないのだが、ここのルートはまだ情報開示をしておらぬのか?]

「私は詳しく知りませんし、私以外が誰かここにきましたか?」

[我は知らぬな]

「ならばそう言うことです」


 何がそう言うことなのか自分で言っててもよくわからなかったが、言いくるめるにはこれくらい強気の方がいい。
 そうして私たち親戚の他にイ=スの民が加わることになる。
 ただ彼は恥ずかしがり屋なのかその姿を認識させない術式で身を覆っていた。

 一応私たちのSAN値を消失させないための配慮だろう。
 しかしその認識阻害を暴く人物が私の他にもう一人いた。
 もりもりハンバーグ君である。

 彼もまた、私と同じく聖魔大戦のイベントフリー資格者だ。


「お義父さん、どこ行ってるかと思ったら、彼は誰です?」

「イ=スの民」

「うわぁ」

「え、え? ここに居る以外に誰かいるの?」


 私ともりもりハンバーグ君の会話にマリンが入ってくる。
 しかし彼女の視力では捉えきれない超常現象。
 

「彼は少しシャイでね。人前に姿を表すのは苦手なんだ」

「そうなんだね。あたしはマリン! お爺ちゃんの孫です。どうぞよろしくお願いします!」


 ペコリ、と明後日の方向に頭を下げるマリン。
 そっちじゃないよ、と言いそうになるが彼女には見えてないのだから仕方がない。


[ふむ、あれは我に対しての挨拶であるか?]

「うん、本人はそのつもりだろうけどね、あいにくと君の姿が見えないらしい」


 彼がイベント資格者以外に興味を持つのは珍しいことだ。
 普段から研究一辺倒ぽいのに。


[ならば少し興味が湧いた]


 イ=スの民が何かを掲げる様にその触腕を動かした。
 すると、マリンがイ=スの民を認識した様だ。
 

「あ、こっちにいたんだ。ごめんなさい!」


 しかしその姿をはっきりと視認することはできない様で、ぼんやりと認識することで精一杯だった様だ。
 彼も粋なことをするじゃないか。
 みたら正気を失う姿をしてる癖にね。


[良い。礼は不要だ]

「僕が思ってたイメージとだいぶ違いますね、この方」

「だよね。多分その姿をまともに見れない人たちの思い込みだと思うんだ。ほら、彼って人類には刺激が強すぎる姿をしてるじゃない?」

「たしかに。僕は慣れましたけど」

「私も慣れたね」

[むしろ慣れて貰わねば会話どころではないがな]


 どこかで対話を望んでいたのだろう、イ=スの民が会話に割り入ってくる。
 なんだ、この人も寂しがりやなんじゃないの。

 そして私たち親戚に二人のNPCを加えてマナの大木の麓へ到着した。

 ここから先は自力で、と言いたいが普通に裏技を使わせてもらう。


「領域展開・ルルイエ」


 ぐおん、と風景が歪み、世界に海が介入してくる。


「なぜここでその技を?」


 ヒャッコ君が訝しげに尋ねてくる。


「私のスキルで運ぶと息切れするからだ。だったら少しくらいズルをしないと」

「まぁ、分からんでもないが」

「オクト君、ボートはまだある?」

「ありますけど、一度クランに取りにいかないとこの人数を運びきれませんよ?」

「一つあればいいよ。あとは手持ちのものとくっつけて運用する」

「スキルの足し算、それって日常的に使えるのか?」

「領域が消えなければずっと使えますよ。まぁ今はまだクトゥルフさんの影響下なので限定的な能力ですけどね」


 暗にクトゥルフさんが支配権を失えばその能力の効果が消えるとヒャッコ君に匂わせておく。
 聖魔大戦はこのチュートリアルエリアと地続きである。
 ベルト持ちプレイヤーの及ぼした影響でどこに転がるか判ったものではないのだ。
 それを理解してもらえれば、世界の支配者には誰が相応しいなどとは考えなくなる。

 なんせイベントをクリアしたら支配者の資格を失うのだから。
 世代を交代して神格は次代と共有する。
 一度信仰した絆は消えず、神格が他人の手を通じてその影響力を高めて行くのが本質だと、私は思うんだよね。


「掌握領域、ボート+リフトボード」


 あまり使ってないスキルを合わせて使う。
 それ自体がSP消費で使用できる浮く板なのだが、重力無視を手に入れてから一度も使ってなかったりする。
 今ここで使わなければ多分二度と使わないだろう。

 空間からクトゥルフの手を抜き出してボートを叩いて押して広げて行く。
 形は少し無骨になったけど、まぁ何とか全員乗れるだろう。

 突然異形の腕を出したから若干名喚き出した子供達がいたが知らんぷりした。

 そして一同は天空の地へ。
 ボートに揺られながら、青の禁忌が座するその場所へと近づいて行く。
 そしてこちらの向かって天上人、天使様が舞い降りた。


「なんだ、この強烈な寒気は!? 何奴!!」


 そしてイ=スの民の気配に怯える様に槍を明後日の方向へ向けていた。
 親戚一同(マリンを除く)がジトッとした視線を私に向けてくる。
 いや、悪かったって。相入れぬ存在を連れてきてしまったことは謝るよ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】6歳の王子は無自覚に兄を断罪する

土広真丘
ファンタジー
ノーザッツ王国の末の王子アーサーにはある悩みがあった。 異母兄のゴードン王子が婚約者にひどい対応をしているのだ。 その婚約者は、アーサーにも優しいマリーお姉様だった。 心を痛めながら、アーサーは「作文」を書く。 ※全2話。R15は念のため。ふんわりした世界観です。 前半はひらがなばかりで、読みにくいかもしれません。 主人公の年齢的に恋愛ではないかなと思ってファンタジーにしました。 小説家になろうに投稿したものを加筆修正しました。

【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?

つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。 平民の我が家でいいのですか? 疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。 義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。 学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。 必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。 勉強嫌いの義妹。 この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。 両親に駄々をこねているようです。 私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。 しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。 なろう、カクヨム、にも公開中。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

Select Life Online~最後にゲームをはじめた出遅れ組

瑞多美音
SF
 福引の景品が発売分最後のパッケージであると運営が認め話題になっているVRMMOゲームをたまたま手に入れた少女は……  「はあ、農業って結構重労働なんだ……筋力が足りないからなかなか進まないよー」※ STRにポイントを振れば解決することを思いつきません、根性で頑張ります。  「なんか、はじまりの街なのに外のモンスター強すぎだよね?めっちゃ、死に戻るんだけど……わたし弱すぎ?」※ここははじまりの街ではありません。  「裁縫かぁ。布……あ、畑で綿を育てて布を作ろう!」※布を売っていることを知りません。布から用意するものと思い込んでいます。  リアルラックが高いのに自分はついてないと思っている高山由莉奈(たかやまゆりな)。ついていないなーと言いつつ、ゲームのことを知らないままのんびり楽しくマイペースに過ごしていきます。  そのうち、STRにポイントを振れば解決することや布のこと、自身がどの街にいるか知り大変驚きますが、それでもマイペースは変わらず……どこかで話題になるかも?しれないそんな少女の物語です。  出遅れ組と言っていますが主人公はまったく気にしていません。      ○*○*○*○*○*○*○*○*○*○*○  ※VRMMO物ですが、作者はゲーム物執筆初心者です。つたない文章ではありますが広いお心で読んで頂けたら幸いです。  ※1話約2000〜3000字程度です。時々長かったり短い話もあるかもしれません。

英雄一家は国を去る【一話完結】

青緑
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

運極ちゃんの珍道中!〜APの意味がわからなかったのでとりあえず運に極振りしました〜

斑鳩 鳰
ファンタジー
今話題のVRMMOゲーム"Another World Online"通称AWO。リアルをとことん追求した設計に、壮大なグラフィック。多種多様なスキルで戦闘方法は無限大。 ひょんなことからAWOの第二陣としてプレイすることになった女子高生天草大空は、チュートリアルの段階で、AP振り分けの意味が分からず困ってしまう。 「この中じゃあ、運が一番大切だよね。」 とりあえず運に極振りした大空は、既に有名人になってしまった双子の弟や幼馴染の誘いを断り、ソロプレーヤーとしてほのぼのAWOの世界を回ることにした。 それからレベルが上がってもAPを運に振り続ける大空のもとに個性の強い仲間ができて... どこか抜けている少女が道端で出会った仲間たちと旅をするほのぼの逆ハーコメディー 一次小説処女作です。ツッコミどころ満載のあまあま設定です。 作者はぐつぐつに煮たお豆腐よりもやわやわなメンタルなのでお手柔らかにお願いします。

処理中です...