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88 そして

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「もう、せっかくの誕生日パーティーが台無しじゃない。どうしてくれるの?セレス」
「じゃあ身内だけの温かなパーティーを開くことにしようか」
「ふふふ、それはいいアイデアね」

 パーティー会場からの帰り道、仲の良い双子はじゃれあいながら居住区に向かって歩みを進めていた。そして、その背後には2人を優しく見守る父親たる皇帝とセレスティアの婚約者たるミシェル、ミシェルの両親と兄夫婦、と兄がいた。

「………やっぱり、家族とは本当にいいものだな」
「そうね、わたくしも実感しているところだわ!そして、これからは過ぎ去った10年を取り戻すくらいにあなたに構ってあげるわ!!」
「それはとっても楽しそうでいて、大変そうだ」

 双子の幸せそうな笑い声は、2つの赤と青のキラキラと輝く明るい星に見守られていた。

▫︎◇▫︎

 数日後、罪人たちは皆が1番恐る刑を実行することとなった。グランハイム公爵家は当然ながらお取り潰しで、元公爵は死ぬことを恐れていたために斬首刑、グートハイル男爵家の人々は無駄に高いプライドをバッキバキにするために鉱山労働という刑が執行された。
 彼らの見送りには憎悪に満ちた目を向けるアリスティアとセレスティア、そして皇帝がいた。
 ユリークは一応お見送りは誘われたが、お見送りに行くのではなく、母と妹の世話を優先した。

 そして、この事件を機に、皇帝一族には逆らってはいけない忠義を尽くさねばならないという教訓を、貴族諸侯はそっと胸に刻むこととなった。

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

次話、最終回です。

『わたしの刺繍が必要?無能は要らないって追い出したのは貴方達でしょう?』

が本編完結いたしました。お時間がある方は覗いてみてください!!

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