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17 皇女の初恋
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「それで?セレスティアはこれからそうするつもりなのだ?」
唐突に皇帝の顔付きになった父親に、セレスティアはすっと背筋を伸ばした。
「正々堂々アリスから皇位継承権を奪います。父上にはその許可をもらいたくいただきました」
「自分の手でやるというのか?」
「はい、それがわたしのアリスに対するけじめです」
「そうか………、好きにするがいい」
父親は複雑そうな顔をした後、瞠目した。仮にも昔は仲の良かった双子の姉妹を争わせたくはなかったのだろう。
「それにしても、初恋が実って良かったなぁセレス」
「は、はいぃ!?」
「いやなに、セレスの初恋はミシェル・ライバードであろう?」
「な、ななな、何故それを!?」
顔を真っ赤にして口をパクパクさせながら質問したセレスティアに、父親はキョトンとした表情を浮かべた。何故驚いているとでも言いたげな表情だ。
「セレスは分かりやすかったぞ?いつもじぃーっとミシェル・ライバードのことを見つめていたではないか。私はいつもどうにかしてセレスとミシェル・ライバードをくっつけることができないものかと画策していたのだがなぁ」
「そんな分かりやすかったですかあああぁぁぁぁぁ!?」
「声が大きい」
「も、申し訳ございません」
権力者特有の重みのある声に注意され、セレスティアはビクッと肩をすくめた。
(わたしの初恋はどこまでバレているのだ?)
「少なくとも私とライバード公爵夫人は知っていると思うぞ?」
セレスティアは苦々しい表情で、逃げ出したい気持ちでいっぱいになってしまった。
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
唐突に皇帝の顔付きになった父親に、セレスティアはすっと背筋を伸ばした。
「正々堂々アリスから皇位継承権を奪います。父上にはその許可をもらいたくいただきました」
「自分の手でやるというのか?」
「はい、それがわたしのアリスに対するけじめです」
「そうか………、好きにするがいい」
父親は複雑そうな顔をした後、瞠目した。仮にも昔は仲の良かった双子の姉妹を争わせたくはなかったのだろう。
「それにしても、初恋が実って良かったなぁセレス」
「は、はいぃ!?」
「いやなに、セレスの初恋はミシェル・ライバードであろう?」
「な、ななな、何故それを!?」
顔を真っ赤にして口をパクパクさせながら質問したセレスティアに、父親はキョトンとした表情を浮かべた。何故驚いているとでも言いたげな表情だ。
「セレスは分かりやすかったぞ?いつもじぃーっとミシェル・ライバードのことを見つめていたではないか。私はいつもどうにかしてセレスとミシェル・ライバードをくっつけることができないものかと画策していたのだがなぁ」
「そんな分かりやすかったですかあああぁぁぁぁぁ!?」
「声が大きい」
「も、申し訳ございません」
権力者特有の重みのある声に注意され、セレスティアはビクッと肩をすくめた。
(わたしの初恋はどこまでバレているのだ?)
「少なくとも私とライバード公爵夫人は知っていると思うぞ?」
セレスティアは苦々しい表情で、逃げ出したい気持ちでいっぱいになってしまった。
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