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四章 リタイの町
第六十話・マッチョな男
しおりを挟む「ふ~ん、これがレンヤの受けてみたいクエスト依頼なんだ?
どれどれ、依頼の内容はっと......」
――――――――
魔物討伐
ゴブリン×5
場所...東の森
期限...10日間
報酬...金貨1枚
――――――――
「ほほう、ゴブリン討伐かあ。これがレンヤの受けてみたい、
クエスト依頼なんだ?」
「まぁね!」
せっかく冒険者になったんだ。
最初の討伐相手には異世界で有名なこいつと、まずは戦って
みたいじゃん!
「ふむ。まあ確かにゴブリン討伐って、初心者冒険者が受ける
依頼の定番だし、初めてクエストのレンヤにはピッタリだと思うよ。
それじゃこの依頼、受けてみる?」
俺のやってみたい依頼書を見てルコールが、この討伐の依頼を
受けるかどうか、それを聞いてくる。
「う~ん、そうだな......」
受けてみたいのは山々なんだけど、
正直、今日は疲れたから、さっさと宿屋でグウスカと寝ちゃい
たい気分なんだよねぇ。
「なぁ、ルコール。依頼書に期限が10日間って記述されているし、
この依頼を今受けても、明日とかから行動しても間に合うかな?」
「そうだね。数匹のゴブリン討伐程度なら、初心者冒険者でも日帰りで
討伐ができるLVだから、それだけの日数があればまず問題ないと思うよ!」
「お!そっか!そういう事なら、この依頼受けてみようかな!」
ルコールから肯定の言葉を頂戴してやる気になった俺は、目の前にある
クエストボードから、ゴブリン討伐依頼書の紙をパッと剥ぎ取った。
「この依頼書をミュミュの所に持っていき、手渡せばいいんだよね?」
「うん、そうだよ。あ!丁度いいタイミングで奥の部屋からミュミュが
帰って来たみたいだねぇ!」
俺の問いにルコールが答えた直後、カウンターの奥にある部屋のドアが
ガチャリと開く音が響いてきて、ミュミュが早足でカウンター前まで
駆けてくる。
「長らくお待たせしました、レンヤ様。無事査定が終わりました!」
「そっか。それでミュミュ、一体どれくらいの金額に...なった...ん...
......?」
だ、誰だ、あのミュミュの後ろに立っている、めっちゃガタイの良い
マッチョな男は!?
「ギルマス。この御方が先程お見せした、竜の素材を持ち込みに
なられた、レンヤ様です!」
ミュミュが笑顔の表情で、後ろに立っているマッチョな男に向けて
何かを伝える。
「ほう...このおっさんがあの竜の素材を......ねぇ?」
そしてそれと同時に、マッチョな男も同じく俺に目線を向けてきて、
俺を値踏みするかの様に、ジロジロと見てくる。
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