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女装と復讐 -街華編-
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僕らは目の前の、アンプリエへ行くための横断歩道を渡らず、地下鉄《浅堀町駅》へと続く階段を下りて、改札口を通って…ちょうどタイミング良くやって来た電車に乗る。
地下鉄の電車は《浅堀町駅》から発進して《小秋山駅》に一旦止まり、2分ほどでまた次の駅…僕らの降りる《新井早瀬駅》へと向かって走り出す…。
地下鉄の《新井早瀬駅》に着くと、僕らはまた囲まれるように、お姉さん団体の真ん中に。
僕らが向かうは、新井早瀬駅西口の《駅裏通りの向かい》にある某ファミレス…ん?
『えぇと、えぇと…ん?あれ?どっちだっけ?西口…』
『ちょっと。しっかりしてよ美咲…』
お姉さん団体が一旦立ち止まった。
キョロキョロと周りを見てる、美咲というお姉さん。
「あっ、ちょっ、ほら見て!あれ…は…本物?偽物?」
「本物の金魚ちゃんでしょ!だって髪は長くないし、詩織ちゃんも一緒だし…」
「…ねぇ、なんか一緒に捕まってない?金魚ちゃんと詩織ちゃん。なんか変な団体に…なんで?」
……んんっ?
どこからか…気になる会話…?
僕も美咲お姉さんのように、キョロキョロと周りを…。
詩織には、今のどこからかの会話は聞こえてなかったみたい。
だから詩織は僕を変な表情でちらっと見てる。
…まぁいっか。僕も気にしないでおこうっと。
『あ…ごめん。えぇと、あそこにスタバがあるから…そう…み…右っ!』
『正解。じゃ、行こっか』
「なんで?…って私に訊かれても…」
そして新井早瀬駅の西口を出ると、駅裏通りの某ファミレスが見えてきた。
ファミレスの前の歩道は、既に異様な雰囲気。
違和感を感じるほど、目立っててお洒落で綺麗なお姉さん達がそこに…。
『美帆ー、志乃ー。みんなー。お疲れさまー!』
『マキちゃーん、佳奈ぁー。ウチらやったよー!』
『ありがとーう!志乃ー!』
マキというお姉さんのグループと合流し、他のお姉さんとも抱き合って労い合ってる志乃さんグループのお姉さん達。
『全員来た?揃った?』
『亮ちゃん達が、あと少しでファミレス着くからーって。LINE』
『うん。了解』
『あと何分待ち?お店入れるのって』
『あと20分くらい』
『そっか。仕方ないからかぁ。もうランチの時間だもんね』
『それにウチら、団体様だし。だからそれ以前にお店に入れるのかどうか…』
…お互いにマシンガンのように早口で、言葉を放って会話してるお姉さん達。
それを見てた僕は…呆然。
詩織は…?
『…そうなの?今から地下鉄に乗るの?あ、じゃあ新早駅に着くのって、5分後くらいかな?…ちょ、ちょっと待ってね…』
詩織は電話してる?…誰と?
あっ!そっか!すっかり忘れてた!
『あの…全員集まると何人になるんですか?』
詩織がマキさん達に訊いた。
『全員で21人だから…金魚ちゃんと詩織ちゃんを合わせると23人よ…なんで?』
…21人もの人数で僕…金魚を探してたんだ…凄いな。
『あの…もう1人増えてもいいですか?』
『えっ?もう1人?…お友達?』
『まぁ…お友達と言えばお友達…』
『鈴ちゃんじゃない!?もしかして!?』
急に声が大きくなったマキさん。
『あ、はい。鈴ちゃんです』
『うん!呼んで呼んで!鈴ちゃんだったら大歓迎よ!』
それを聞いてあわてて、詩織はまた電話に戻った。
『えっと、もしもし…うん。じゃあ、駅裏通りのファミレスに…えっ?…今の状況?…ほんとは凄く説明したいの。けど…今一言で全部説明するのはちょっと無理…ごめんなさい』
『あーっ!!』
突然叫ぶ美帆さん…?
『金魚ちゃんとの遭遇写真!出会った嘉久見大通りのあの横断歩道前で撮るの…忘れて来ちゃった!!』
『あーらら』
『んじゃあ美帆、どうせ入店できるまでに、まだ時間があるんだし、駅の西口前で金魚ちゃん達に遭遇したってことにして、今撮ってきたら?』
『おー…なるほどね』
マキさんが僕の腕を掴む。
誰かに腕を掴まれるの…本日2回目。
『みんな、ちょっと待ってて。今日の《鵜鷹目》は私と佳奈なんだから。私たち2人で撮ってくる!』
『あ、じゃあ私も行きます!』
今日の鵜鷹目のお姉さん2人…マキさんと佳奈さん、それに僕と詩織は、駅西口に向かい歩き出した。
…そして、西口駅前広場にまた来た。
地下鉄の電車は《浅堀町駅》から発進して《小秋山駅》に一旦止まり、2分ほどでまた次の駅…僕らの降りる《新井早瀬駅》へと向かって走り出す…。
地下鉄の《新井早瀬駅》に着くと、僕らはまた囲まれるように、お姉さん団体の真ん中に。
僕らが向かうは、新井早瀬駅西口の《駅裏通りの向かい》にある某ファミレス…ん?
『えぇと、えぇと…ん?あれ?どっちだっけ?西口…』
『ちょっと。しっかりしてよ美咲…』
お姉さん団体が一旦立ち止まった。
キョロキョロと周りを見てる、美咲というお姉さん。
「あっ、ちょっ、ほら見て!あれ…は…本物?偽物?」
「本物の金魚ちゃんでしょ!だって髪は長くないし、詩織ちゃんも一緒だし…」
「…ねぇ、なんか一緒に捕まってない?金魚ちゃんと詩織ちゃん。なんか変な団体に…なんで?」
……んんっ?
どこからか…気になる会話…?
僕も美咲お姉さんのように、キョロキョロと周りを…。
詩織には、今のどこからかの会話は聞こえてなかったみたい。
だから詩織は僕を変な表情でちらっと見てる。
…まぁいっか。僕も気にしないでおこうっと。
『あ…ごめん。えぇと、あそこにスタバがあるから…そう…み…右っ!』
『正解。じゃ、行こっか』
「なんで?…って私に訊かれても…」
そして新井早瀬駅の西口を出ると、駅裏通りの某ファミレスが見えてきた。
ファミレスの前の歩道は、既に異様な雰囲気。
違和感を感じるほど、目立っててお洒落で綺麗なお姉さん達がそこに…。
『美帆ー、志乃ー。みんなー。お疲れさまー!』
『マキちゃーん、佳奈ぁー。ウチらやったよー!』
『ありがとーう!志乃ー!』
マキというお姉さんのグループと合流し、他のお姉さんとも抱き合って労い合ってる志乃さんグループのお姉さん達。
『全員来た?揃った?』
『亮ちゃん達が、あと少しでファミレス着くからーって。LINE』
『うん。了解』
『あと何分待ち?お店入れるのって』
『あと20分くらい』
『そっか。仕方ないからかぁ。もうランチの時間だもんね』
『それにウチら、団体様だし。だからそれ以前にお店に入れるのかどうか…』
…お互いにマシンガンのように早口で、言葉を放って会話してるお姉さん達。
それを見てた僕は…呆然。
詩織は…?
『…そうなの?今から地下鉄に乗るの?あ、じゃあ新早駅に着くのって、5分後くらいかな?…ちょ、ちょっと待ってね…』
詩織は電話してる?…誰と?
あっ!そっか!すっかり忘れてた!
『あの…全員集まると何人になるんですか?』
詩織がマキさん達に訊いた。
『全員で21人だから…金魚ちゃんと詩織ちゃんを合わせると23人よ…なんで?』
…21人もの人数で僕…金魚を探してたんだ…凄いな。
『あの…もう1人増えてもいいですか?』
『えっ?もう1人?…お友達?』
『まぁ…お友達と言えばお友達…』
『鈴ちゃんじゃない!?もしかして!?』
急に声が大きくなったマキさん。
『あ、はい。鈴ちゃんです』
『うん!呼んで呼んで!鈴ちゃんだったら大歓迎よ!』
それを聞いてあわてて、詩織はまた電話に戻った。
『えっと、もしもし…うん。じゃあ、駅裏通りのファミレスに…えっ?…今の状況?…ほんとは凄く説明したいの。けど…今一言で全部説明するのはちょっと無理…ごめんなさい』
『あーっ!!』
突然叫ぶ美帆さん…?
『金魚ちゃんとの遭遇写真!出会った嘉久見大通りのあの横断歩道前で撮るの…忘れて来ちゃった!!』
『あーらら』
『んじゃあ美帆、どうせ入店できるまでに、まだ時間があるんだし、駅の西口前で金魚ちゃん達に遭遇したってことにして、今撮ってきたら?』
『おー…なるほどね』
マキさんが僕の腕を掴む。
誰かに腕を掴まれるの…本日2回目。
『みんな、ちょっと待ってて。今日の《鵜鷹目》は私と佳奈なんだから。私たち2人で撮ってくる!』
『あ、じゃあ私も行きます!』
今日の鵜鷹目のお姉さん2人…マキさんと佳奈さん、それに僕と詩織は、駅西口に向かい歩き出した。
…そして、西口駅前広場にまた来た。
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