52 / 490
女装と復讐 -発起編-
page.41
しおりを挟む
ほぼ9時ぴったりに美容院へ戻ってきた僕とアンナさん。玄関扉の錠を開け、待っていた詩織とともに店内へと入った。
詩織は、あのお待ち客さま用の本革ロングソファーにポンと座り、対して僕は静かに…ロングソファーに座った。
『よいしょ、っと。どれどれ…?』
……?
『なるほど…信吾。眼鏡がない方が中性的に見えて、いい感じだよ』
…中性的?僕が?…それがいい感じ…?
『ごめんね詩織。信吾くんの着る服、持ってきてくれた?』
『うん。えぇとね…黒のタートルネックのセーターと、赤のバーバリーチェックのミニスカート…ってこれ、私の高校ん時の制服の流用ね。あと…赤とオレンジのツートン編みのニット帽と…黒のブーツと…』
大きな紙袋の中からほいほいと、持ってきた衣類を見せながら、テーブルの上に並べてゆく詩織。
『…この黒ストは…はい。昨日買ってきた新品ね。私が穿いたのなんか、穿かせたくないもん』
『ありがとう詩織。十分だわ』
アンナさんは一旦衣類を紙袋にまた戻し、それを手に持つと、僕をあの特別客室へと誘導する。
『急いで着替えましょう。早く中に入って』
『はい』
特別客室に入るとすぐに、パンツ一丁になってと指示された。
……素直に従う僕…。
『ごめんなさい…あなたのそのパンツ、短くハサミで切ってもいい?』
『…はい……えっ?』
アンナさんは僕の許可を待たずに、僕の穿いたままのトランクスの裾を、チョキチョキと短く切り始めた。
『うわぁー!!』
『…あなたが…穿くのは…ミニスカートなんだから…パンツの…裾が見えたら…おかしいでしょ?…ほら。これで良し』
『……。』
…僕のトランクス…短く切られた…。
いつも思うんだけど…アンナさん、僕のトランクス一丁の姿をみても、何も思わないんだろうか…。
まるで実の姉が、実の弟を扱うかのような、そんな落ち着きようなんだけど…。
『じゃ、次は黒のストッキング』
黒ストの腰部を、つま先までたくしもたせ、僕の両足を入れさせて、つま先と踵部を僕の足に合わせる。そして膝から太ももにかけてウエストへと、左右交互に持ち上げてゆく…。
『ごめんね。ちょっと手を入れるわね』
『ひぃぃっ!!』
アンナさんが僕のパンツと黒ストの間に手を突っ込み、穿き心地の悪さを解消してくれた…けど、恥ずかし過ぎ。
『…じゃ、セーターとミニスカート。あとは自分で着られるでしょ?』
『あ、はい…』
僕はタートルネックの黒セーターと、赤のチェック柄ミニスカートを着替え終えて、黒のブーツを履いた。
首から下は女の子。顔は普段の僕のまま。
…想像したくない…だから鏡で確認しない…おえっ。
『じゃ、やっとメイクアップね』
詩織は、あのお待ち客さま用の本革ロングソファーにポンと座り、対して僕は静かに…ロングソファーに座った。
『よいしょ、っと。どれどれ…?』
……?
『なるほど…信吾。眼鏡がない方が中性的に見えて、いい感じだよ』
…中性的?僕が?…それがいい感じ…?
『ごめんね詩織。信吾くんの着る服、持ってきてくれた?』
『うん。えぇとね…黒のタートルネックのセーターと、赤のバーバリーチェックのミニスカート…ってこれ、私の高校ん時の制服の流用ね。あと…赤とオレンジのツートン編みのニット帽と…黒のブーツと…』
大きな紙袋の中からほいほいと、持ってきた衣類を見せながら、テーブルの上に並べてゆく詩織。
『…この黒ストは…はい。昨日買ってきた新品ね。私が穿いたのなんか、穿かせたくないもん』
『ありがとう詩織。十分だわ』
アンナさんは一旦衣類を紙袋にまた戻し、それを手に持つと、僕をあの特別客室へと誘導する。
『急いで着替えましょう。早く中に入って』
『はい』
特別客室に入るとすぐに、パンツ一丁になってと指示された。
……素直に従う僕…。
『ごめんなさい…あなたのそのパンツ、短くハサミで切ってもいい?』
『…はい……えっ?』
アンナさんは僕の許可を待たずに、僕の穿いたままのトランクスの裾を、チョキチョキと短く切り始めた。
『うわぁー!!』
『…あなたが…穿くのは…ミニスカートなんだから…パンツの…裾が見えたら…おかしいでしょ?…ほら。これで良し』
『……。』
…僕のトランクス…短く切られた…。
いつも思うんだけど…アンナさん、僕のトランクス一丁の姿をみても、何も思わないんだろうか…。
まるで実の姉が、実の弟を扱うかのような、そんな落ち着きようなんだけど…。
『じゃ、次は黒のストッキング』
黒ストの腰部を、つま先までたくしもたせ、僕の両足を入れさせて、つま先と踵部を僕の足に合わせる。そして膝から太ももにかけてウエストへと、左右交互に持ち上げてゆく…。
『ごめんね。ちょっと手を入れるわね』
『ひぃぃっ!!』
アンナさんが僕のパンツと黒ストの間に手を突っ込み、穿き心地の悪さを解消してくれた…けど、恥ずかし過ぎ。
『…じゃ、セーターとミニスカート。あとは自分で着られるでしょ?』
『あ、はい…』
僕はタートルネックの黒セーターと、赤のチェック柄ミニスカートを着替え終えて、黒のブーツを履いた。
首から下は女の子。顔は普段の僕のまま。
…想像したくない…だから鏡で確認しない…おえっ。
『じゃ、やっとメイクアップね』
1
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる