残念な悪役の元王子に転生したので、何とかざまぁを回避したい！

恋人*

「……俺の口……お尻みたいに使って……♡……じゅぷじゅぷして、ディー♡」


　ブチ。

　ディゼの理性が切れる音が聞こえた気がした。

「リ、ユィ……！」

「んんんんん――――♡」

　俺の頭を掴んで、ディゼが俺の喉の奥を突きあげるみたいに、おっきいのを
じゅぷじゅぷ捻じ込んでくれる。

　絶対淫魔の血を引いてるからだと思うけど。
　口のなかを、熱くておっきいのでじゅぷじゅぷされるのが、唇を擦りあげられる
のが、喉の奥を突かれるのが、めちゃくちゃ気持ちい――♡♡

　ほとんど、お尻に嵌められてるのと同じくらい、きもちい――♡

　いやあの、結腸責めの至高の恍惚には及ばないけど……！
　堰き止められて潮吹きも凄かったなあ♡

　お尻のほうが、やっぱり断然気持ちいいけど……！！

　でも、口のなかをじゅぷじゅぷされちゃうと、気持ちよくて、気持ちよくて、
熔けて、きゅんきゅんして、イきそうになる……♡


「……ご、め……リユィ……止、まら……な……」

　めちゃくちゃ気持ちよさそうに、俺の頭を掴んで、おっきいのを突き入れる
ディゼの腰に、抱きついた。

「んん……喉の奥、突かれるの、きもちい――♡
　いっぱい突いて、イかせて、ディー♡」


「あぁあああ！　もう！！　なんでそんなえろかわい――んだ、くそう――！！」

　真っ赤になったディゼに、がっしり頭を掴まれる。


「もう、止めてやれないからな――――！」

「んんぅんん――――♡」

　まるで、お尻に突き入れるみたいに、口のなかに突き入れられる。


　ずりゅ

　ずぷ

　じゅぷ

　ずりゅ……っ

　喉の奥を何度も何度も突きあげられて、気持ちよくてビクビクふるえた。


　ふつうの人間なら泣いて吐くことが、淫魔の血をひく俺には、泣いちゃうくらい
気持ちい――♡


「ん――――♡　んん――――♡　んんぁんんん――――！！」

　目を♡にして、涎をあふれさせて、口の一番奥を突きあげられて、熱い雫を
叩きつけられた瞬間、ひくひく震えた俺のは、甘い雫を噴きあげた。


「……ご、め……」

　ちょっぴり理性の光が戻ったディゼが、あわあわ俺の口から、おっきいのを
抜いてくれる。

「んんん♡」

　ああ、おっきいのに口のなか、ずりゅってされるの、きもちい――――♡

　なんか、新しい性癖が開眼した！


「めちゃくちゃ気持ちよかった♡
　またひどいこと言ったら、おしおきだからね、ディー♡」


　ぎゅう、とディゼの細い腰に抱きついて、ちゅ、ちゅ、とディゼの、まだ
おっきいのに口づけながら、♡の目で見あげたら、ディゼはおっきな掌に
ちっちゃい顔を埋めた。


「…………俺の恋人が、えろ可愛すぎる…………！」


「…………こ、こここここ恋人…………！？！？？」


　噴火した俺が、跳びあがる。


「他のなんだって言うんだ……！！」


　ぎゅうぎゅう抱きしめてくれるディゼの腕のなかで、俺はちょっと泣いた。


　こんなしあわせなシーン、ゲームのなかにあったかな。

　一瞬思った俺は、首を振る。


　ゲームのなかに、俺とディゼがくっつくシーンなんて、ひとつもなかった。
　だから俺とディゼは、ゲームの世界のシナリオとは、全然違う道を歩んでる。



　ゲームの世界に生まれたっぽいけど。
　俺も、ディゼも、ちゃんと意志を持っていて。

　この世界で、生きてる。



　ぎゅうぎゅう、ディゼを抱きしめる。


「……ディー、大すき」


　ぎゅうぎゅう、ディゼが抱きしめてくれる。


「……リユィが……すきだ」

　ちいさな、ちいさな囁きは、俺の耳に、ちゃんと届いた。




　涙があふれて。

　最愛のディゼを、抱きしめた。