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第3章

第210話 閑話 クマーシャルへ飛ぶ

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 朝?目覚めると誰かの頭が俺の胸元にある。
 取り敢えず撫でる。
 つやっつやの見事なストレートのロングだ。

 カーテンが閉まっており、暗くて分からないが、少なくともお互いに寝巻きを着ている。

 その女性は俺の胸元にぴったりと寄り添い穏やかな寝息を立てている?

 俺が触れては行けない清らかな感じはアイリーンだろう。
 つい・・・胸に手が伸びるが、触れる直前に寝返りを打ち、触れられず。
 リトライするも、結果は同じ。
 正式に妻になっても、まだ1つになる訳にはいかない。
 高校を卒業するはずの日になるか、魔王を討伐する方のどちらか早い方まで封印すると願掛けをお互いにしてしまい、キスで我慢だ。

 うーん。プラトニック?
 絶対起きているよな?
 よし、俺の前に座らせる形にすれば逃げられまい。
 ネグリジェー越しにタッチした途端手をつねられた。

「もう、さっきから何しているんですか?メッ!ですよ!」

 これ、これ!これだよ!よいなぁ!

「やっぱり狸寝入りか。おはよう」

「あっ!やっぱりバレていたんですか!」

「うん。面白くてつい・・・」

 コンコンコン・・・バーン!

「あら?やっているのかと思ったら残念ね。朝食よ!」

 返事を待たずに来るのはみっちゃんだ。

 丁度着替え終わり、食堂に行こうとしていたんだよ。
 危なかった。着替えている最中だと何を言われるか分かったもんじゃない。

 朝食の後今日の打ち合わせをし、総督と面談だ。

 特に何もなく、俺は気絶するが各方面に人を飛ばし、クマーシャルに行くとした。

 取り敢えず俺の兄弟は無事にトライデルに着いて早速動き出した。
 魔導通信で話したのは早々に妾を送って欲しいとの事だ。
 中々厄介な仕事をと唸るもやり甲斐があり、その分夜に発散し翌日の政務に備えると相変わらずだ。
 お願いした内容が内容だけに、取り敢えず気絶しない範囲で兄弟の女を飛ばした。

 周りにアイリーン達がいたが赤裸々に話していたので真っ赤だった。
 正妻もまじって複数の・・・だとかを。

 コホン。

 次に誰かを飛ばしたら数分で気絶するような人数だったが、クマーシャルに高校生等を飛ばし、フララになりながらエンピアルを抱きしめながら俺もクマーシャルに飛んだ。

 俺は程なくして気絶するが、エンピアルが必死に介抱してくれるだろう。

 次に目が覚めたら屋敷の自室だろうか?
 気絶すると分かっているのだから貧乏くじを引くようなものだと思うが、どうやら誰かが作ったローテーションに従ってメンバーが決められているそうだ。

 俺はエンピアルの胸に抱き寄せられながらタウンドリフトの制約で気絶するが、気絶する前に見たエンピアルはにこやかに微笑んでおり、もうかつての能面女から脱却したなぁと、お休みと1言告げると意識を手放したのであった。
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