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「え?」
呼び止めると、成瀬は僅かに目を見開き、振り返る。
俺は袋から1つプリンを取り出し、袋に入っている方を成瀬に差し出す。
「これ、ノートのお礼……プリン1個で悪いけど」
「え……そんな、いいよ、ノートぐらいで」
成瀬はパタパタと手を横に振り、遠慮している。
これはもしかすると、成瀬は本当に受け取らないかもしれないけれど、一応、俺は素直な気持ちを述べることにした。
「いや、なんか……すげー細かく書いてあって、講義で理解できなかった部分まで理解できたんだよな。だから……」
「陽斗君……そっか、そこまで言ってくれるなら」
成瀬は苦笑しつつ、目の前に差し出されていたコンビニの袋に入ったプリンを受け取った。
「ありがとう。帰ったら大事に食べるよ」
「おう……じゃあ、また」
「ん、また大学で」
お互い軽く手を振り、その場を後にする。
(ふぅ、これでよし……って、やべ。結構遅くなっちゃったな。早く優真のところへ……)
スマホで時間を確認し、俺は慌てて踵を返す。
と、電柱の傍に人影が……。
暗くてよく見えないけれど、明らかに視線を感じるし、あのシルエットは……
「……優真?」
「陽斗クン……今の、ダレ?」
やはり……。
というかかなり怪しいが、暗がりにいる人物は優真だった。
呼び止めると、成瀬は僅かに目を見開き、振り返る。
俺は袋から1つプリンを取り出し、袋に入っている方を成瀬に差し出す。
「これ、ノートのお礼……プリン1個で悪いけど」
「え……そんな、いいよ、ノートぐらいで」
成瀬はパタパタと手を横に振り、遠慮している。
これはもしかすると、成瀬は本当に受け取らないかもしれないけれど、一応、俺は素直な気持ちを述べることにした。
「いや、なんか……すげー細かく書いてあって、講義で理解できなかった部分まで理解できたんだよな。だから……」
「陽斗君……そっか、そこまで言ってくれるなら」
成瀬は苦笑しつつ、目の前に差し出されていたコンビニの袋に入ったプリンを受け取った。
「ありがとう。帰ったら大事に食べるよ」
「おう……じゃあ、また」
「ん、また大学で」
お互い軽く手を振り、その場を後にする。
(ふぅ、これでよし……って、やべ。結構遅くなっちゃったな。早く優真のところへ……)
スマホで時間を確認し、俺は慌てて踵を返す。
と、電柱の傍に人影が……。
暗くてよく見えないけれど、明らかに視線を感じるし、あのシルエットは……
「……優真?」
「陽斗クン……今の、ダレ?」
やはり……。
というかかなり怪しいが、暗がりにいる人物は優真だった。
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