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ハッとして顔を上げると、成瀬がキョトンとした顔で俺を見下ろしていた。
「どうしたの、こんな時間に……あ、バイト?」
「うん、俺、そこのコンビニでバイトしてんだ」
「へぇ……あ、それってもしかして、プリンじゃない?」
成瀬は俺の手元を見下ろし、目を丸くしている。
どうやら、袋が透けてプリンのパッケージが見えたらしい。
しかし、そんなにすぐ分かるとは。
成瀬はこのプリンが好きなのだろうか。
それとも、ただのプリンマニア?
不思議に思っていると、成瀬がクスッと笑みを漏らした。
「ふふ、驚かせちゃった?実は俺、そのコンビニのプリン好きなんだ。ていうか、密かに人気だよね、それ」
なるほど。
俺は納得して頷いた。
「そっか。うん、このプリン大抵いつも売り切れてて、今日はたまたま買えたっていうか……あ、そうだ」
話しながら、俺はふとノートの事を思い出した。
せっかく会えたのだから、今返してしまえば一件落着だ。
俺は鞄を漁り、成瀬に借りたノートを取り出した。
「はい、これ。もう写し終わってるから、返す。ありがと、すげー助かった」
そう言って差し出すと、成瀬は俺の手からそっとノートを受け取った。
「いや、ノートぐらい、いつでも貸すよ。また困ったら言ってね」
そう言って微笑む成瀬は、頼りになる兄のように見える。
俺はなんだか弟にでもなったような気分で頷いた。
「うん、ありがと。えと、成瀬も困ったら言えよな。俺、普段はちゃんとノート取ってるし」
「はは、そうだよね。分かった、その時はよろしく。じゃあ、また」
成瀬は爽やかに微笑むと、俺の横を通り過ぎて行く。
その姿を見送りながら、俺はある事に気付いた。
(そういえば、ノートのお礼……)
まぁ、そこまで律儀にしなくても良いのかもしれないが、ノートの中身は素晴らしかったし、何か少しでもお礼をしたい気持ちはある。
(あ……)
俺は手元のプリンに目をやった。
(このプリン、好きだって今、言ってたよな)
本当は、優真と俺の分なのだが……。
(優真とは、半分こすればいっか)
一人一個食べるのも良いけれど、一つのプリンを半分こするのも悪くない。
(食べさせ合いっこしたりして……)
想像するとニヤけそうになり、俺は慌てて顔をブンブンと横に振った。
そして、慌てて成瀬を呼び止める。
「成瀬……!ちょっと待って」
「どうしたの、こんな時間に……あ、バイト?」
「うん、俺、そこのコンビニでバイトしてんだ」
「へぇ……あ、それってもしかして、プリンじゃない?」
成瀬は俺の手元を見下ろし、目を丸くしている。
どうやら、袋が透けてプリンのパッケージが見えたらしい。
しかし、そんなにすぐ分かるとは。
成瀬はこのプリンが好きなのだろうか。
それとも、ただのプリンマニア?
不思議に思っていると、成瀬がクスッと笑みを漏らした。
「ふふ、驚かせちゃった?実は俺、そのコンビニのプリン好きなんだ。ていうか、密かに人気だよね、それ」
なるほど。
俺は納得して頷いた。
「そっか。うん、このプリン大抵いつも売り切れてて、今日はたまたま買えたっていうか……あ、そうだ」
話しながら、俺はふとノートの事を思い出した。
せっかく会えたのだから、今返してしまえば一件落着だ。
俺は鞄を漁り、成瀬に借りたノートを取り出した。
「はい、これ。もう写し終わってるから、返す。ありがと、すげー助かった」
そう言って差し出すと、成瀬は俺の手からそっとノートを受け取った。
「いや、ノートぐらい、いつでも貸すよ。また困ったら言ってね」
そう言って微笑む成瀬は、頼りになる兄のように見える。
俺はなんだか弟にでもなったような気分で頷いた。
「うん、ありがと。えと、成瀬も困ったら言えよな。俺、普段はちゃんとノート取ってるし」
「はは、そうだよね。分かった、その時はよろしく。じゃあ、また」
成瀬は爽やかに微笑むと、俺の横を通り過ぎて行く。
その姿を見送りながら、俺はある事に気付いた。
(そういえば、ノートのお礼……)
まぁ、そこまで律儀にしなくても良いのかもしれないが、ノートの中身は素晴らしかったし、何か少しでもお礼をしたい気持ちはある。
(あ……)
俺は手元のプリンに目をやった。
(このプリン、好きだって今、言ってたよな)
本当は、優真と俺の分なのだが……。
(優真とは、半分こすればいっか)
一人一個食べるのも良いけれど、一つのプリンを半分こするのも悪くない。
(食べさせ合いっこしたりして……)
想像するとニヤけそうになり、俺は慌てて顔をブンブンと横に振った。
そして、慌てて成瀬を呼び止める。
「成瀬……!ちょっと待って」
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