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本編

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 リラの化粧を直しに、夕食前にレベッカが来るとリラに聞いて、レベッカが来る前に服を着て、リラにもエドワルドが着せる。

 リラを抱き上げ寝室を出て、そのまま鍵だけを外し、リラを抱えたままソファーに座る。

 そのまま、まったりとした甘い時間を過ごし、夕食前にレベッカが来た。


「夕食時に寝室を整えておきます。それと、その時タオルも多めに持ってきますので、いつでも好きに使って下さい」

「有難う」


 レベッカの言葉にエドワルドはお礼を言うと、レベッカは、笑顔でニッコリと言い切る。


「いえ、あたしはリラお嬢様が大好きなので、リラお嬢様の幸せを、全力で応援するだけです。ですから、リラお嬢様を悲しませるような事はしないで下さいね?」

「それは無いから大丈夫だよ。とまぁ、私がそう言った所で、信じて貰えれるかは別問題だろうから、この先リラの傍で、私の動向をずっと見ていればいい。私は誰が何をしようとリラ一筋だし、リラを裏切るような事は絶対にしないから。その代わり、私以外でリラに手を出そうとする輩は、全て排除するから、そこの協力は頼みたい。リラだって、私以外の輩に触れられるなんて、絶対に嫌だろうからね。そうだろう?リラ」

「もっ、勿論、エドワルド様以外に触れられるのは嫌です!!」

「承知していますよ。勿論協力致します!だから、思う存分リラお嬢様を着飾らせて頂きますし、文句は聞きませんから!!というより、公爵様の為に着飾りたいと言う、リラお嬢様の心も守ってくださいね!」


 レベッカが拳を握り締めて言い切るので、リラを存分に着飾らせたかったのかと、納得する。

 確かにリラは、エドワルドと出会う前と後では、随分と印象が変わってきている。

 元々美人では有ったが、今では、華やかさと色気が加わり、無表情にしていても、かなりの人目を惹くだろう。

 女性は恋をすると、見違える程綺麗になると言うが、リラも例外では無く、とても綺麗に輝いていると言っても良い。

 今までリラを、高飛車だ何だと悪評を立てていた男達ですら、今のリラを見たら、きっと、喉から手が出る程に欲しいと思うだろうが、既にリラはエドワルドの物だ。精々盛大に臍を嚙めばいい。


「勿論文句なんて、一つもないよ。リラが私の為に努力してくれる姿は、物凄く嬉しいのだから。それにリラは、私の自慢だから。レベッカも好きなだけリラを着飾らせて構わないよ」


 未来のリラの夫である、エドワルドからの許可が下りて、レベッカは満足気な顔をした。
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