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シェリングフォード家の主従
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「わたしはウィズリー時代のアルバートしか知らないけれど、彼の本質があの頃と変わっていないのなら、君が彼の想いを受け入れたとしても、二人の未来は悲惨なものにはならないと思うよ。彼は君の尻に敷かれるくらいがちょうどいいようだし」
何の慰めにもならないことを重々承知しつつ、レジナルドはとりあえず自分の見解を冗談交じりに述べてみた。
「あなたらしくもない無責任な仰りようですね、レジィ。万一そうなれば、いくら隠してもいずれ露見し、御主人様は社会的制裁を受けることになるでしょう」
呆れた口調の中にもアルバートへの心遣いがにじむエリオットに、おや、と思う。
(アルバートの恋の成就の可能性は無きにしも非ず、なのかな)
いずれにせよ、アルバートには悪いが、レジナルドの中で優先順位が高いのはエリオットだ。
自分の作ったクランブルを目を細めて口に運ぶ『弟』の姿に癒されながら、レジナルドはエリオットのために、エリオットにとっての幸福な未来を願った。
何の慰めにもならないことを重々承知しつつ、レジナルドはとりあえず自分の見解を冗談交じりに述べてみた。
「あなたらしくもない無責任な仰りようですね、レジィ。万一そうなれば、いくら隠してもいずれ露見し、御主人様は社会的制裁を受けることになるでしょう」
呆れた口調の中にもアルバートへの心遣いがにじむエリオットに、おや、と思う。
(アルバートの恋の成就の可能性は無きにしも非ず、なのかな)
いずれにせよ、アルバートには悪いが、レジナルドの中で優先順位が高いのはエリオットだ。
自分の作ったクランブルを目を細めて口に運ぶ『弟』の姿に癒されながら、レジナルドはエリオットのために、エリオットにとっての幸福な未来を願った。
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