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人型の災厄
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「彼は末っ子ですから、気心の知れた相手にはそういう傾向が強いのでしょう」
「では私が末っ子なら、君は私の口づけを受けて、寂しい時には抱いて慰めてくれるのかい?」
「…それはムッシュウ・デュシュッドの御学友のお役目かと」
今日は妙に絡んでくるなと訝しみながら切り返すと、デュシュッド氏は気障な仕草で肩を竦めてみせた。
「生憎そんなやさしい友人はいなくてね。それに私は長男だ。今言ったことは忘れてくれていいよ」
(もちろんですとも)
これ以上の人型の災厄は、何としてもご免こうむりたい。
言われるまでもなく、昼の日課に始まる一連の出来事を記憶から抹消するつもりのレジナルドだった。
「では私が末っ子なら、君は私の口づけを受けて、寂しい時には抱いて慰めてくれるのかい?」
「…それはムッシュウ・デュシュッドの御学友のお役目かと」
今日は妙に絡んでくるなと訝しみながら切り返すと、デュシュッド氏は気障な仕草で肩を竦めてみせた。
「生憎そんなやさしい友人はいなくてね。それに私は長男だ。今言ったことは忘れてくれていいよ」
(もちろんですとも)
これ以上の人型の災厄は、何としてもご免こうむりたい。
言われるまでもなく、昼の日課に始まる一連の出来事を記憶から抹消するつもりのレジナルドだった。
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