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14.明るい未来へ

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 フレメア嬢と協力関係になったことで、私とエルヴァンの計画は彼女がランペルと無事に恋仲になれるかどうかに、賭けることになった。
 有体に言ってしまえば、私達がやるべきことは終わったといえる。もちろんサポートはするつもりだが、後はフレメア嬢に基本的には任せるしかない。

「拍子抜けといえば、拍子抜けだけれど……」
「まあ、これで一安心という訳ではないからな。しかし、安心することができるのも確かだ」

 私もエルヴァンも、どうやってフレメア嬢を導けばいいのか悩んでいた。
 しかしその問題は、無事に解決したのである。それ自体は、とても喜ばしいことだ。

「初めはどうなるかと思っていたけれど、結構大丈夫なのかもしれないわね……」
「それに関しては、俺も同じだ。この世界が滅びてしまうんじゃないかと、ルナーリアを失ってしまうんじゃないかと……」
「エルヴァン……」

 エルヴァンは、私の方を見て嬉しいことを言ってくれた。
 この幼馴染は、こちらの世界でもとことん私のことを思ってくれているらしい。それはなんというか、私にとってとても幸せなことだ。

「あなたとこうしてまた歩けることが、私にとってとても嬉しいことだわ」
「ああ、俺も本当にそう思う。神様がまた俺達を巡り合わせてくれたことに、感謝しないとな」
「ええ、本当に奇妙なことだけれど……」

 二度目の人生を歩める。それだけでも、幸運なことだといえるだろう。
 神様はそれだけではなく、エルヴァンとともに転生するという幸運をもたらしてくれた。
 そのことについては、感謝しても仕切れない。お陰で私は、今とても幸せだ。

「これから何が起こるのかはわからないけれど、なんだか大丈夫だって気がするわ。だってエルヴァンと一緒なのだもの」
「根拠のない自信でしかないが、俺もそう思うよ。ルナーリア、俺達はこれからもずっと一緒だ」

 私の体は、エルヴァンにゆっくりと引き寄せられた。
 私はそれに身を任せて、エルヴァンに体を預ける。

「エルヴァン、どうかこれからもよろしくね?」
「こちらこそよろしく頼むよ、ルナーリア。君は俺の光だ」
「嬉しいけれど、少し恥ずかしいわね。そんな言い方をされてしまうと……」
「ああ、我ながらキザだとは思っているよ。だけど紛れもない本心だ」
「ええ、そうなのよね。ありがとう、エルヴァン……」

 こちらの世界では、まだまだ大変なことはあるだろう。
 しかしながら、きっと大丈夫だ。私を包み込んでくれる彼の温もりに、私は確信していた。
 エルヴァンなら、今度こそ私を守ってくれる。私達の未来は、明るいのだ。
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