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第一部 第二章 戦乙女を救い出すまで
10話 塔からの救出①(※)
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行為に関する描写が入りますのでご注意ください。「儀式」よりも描写は多めです。
キーワード的に該当するのは、無理矢理/強姦/媚薬/フェラ/調教、あたりです。
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厚い雲が空を覆い雪が降り始める。
連日吹雪に見舞われる世界を窓から眺める限り、今が昼なのかどうかもよく分からなかった。
ネフィリムは無力感に苛まれていた。
全身が怠くベッドから起き上がるのも億劫だった。いや、そもそも起き上がる気力が湧かない。
何も身に着けていない状態で無駄に大きいベッドの上で横になっている。
腰から下の感覚がない。
昨晩もファフニルに行為を強要されてほとんど寝ていなかった。
あの香のせいだ、とネフィリムは思う。
あれはカドモスで作られた強力な催淫作用を持つ薬物を煎じて作られたものだ。
ニーベルンゲンにも“儀式”用として供えられていたから知っている。
どれほど嫌だと叫んでも腕力で勝てるはずもなく、あの甘い香を鼻の前に突き出されて数分すれば意識が朦朧として体が熱くなってしまう。
「女のような顔、女のような肌。戦乙女とはこういう意味でも最高品であったか」
そういって、ファフニルはネフィリムを組み敷いて体の隅々までねっとりと手を這わせる。
「手を離せ、下種が……!」
そう言って抵抗しても、過敏な反応を示す箇所に指を添えられてしまえば意に反した声が出てしまうのを止められない。
「あっ…ひゃ、ぁぁ……!」
「ここで毎日薬に浸かっていればいずれ何も分からなくなるさ。ほら、お前の待ち望んでいた“儀式”だぞ? 俺とお前に国を守る力が備わるのだ」
「こんなのが“儀式”なわけがあるか! 手を離せ、と、言っている……!」
ファフニルの狙いは強い薬物で儀式を成功させるとともに、自分に逆らわないように仕上げることなのだろう。
「抵抗する顔が何ともそそるじゃないか。ほら、」
ファフニルは薄く笑うと、唐突にネフィリムの纏った布を剥がして性器をぱくりと口に含んだ。舌で何度も何度も執拗に嬲られる。
「いっ! 何!? ひぃ……やだああ!! な、……やら、ぁ……!!」
ネフィリム自身も何をされているのか、何を口走っているのかも分からず、どれだけ暴れてもファフニルを引き離すことはできなかった。
数秒後には白濁を放っていたが、それにも気付かぬほどに強い衝撃に意識を朦朧とさせ、涙を流していた。気付けば白濁は丁寧に舐め取られていた。
ここ最近は塔の中を自由に歩くことも許されなくなり、移動できる場所はこの寝室と浴場のみ。
夕方ころになると女中が2人、湯あみと称して浴場に連れていく。女中の背後には兵士が控えており、ネフィリムが逃げ出すことは不可能だった。
ネフィリムにとってはこの湯あみの時間が非常に苦痛だった。女中は浴槽まで共に入ってきて、2人がかりでネフィルの体を丹念に洗うのだ。
女性と一緒に浴槽に入るのはさすがに耐えがたい。ネフィリムがそう言っても、
「領主様のご命令です。『姫の体をこれ以上なく清く保つこと』と仰せつかっております」
と固い声で返されて終わりだ。
女性に乱暴な真似はできない。ネフィリムは屈辱的な時間を耐えるしかなかった。
そしてふと鼻についた甘い香り。
まさか。
こんな香りはこれまで浴場で嗅いだことはなかった。
これはあの香と同じ成分だ。
まずい。
「この甘い香りは何だ」
「領主様の指示にて、昨日から湯に女性の美容に効くとされる生薬を混ぜ込んでおります。その香りでございましょう」
ネフィリムは愕然とした。
ファフニルはネフィリムを完全に薬漬けにする気なのだ。
「いやだ! その湯で肌を洗うな、……あ、あ」
「お静かになさってください。領主様のご命令です」
「、あ、ひっ……だめ……ああっ!」
本来人に晒さないところまで丁寧に洗われてしまえば、もう乱れた息を隠すこともできない。
カドモスの薬物には、性別によって異なる胎内分泌物のバランスを変える効能がある。つまり、女性を男性らしく、男性を女性らしくする働きがあるのだ。
女中らの手で直接胸部を揉まれ、洗われる。
乳輪が鮮やかに色づき、張りが出るのが嫌でも自覚できた。
「や、めて……くれ。こんなことをして……何になると……」
屈辱の中で眉を寄せてネフィリムが呟く。
「次の“儀式”のときに領主様が姫の乳を吸いやすくするためです。ご命令です」
狂っているとしか考えられない。
これが本当に“儀式”だというのか。
ネフィリムはもう喋る気にもなれなかった。
キーワード的に該当するのは、無理矢理/強姦/媚薬/フェラ/調教、あたりです。
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厚い雲が空を覆い雪が降り始める。
連日吹雪に見舞われる世界を窓から眺める限り、今が昼なのかどうかもよく分からなかった。
ネフィリムは無力感に苛まれていた。
全身が怠くベッドから起き上がるのも億劫だった。いや、そもそも起き上がる気力が湧かない。
何も身に着けていない状態で無駄に大きいベッドの上で横になっている。
腰から下の感覚がない。
昨晩もファフニルに行為を強要されてほとんど寝ていなかった。
あの香のせいだ、とネフィリムは思う。
あれはカドモスで作られた強力な催淫作用を持つ薬物を煎じて作られたものだ。
ニーベルンゲンにも“儀式”用として供えられていたから知っている。
どれほど嫌だと叫んでも腕力で勝てるはずもなく、あの甘い香を鼻の前に突き出されて数分すれば意識が朦朧として体が熱くなってしまう。
「女のような顔、女のような肌。戦乙女とはこういう意味でも最高品であったか」
そういって、ファフニルはネフィリムを組み敷いて体の隅々までねっとりと手を這わせる。
「手を離せ、下種が……!」
そう言って抵抗しても、過敏な反応を示す箇所に指を添えられてしまえば意に反した声が出てしまうのを止められない。
「あっ…ひゃ、ぁぁ……!」
「ここで毎日薬に浸かっていればいずれ何も分からなくなるさ。ほら、お前の待ち望んでいた“儀式”だぞ? 俺とお前に国を守る力が備わるのだ」
「こんなのが“儀式”なわけがあるか! 手を離せ、と、言っている……!」
ファフニルの狙いは強い薬物で儀式を成功させるとともに、自分に逆らわないように仕上げることなのだろう。
「抵抗する顔が何ともそそるじゃないか。ほら、」
ファフニルは薄く笑うと、唐突にネフィリムの纏った布を剥がして性器をぱくりと口に含んだ。舌で何度も何度も執拗に嬲られる。
「いっ! 何!? ひぃ……やだああ!! な、……やら、ぁ……!!」
ネフィリム自身も何をされているのか、何を口走っているのかも分からず、どれだけ暴れてもファフニルを引き離すことはできなかった。
数秒後には白濁を放っていたが、それにも気付かぬほどに強い衝撃に意識を朦朧とさせ、涙を流していた。気付けば白濁は丁寧に舐め取られていた。
ここ最近は塔の中を自由に歩くことも許されなくなり、移動できる場所はこの寝室と浴場のみ。
夕方ころになると女中が2人、湯あみと称して浴場に連れていく。女中の背後には兵士が控えており、ネフィリムが逃げ出すことは不可能だった。
ネフィリムにとってはこの湯あみの時間が非常に苦痛だった。女中は浴槽まで共に入ってきて、2人がかりでネフィルの体を丹念に洗うのだ。
女性と一緒に浴槽に入るのはさすがに耐えがたい。ネフィリムがそう言っても、
「領主様のご命令です。『姫の体をこれ以上なく清く保つこと』と仰せつかっております」
と固い声で返されて終わりだ。
女性に乱暴な真似はできない。ネフィリムは屈辱的な時間を耐えるしかなかった。
そしてふと鼻についた甘い香り。
まさか。
こんな香りはこれまで浴場で嗅いだことはなかった。
これはあの香と同じ成分だ。
まずい。
「この甘い香りは何だ」
「領主様の指示にて、昨日から湯に女性の美容に効くとされる生薬を混ぜ込んでおります。その香りでございましょう」
ネフィリムは愕然とした。
ファフニルはネフィリムを完全に薬漬けにする気なのだ。
「いやだ! その湯で肌を洗うな、……あ、あ」
「お静かになさってください。領主様のご命令です」
「、あ、ひっ……だめ……ああっ!」
本来人に晒さないところまで丁寧に洗われてしまえば、もう乱れた息を隠すこともできない。
カドモスの薬物には、性別によって異なる胎内分泌物のバランスを変える効能がある。つまり、女性を男性らしく、男性を女性らしくする働きがあるのだ。
女中らの手で直接胸部を揉まれ、洗われる。
乳輪が鮮やかに色づき、張りが出るのが嫌でも自覚できた。
「や、めて……くれ。こんなことをして……何になると……」
屈辱の中で眉を寄せてネフィリムが呟く。
「次の“儀式”のときに領主様が姫の乳を吸いやすくするためです。ご命令です」
狂っているとしか考えられない。
これが本当に“儀式”だというのか。
ネフィリムはもう喋る気にもなれなかった。
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