上 下
269 / 295
アリス IN 異世界日本

濡れ透けアリス

しおりを挟む
【伊勢シーパラダイス】
キャンプ場を後にした一行は2台の車で水族館を目指した。海沿いを走る国道に面した水族館である

「着いたよアリスちゃん」

「ここはナニするとこぉ?」

とりあえず説明は後にして、アリスの手を取り中に入る事にした。宗一郎は自分が手を握ったらトラウマを呼び起こしてしまったのに、佐々木が握るとニコニコしているアリスに少し嫉妬していた

「カワウソって言う哺乳類の仲間だよ」

「えぇー!嘘ぉ、むちゃくちゃ可愛いよぉ!」

「触れ合いTime中らしいから、触れるらしいよ。ほら、あの列に並べば…」

佐々木が言い終わるのが早いか、アリスは列の後ろに並びに行った。並んでいるのはほとんど10歳以下の小学生低学年以下の子達ばかりだったが、アリスはそんな事は微塵も気にせず並んだ

……………………………………………

「むふー!触ってきたぁ♪ぷにぷにしてたぁ……ねぇ、あのヨチヨチ歩いているのは?……ペンギンさんなの?へえぇ…あ、魚もらってるぅ!飲み込んでるよおぉ!噛んで食べないんだねぇ」

園内で見て触れられる動物達にアリスは大興奮だった。周りを見ても、そこまで無邪気にはしゃいでいるのは園児以下の子達ばかりだが、純粋過ぎるアリスにはよく似合っていた

「まるで小さな子供みたい(笑)」

あそこまで喜んでもらえると、はしゃぎまくって目立ちまくりのアリスの行動も、逆に微笑ましく見えた優香
すると佐々木がアリスを引っ張って、別の場所に移動して行くのが見えた。2人が向かったのは…【ピンクイルカSHOW】と書かれている場所に出た
プール際の観客は全員傘を手に持っている。アリスも傘を渡されたが、雨も降りそうにない快晴の日に何故?って感じでまるで意味を理解していないのは、遠目から見ている優香たちにも分かった

「バシャン!」イルカが観客達の前で勢い良くJUMPし水中に潜った!その時の衝撃で波が立ち、観客席に水飛沫が飛び全員「キャーキャー」叫んでいるが…

「うひゃー、ズブ濡れになっちゃったぁ…」
 

傘を渡された意味を理解していなかったアリスは、全身びしょ濡れになってしまった

「大丈夫かいアリスちゃん?…うわっ!」
「へっ!?…あぁん!」

優香は夜は冷えるが日中は結構暑くなるので、アリスの洋服に比較的薄着なヤツを選んでいた為、水にズブ濡れになったアリスの服は半分濡れ透けになっていた

「は、恥ずかしいよぉ!」

流石のアリスも沢山の客がいる中で、服が透けてしまったのでかなり恥ずかしいようだ

「アリスちゃん、コレに着替えて来なさい!」

徳川の母親が何やら袋を抱えてアリスに近寄った。どうやら売店で買った服を手渡したようだ


「えっと、どうかな?」

「ぐはっ!」
「おおーっ!」

アリスはラッコの着ぐるみに着替えて現れた。あまりの可愛さに咆哮する宗一郎と佐々木

「えっ?どうなの?」

「ソコに大きい鏡があるから、見てごらんよ」

優香に言われて等身硝子の前に立つと、ラッコの姿をした自分の可愛い姿にアリス自身が喜んでいた

「これ良いぃ!凄く可愛いぃ!」

どうやらアリスは凄く気に入ったようだ。服が乾いても今日はその姿で居るらしい

「ねぇねぇ、あの2つの岩はなんて言うのぉ?」

「アレは【夫婦岩】って言うのよ。夫婦円満を願ってお参りに来る人が多いらしいわ」

「そうなんだぁ…カルーアとヒイロお兄ちゃんに教えてあげたいなぁ!」

心優しいアリスは恋人や夫婦に御利益がありそうな場所を自分の為ではなく、第一に大好きな兄妹の為に考えていた



【おかげ横丁】
「はふはふ…んぅっ!美味しいよぉ、この丸いの何て言うのぉ?」

アリスはラッコの着ぐるみから、持ってきていた別の服に車の中で着替えていた。焼きたてのタコ焼きを口いっぱいに頬張って、美味しそうに食べている

「じゃあさぁ、アレは?【赤福】って言うのぉ、お餅なのぉ?…ねぇ食べて良いぃ?ねぇねぇ!」

おかげ横丁には伊勢の名物料理を中心に、50以上の店舗が並び行き交う人々が、各店舗の味を楽しんでいる
日本の食文化に馴染みの薄いアリスにとっては、どれも目新しくアレもコレもと、手を出していた

「ぐおっ!あ、アリスちゃん…まだ食べれるのかい?」

露店の飲食物は値段設定が高めなのは言うまでもない。10品目を超える頃には流石に沖田家の師範代も顔色が変わりつつあった

「私たちも代金出しますよ」

徳川夫婦も流石に見過ごせず、師範代に5000円札を手渡した
それしてもアリスはどれだけ食べるのだろうか?……ラッコの着ぐるみで沢山食べるアリスは、周りから注目の的になっており、スマホで撮影する者まで現れた

「今日はこの辺にしとこうかアリスちゃん?」

「ぷはぁ、食べた食べたぁ…師範代、ご馳走様でしたぁ!」
 

あまり目立つのは良くないと佐々木に止められたが、気になった食べ物を片っ端から食べ尽くしたアリスは上機嫌だ

「ほっぺにアンコが付いてるわ」

優香はまるでお姉さんのように、ハンカチを出しアリスの口元を拭いてくれた

「ありがとうねぇ!」

ラッコの着ぐるみ姿で、屈託なく笑顔を魅せるアリス。彼女の可愛さに同性の優香も思わず照れていた

「ぐはっ!これは破壊力ヤバいわねw」
(宗一郎や佐々木さんがメロメロになるのも分かるわー…破壊力あり過ぎよアリスちゃんw)

たっぷり伊勢志摩の観光名所を堪能したアリスは、今日は一条家で泊めてもらう事になった

満足な笑顔を魅せて車内で眠るアリス。ソレを横目で見ている優香
(な、何よこの気持ち…可愛すぎてチューしたくなっちゃうじゃない!?…宗一郎とアリスちゃんを2人きりにはさせられないわ!)

あまりのアリスの可愛さに、絶対に宗一郎を近付け過ぎないように気を付けなければ!と、優香に覚悟させる程の可愛さを振り撒いたアリスだった



続く
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

[R18] 激しめエロつめあわせ♡

ねねこ
恋愛
短編のエロを色々と。 激しくて濃厚なの多め♡ 苦手な人はお気をつけくださいませ♡

【R-18】クリしつけ

蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。

【R18】もう一度セックスに溺れて

ちゅー
恋愛
-------------------------------------- 「んっ…くっ…♡前よりずっと…ふか、い…」 過分な潤滑液にヌラヌラと光る間口に亀頭が抵抗なく吸い込まれていく。久しぶりに男を受け入れる肉道は最初こそ僅かな狭さを示したものの、愛液にコーティングされ膨張した陰茎を容易く受け入れ、すぐに柔らかな圧力で応えた。 -------------------------------------- 結婚して五年目。互いにまだ若い夫婦は、愛情も、情熱も、熱欲も多分に持ち合わせているはずだった。仕事と家事に忙殺され、いつの間にかお互いが生活要員に成り果ててしまった二人の元へ”夫婦性活を豹変させる”と銘打たれた宝石が届く。

マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子

ちひろ
恋愛
マッサージ師にそれっぽい理由をつけられて、乳首とクリトリスをいっぱい弄られた後、ちゃっかり手マンされていっぱい潮吹きしながらイッちゃう女の子の話。 Fantiaでは他にもえっちなお話を書いてます。よかったら遊びに来てね。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

【R18】僕の筆おろし日記(高校生の僕は親友の家で彼の母親と倫ならぬ禁断の行為を…初体験の相手は美しい人妻だった)

幻田恋人
恋愛
 夏休みも終盤に入って、僕は親友の家で一緒に宿題をする事になった。  でも、その家には僕が以前から大人の女性として憧れていた親友の母親で、とても魅力的な人妻の小百合がいた。  親友のいない家の中で僕と小百合の二人だけの時間が始まる。  童貞の僕は小百合の美しさに圧倒され、次第に彼女との濃厚な大人の関係に陥っていく。  許されるはずのない、男子高校生の僕と親友の母親との倫を外れた禁断の愛欲の行為が親友の家で展開されていく…  僕はもう我慢の限界を超えてしまった… 早く小百合さんの中に…

【R18】突然召喚されて、たくさん吸われました。

茉莉
恋愛
【R18】突然召喚されて巫女姫と呼ばれ、たっぷりと体を弄られてしまうお話。

憧れの童顔巨乳家庭教師といちゃいちゃラブラブにセックスするのは最高に気持ちいい

suna
恋愛
僕の家庭教師は完璧なひとだ。 かわいいと美しいだったらかわいい寄り。 美女か美少女だったら美少女寄り。 明るく元気と知的で真面目だったら後者。 お嬢様という言葉が彼女以上に似合う人間を僕はこれまて見たことがないような女性。 そのうえ、服の上からでもわかる圧倒的な巨乳。 そんな憧れの家庭教師・・・遠野栞といちゃいちゃラブラブにセックスをするだけの話。 ヒロインは丁寧語・敬語、年上家庭教師、お嬢様、ドMなどの属性・要素があります。

処理中です...