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アリス IN 異世界日本
忍び寄る凶因
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【帰りの車内】
「……んぅ…うぁぁ…おはよぉごじゃいますゅぅ」
「起きたかいアリスちゃん?後少しで家に着くよ」
「そうなのぉ?…そうだぁ…預けるって言ってた【賢者の石】を…んっ!?をおぉ!」
「どうかしたかい?」
なんとなく気になって取り出した【賢者の石】は、エネルギーと思われる液体が4割弱くらいまで回復している
「溜まってる!?……なんでぇ?どうしてぇ?」
惑星エリスアに居た時はほとんど回復しなかったのに、日本に来てからは順調に回復している【賢者の石】のエネルギー
【村松漁港】
伊勢市の北側にあるこの漁港は近年、漁に出る船も減り日が沈む頃には人が居ないのが当たり前になっていた。人に見られたくない実験をする為、一行はここに停車した
「本当だ!半分近くまで回復しているね…これだけあれば、故郷のエリスアに帰れるんじゃないのか?」
徳川父の言う通り、アリスが転移する前に見た液量とほぼ同じ分のエネルギーが溜まっていた
「帰れるの?お兄ちゃんや妹たちの所に?」
予想外に急に回復していたものだから、まだ長い日数お世話になると覚悟していたので、逆に戸惑いを見せるアリス
「アリスちゃん、もう帰る日が来ちゃったのかぁ……」
「ここで…サヨナラ?マジかよ…」
優香も佐々木も突然訪れた別れの時に、動揺が隠せないでいた
「さあアリスちゃん、やってごらん」
一条パパに促され、人気のない漁港のほぼ中央に立ち【賢者の石】を握りしめるアリス
「賢者の石よ、アタシを故郷に返してぇ……」
……………………………………………
転移門が現れないどころか、賢者の石は発光すらしなかった
「何も起きないわね?」
「故障しているのか?」
アリスを見守っていた一同も唖然としていた。理由は分からないが、魔力水が増えていた【賢者の石】なのに何も反応が無かった
「うーん、アリスちゃんが転移してきた時の話を疑う訳じゃないけど、何故か石は反応していないね」
「アリスちゃん、さっきの約束通り徳川さん達に1度預けて調べてもらった方が良いんじゃないかな?」
「…うっ、うん…そうだねぇ…」
正直、佐々木は今アリスが転移して帰られなかった事に安堵していた
(良かった!まだ、しばらくアリスちゃんはこの世界に居るんだ…時間はあるんだ…まだ…)
アリスの方も帰れなくて良かった。と言うような表情をしていた
(今帰れちゃったら…みんなにお世話になりっぱなしでサヨナラになっちゃうもん。流石にそれは…それに、佐々木お兄ちゃんもほっとけないよ…)
アリスはオンナ嫌いから回復しつつある佐々木を、今の段階で放り投げる事になるのが気掛かりだった
「それじゃ【賢者の石】をしばらく預からせてもらうよ…皆さんおやすみなさい。何か分かったら連絡させてもらいます」
徳川夫婦は【賢者の石】を預かり帰宅して行った
「残念だったね、アリスちゃん」
「佐々木お兄ちゃん…良いのぉ!実はアタシも今帰るのは寂しいかなぁ…って思ったから…」
エネルギーは必要分溜まったのだが…アリスの帰還は成らなかった。けれど、アリスも含め佐々木達も、まだアリスとの別れを覚悟出来ていなかった
【松阪牛放牧地】
沖田流道場の近くの放牧地に、赤紫色した1匹のハチの様な虫が飛来して来た。それは、かなり弱った飛び方をしており寿命が近い感じがする
その虫は一頭の牛に狙いを定め、尻部の針を差し込み体液を流した。すると、そのハチの様な虫はチカラ尽き、地面に落ちて天寿をまっとうしたようだ
「ンモオォー!」
刺された牛は興奮した様に咆哮する。ソレがアリス達に何をもたらすのか?
【ヒイロの工房】
同日の14:30。ヒイロ達はコレといった名案が浮かばないまま、キングス王子の来訪を待っていた
「結局、何も良い案は閃きませんでしたの…」
「仕方ないさ、精一杯の説明をして王子に納得してもらおう」
ヒイロ達の顔は明るくなかったが、カルーアを死守する決意は現れていた
「コンコン!」入り口のドアがknockされた。ミャンジャムは、キングスが早く着いたのだと思い扉を開けると…ソコには彼女が知らない男が立っている
「どちら様でしょうか?」
「アドルさん!?」
「やぁ…久しぶりだね…」
「ワタシも居る…」
吸血姫のコハラコを連れたアドルが立っていた。ミャンジャムはイシスやドルアーガに訪れていないので、2人の事は知らないが…コハラコは明らかにヴァンパイア。思わず緊張が走った
「とにかく入り口で立ち話もなんだから、中に入ってください」
「んっ!アリスが居ないな…ネてるのか?」
コハラコはアリスだけが居ない事に気が付く。2人はイシス防衛戦で剣を交えている。彼女がアリスを意識するのは当然と言える
「アリス姉さんは居ないよ。だからって、家の中で暴れないでくれよ」
オデュッセウス討伐以来、コハラコと会ってないカルーアとサーシャは、ミャンジャムと同様にコハラコを警戒した
「キョウは暴れない…アドルの用事に付き合う…だけ…だから…」
どうやらコハラコには敵意などは一切無いようだ。しかし、逆にアドルの方が何やら思い詰めた目付きをしている
果たしてアドル達が訪れた用件とは?
続く
「……んぅ…うぁぁ…おはよぉごじゃいますゅぅ」
「起きたかいアリスちゃん?後少しで家に着くよ」
「そうなのぉ?…そうだぁ…預けるって言ってた【賢者の石】を…んっ!?をおぉ!」
「どうかしたかい?」
なんとなく気になって取り出した【賢者の石】は、エネルギーと思われる液体が4割弱くらいまで回復している
「溜まってる!?……なんでぇ?どうしてぇ?」
惑星エリスアに居た時はほとんど回復しなかったのに、日本に来てからは順調に回復している【賢者の石】のエネルギー
【村松漁港】
伊勢市の北側にあるこの漁港は近年、漁に出る船も減り日が沈む頃には人が居ないのが当たり前になっていた。人に見られたくない実験をする為、一行はここに停車した
「本当だ!半分近くまで回復しているね…これだけあれば、故郷のエリスアに帰れるんじゃないのか?」
徳川父の言う通り、アリスが転移する前に見た液量とほぼ同じ分のエネルギーが溜まっていた
「帰れるの?お兄ちゃんや妹たちの所に?」
予想外に急に回復していたものだから、まだ長い日数お世話になると覚悟していたので、逆に戸惑いを見せるアリス
「アリスちゃん、もう帰る日が来ちゃったのかぁ……」
「ここで…サヨナラ?マジかよ…」
優香も佐々木も突然訪れた別れの時に、動揺が隠せないでいた
「さあアリスちゃん、やってごらん」
一条パパに促され、人気のない漁港のほぼ中央に立ち【賢者の石】を握りしめるアリス
「賢者の石よ、アタシを故郷に返してぇ……」
……………………………………………
転移門が現れないどころか、賢者の石は発光すらしなかった
「何も起きないわね?」
「故障しているのか?」
アリスを見守っていた一同も唖然としていた。理由は分からないが、魔力水が増えていた【賢者の石】なのに何も反応が無かった
「うーん、アリスちゃんが転移してきた時の話を疑う訳じゃないけど、何故か石は反応していないね」
「アリスちゃん、さっきの約束通り徳川さん達に1度預けて調べてもらった方が良いんじゃないかな?」
「…うっ、うん…そうだねぇ…」
正直、佐々木は今アリスが転移して帰られなかった事に安堵していた
(良かった!まだ、しばらくアリスちゃんはこの世界に居るんだ…時間はあるんだ…まだ…)
アリスの方も帰れなくて良かった。と言うような表情をしていた
(今帰れちゃったら…みんなにお世話になりっぱなしでサヨナラになっちゃうもん。流石にそれは…それに、佐々木お兄ちゃんもほっとけないよ…)
アリスはオンナ嫌いから回復しつつある佐々木を、今の段階で放り投げる事になるのが気掛かりだった
「それじゃ【賢者の石】をしばらく預からせてもらうよ…皆さんおやすみなさい。何か分かったら連絡させてもらいます」
徳川夫婦は【賢者の石】を預かり帰宅して行った
「残念だったね、アリスちゃん」
「佐々木お兄ちゃん…良いのぉ!実はアタシも今帰るのは寂しいかなぁ…って思ったから…」
エネルギーは必要分溜まったのだが…アリスの帰還は成らなかった。けれど、アリスも含め佐々木達も、まだアリスとの別れを覚悟出来ていなかった
【松阪牛放牧地】
沖田流道場の近くの放牧地に、赤紫色した1匹のハチの様な虫が飛来して来た。それは、かなり弱った飛び方をしており寿命が近い感じがする
その虫は一頭の牛に狙いを定め、尻部の針を差し込み体液を流した。すると、そのハチの様な虫はチカラ尽き、地面に落ちて天寿をまっとうしたようだ
「ンモオォー!」
刺された牛は興奮した様に咆哮する。ソレがアリス達に何をもたらすのか?
【ヒイロの工房】
同日の14:30。ヒイロ達はコレといった名案が浮かばないまま、キングス王子の来訪を待っていた
「結局、何も良い案は閃きませんでしたの…」
「仕方ないさ、精一杯の説明をして王子に納得してもらおう」
ヒイロ達の顔は明るくなかったが、カルーアを死守する決意は現れていた
「コンコン!」入り口のドアがknockされた。ミャンジャムは、キングスが早く着いたのだと思い扉を開けると…ソコには彼女が知らない男が立っている
「どちら様でしょうか?」
「アドルさん!?」
「やぁ…久しぶりだね…」
「ワタシも居る…」
吸血姫のコハラコを連れたアドルが立っていた。ミャンジャムはイシスやドルアーガに訪れていないので、2人の事は知らないが…コハラコは明らかにヴァンパイア。思わず緊張が走った
「とにかく入り口で立ち話もなんだから、中に入ってください」
「んっ!アリスが居ないな…ネてるのか?」
コハラコはアリスだけが居ない事に気が付く。2人はイシス防衛戦で剣を交えている。彼女がアリスを意識するのは当然と言える
「アリス姉さんは居ないよ。だからって、家の中で暴れないでくれよ」
オデュッセウス討伐以来、コハラコと会ってないカルーアとサーシャは、ミャンジャムと同様にコハラコを警戒した
「キョウは暴れない…アドルの用事に付き合う…だけ…だから…」
どうやらコハラコには敵意などは一切無いようだ。しかし、逆にアドルの方が何やら思い詰めた目付きをしている
果たしてアドル達が訪れた用件とは?
続く
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