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第173話:技術立証艦
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ケルダン港――数週間前・・・
『名誉泊閣下の命令により、この新造艦を蒸気船キートと命名する!!』
中身の入った酒瓶を文官のニニムが誇らしげに船体に叩きつけると同時に進水を知らせる鐘の音と群衆の喝采が空に響き渡る!!
この帆船を改造した技術立証艦である蒸気船キートは数週間の内に試験運転に入ったのちに習熟訓練に入る予定だ
そんな蒸気船キートが、いくつかの試験をパスしケルダン港を出発したのは、つい――数時間前の出来事であった...
某日――ユガン近海
「どうぞ、艦長。左舷10時の方向です 見張りに立っていた水兵が先刻――見つけました・・・いかが致しましょう?」
キートの艦長が副官に渡された望遠レンズで指示された方角を見ると明らかにエレンダともルスリスとも帆船と違うシルエットの不審船が大海原を漂っていた
「ネルレイアの船でもないな...」
『ええ。』っと言う副官の相づちにキートの艦長は暫く考える...
「いずれにせよ――船の国籍と航行目的を明らかにするべきだろう・・・サナイ名誉伯に指示を仰ごう 副長!拿捕の準備を!」
「Aye,Sir.・・・Starting engine!! 機関最大!全速前進!!」
「Aye, Aye, Sir!!!」
「Starting engine!!機関最大!全速前進!!」
艦長が方針を決定し命令を下すと副艦長が命令を復唱し蒸気船キートは動き出した
『名誉泊閣下の命令により、この新造艦を蒸気船キートと命名する!!』
中身の入った酒瓶を文官のニニムが誇らしげに船体に叩きつけると同時に進水を知らせる鐘の音と群衆の喝采が空に響き渡る!!
この帆船を改造した技術立証艦である蒸気船キートは数週間の内に試験運転に入ったのちに習熟訓練に入る予定だ
そんな蒸気船キートが、いくつかの試験をパスしケルダン港を出発したのは、つい――数時間前の出来事であった...
某日――ユガン近海
「どうぞ、艦長。左舷10時の方向です 見張りに立っていた水兵が先刻――見つけました・・・いかが致しましょう?」
キートの艦長が副官に渡された望遠レンズで指示された方角を見ると明らかにエレンダともルスリスとも帆船と違うシルエットの不審船が大海原を漂っていた
「ネルレイアの船でもないな...」
『ええ。』っと言う副官の相づちにキートの艦長は暫く考える...
「いずれにせよ――船の国籍と航行目的を明らかにするべきだろう・・・サナイ名誉伯に指示を仰ごう 副長!拿捕の準備を!」
「Aye,Sir.・・・Starting engine!! 機関最大!全速前進!!」
「Aye, Aye, Sir!!!」
「Starting engine!!機関最大!全速前進!!」
艦長が方針を決定し命令を下すと副艦長が命令を復唱し蒸気船キートは動き出した
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