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突発的番外編
ドライヤーにまつわるエチュード
しおりを挟むシリアスなはなしばっかり書いてた反動で久々にこのふたりのどーでもいいイチャイチャを書きたくなりました。
先に謝っておきます。はなしの内容が薄いです。えっちいことしてるだけです。でもそういう君たちにいつも救われている作者です。
お読みいただきありがとうございます!
~ ~ ~
前回までのあらすじ!
入籍して一年、互いの仕事が落ち着いたら結婚式をしようと約束していたのに、都立病院に勤務していた整形外科医で医学博士号を持つ大倉琉は三葉に事後報告という形で「病院辞めてきた」と言ってフリーターになってしまった。
将来的には彼の実家の整形外科診療所を継ぐことが決まっているので、ついに独立するのかと思った三葉だったが、彼の姉の海玖が里帰り出産でしばらくこちらにいるということもあって、いまはまだ正式に雇ってもらえていない。週に二回ほど手伝いに行ってる日雇い状態である。
結局「しばらくは三葉のヒモでもいいよね」と能天気に言われて今に至るわけだが、のんびりしている彼を見ていると「このままで大丈夫だろうか……?」と入籍してから不安になってしまった三葉だったりする。
相変わらず叔父の薬局で薬剤師として勤務している三葉がそのことを愚痴れば、叔父の薫は「働きすぎて疲れてるだけだろうからそっとしてやれ」と慰められる始末。たしかに病院勤務していた頃の琉は朝から夜まで病院にいることがざらで、三葉とデートらしいデートをすることなど年に数回で、ほとんど週末ラブホデートで完結していたのだ。
一緒に暮らしはじめたいまは、ラブホテルに行くこともなくなり、家ですることが日常になっている。彼の性欲は衰えるところを知らず、三葉がいると相変わらず身体が生理反応を起こしてしまうのだと訴えてくる。仕事を辞めてからも、いや、仕事を辞めたことで体力が有り余っていることもあり、琉の三葉を求める頻度は付き合い始めた頃以上になっていた。
ベッドのうえだけでなく、隙あらば妻に淫らな悪戯を仕掛ける溺愛夫と、彼に愛される日々に辟易しながらも快楽に溺れちゃう三葉の新婚生活は、まだまだ健在なのである――……
* * *
――ある日の風呂上がりのこと。
「もぉ、いい加減にして……ッ」
「俺のことは気にしないで、つづけて」
「やだぁ、鏡から見えちゃうで、しょ!」
セミロングの三葉がタオルで身体と髪を拭いて部屋着に着替えてから洗面台の前に立ち、ドライヤーをつかいはじめれば、ぬっと背後から近寄ってきた琉に確保され、淫らな悪戯をされてしまう。
服の生地越しに両方の胸を掴まれて、ゆるゆると揉まれるなか、三葉はドライヤーの温風を自分の髪にあてていく。乾きにくい根元に強い風をまんべんなくあてることで、髪全体の八割を乾かしていく。
そのあいだも琉は彼女が耐える姿を面白がるように部屋着をぺろりとまくって三葉の風呂上りの素肌を撫でまわしていく。
「はぅん」
「ほら、乳首勃ってる。髪の毛乾かしながら感じてる三葉かわいー」
「ばかっ」
調子に乗って三葉の乳首を捻りだす琉に温風を当てても、彼はニヤニヤ笑うだけ。
「早く乾かさないと、もっと三葉のことイジメちゃうから」
「なんでよ……っ」
「かわいいからだよ?」
「それ、理由になってないっ!」
等身大の鏡の前で服をめくられ乳房を執拗に弄られながら、負けるものかと三葉は自分の髪を乾かしつづける。けれど。
上半身だけでなく当然のように下半身にも彼の魔の手が迫ってきた。
ズボンのなかに手を入れられ、うえからショーツに侵入したかと思えばそうっと和毛を撫でられ、そのまま秘芽を摘ままれる。
敏感な場所を指で扱かれた三葉は、我慢していたにもかかわらずあられもない声をあげてしまう。
「ひっ……りゅ、せ、んせ……」
「ほら、お風呂はいって綺麗にしたはずなのに、こんなに濡れてる。いやらしいなぁ」
「だ、だって琉せんせが意地悪するからで……っん」
「意地悪されて感じちゃうのは誰かな?」
「あぁっ……!」
立った状態で胸と秘芽を弄られて、ドライヤーを持つ手がかくかくと震えだす。強風モードにしていたのを慌てて微風にして、三葉は毛先をまとめにかかるが、彼の淫らな悪戯は一向に止まらない。
「んぁあ……もっ、あと、で……だめだって……こんな……はぁん」
両手を自ら塞いでいる状態で、琉に身体を好き勝手されて、三葉の下腹部がきゅうんと疼きだす。部屋着を乱され顔を真っ赤にして反応する妻を楽しそうに見つめる琉の姿が鏡に映っている。イケナイことをしているみたいで、三葉の表情も蕩けている。
「かわいい。あとでベッドのうえでたくさん可愛がってあげる」
「ひゃ……ぁん~~~っ!」
耳元で甘く囁かれた後にぐいと腰を寄せられて、ついに三葉の身体が頽れる。ドライヤーの温風が場違いな場所を揺らす。風呂上りの身体がしっとり汗ばみ顔を上気させた三葉は慌ててドライヤーの電源を落とす。
彼の腕にとらわれた三葉はそのままドライヤーを洗面台に置いた後、彼の首に腕をまわして恥ずかしそうに小声で応える。
「――やだ……イっちゃ、った」
「よくできました」
フローラル系の甘いシャンプーの香りが淡く漂うなか、彼の手で立ったまま、軽く達してしまった三葉は、恥ずかしそうに瞳を潤ませ、琉におねだりする。
「ね……ベッドでたくさん可愛がってくれる?」
その言葉を待っていましたと言いたそうに、琉が破顔する。
そして彼女の唇をさらりと奪って。
「仰せのままに、俺のお姫様」
慣れた手つきでお姫様抱っこをする。
彼にベッドまで運ばれた三葉は、先ほどの仕返しをするかのように、琉のベルトに手をかけてうっとりとした表情で屹立を取り出し頬擦りをする。
「もう、こんなに……仕方のないひと」
「三葉だけだからな。こんな風になるの」
「わかってるって」
何度繰り返したかわからないやりとりを今宵も飽きずに囁いて。
ふたりきりの甘い夜が、ゆるゆると幕をあけるのだった。
fin.――劇薬博士の溺愛処方 番外編 ドライヤーにまつわるエチュード
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