上 下
415 / 578
第十一楽章 目指した先には

いつもとは違った風景

しおりを挟む
「いやぁにしてもリード忘れなくてよかったぁ~。まじで最後焦った。」

前日の夜に若菜と色々あり迎えた大会の朝。

少し朝に挨拶した程度だが
若菜はどう思ってるのか、前日のこと。
もしかしてなんとも思ってない?
いやいや、今は大会集中だ!

現在、北浜は楽器を積み込み終わり、運んでもらいバスに全員で移動している。
雨宮は窓際で外を眺めながらぼーとしていた。
部員全員はゆっくりしている人。
喋ってる人。寝てる人。
それぞれ時間を過ごしていた。
すると時田先輩の話し声が後ろの席から聞こえてきた。

「本当にやめてよ。最後の最後まで忘れ物って最悪だよ。」

市ノ瀬先輩が怒ってる。
朝、時田先輩はリードがないことに気づき
部員全員で急いで探したのだが3分くらいしたらポケットから見つかったのだ。

「そうだそうだ。」

「アホ。」

「バカ!」

「ハゲ!」

「ハゲって誰が言った?」

あいからわずいつもと場所は違うのに
バスの中はいつもの北浜高校だ。

「あ、名古屋城。」

「ん?お、本当だ。」

隣に座ってた小林が窓から見つけた。
雨宮も反応する。

「行ったことある?」と雨宮は質問する。

「うん。といっても前に家族旅行で通っただけだけど。」

「誰の城なんだっけ?」

「家康。徳川家康。」

「おぉ。詳しいな。」

「別にこれくらい普通だと思うけど。」

「う、歴史苦手だし。」

「昔の人は偉大だよ。
よく建てたよね。」

「そうだな。」

「家康は天下人。
その時を辛抱強く待って天下をとってすぐ亡くなっちゃうんだよね。」

「そうなんだ。」

「練習は辛い。けど楽しい時間はあっという間。この楽しい時間のためにたくさん辛抱してきたよね俺たち。」

「、、。そうだな!」

「あぁ。早く吹きたい。
けど終わってほしくないなぁ。」

この時間が永遠に続けばいいのにな。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

若妻の穴を堪能する夫の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。

スタジオ.T
青春
 幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。  そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。    ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。

生意気な女の子久しぶりのお仕置き

恩知らずなわんこ
現代文学
久しくお仕置きを受けていなかった女の子彩花はすっかり調子に乗っていた。そんな彩花はある事から久しぶりに厳しいお仕置きを受けてしまう。

13歳女子は男友達のためヌードモデルになる

矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。

勝負に勝ったので委員長におっぱいを見せてもらった

矢木羽研
青春
優等生の委員長と「勝ったほうが言うことを聞く」という賭けをしたので、「おっぱい見せて」と頼んでみたら……青春寸止めストーリー。

夏の決意

S.H.L
青春
主人公の遥(はるか)は高校3年生の女子バスケットボール部のキャプテン。部員たちとともに全国大会出場を目指して練習に励んでいたが、ある日、突然のアクシデントによりチームは崩壊の危機に瀕する。そんな中、遥は自らの決意を示すため、坊主頭になることを決意する。この決意はチームを再び一つにまとめるきっかけとなり、仲間たちとの絆を深め、成長していく青春ストーリー。

処理中です...