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第四楽章 中部日本吹奏楽コンクール

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北浜高校は、会場でそのまま解散して
雨宮は家に帰らず北浜高校の部室に来ていた。

帰ろうと思ったがこのまま帰るのはなんか
落ち着かないと思い1人で部室に寄った。

もちろん部室には誰もいなく、いや誰もいない方がいいんだけど。

雨宮は楽器をもう一度片付ける。
会場に残らず楽器を運搬してくれたメンバーもいたため楽器は元の位置に戻されていた。

金賞は取れた。だけど雨宮は納得していなかった。今日の演奏は最高の演奏だったし、文句のつけようがない演奏だったはずだ。
だけど、、すると雨宮の目元から涙があふれていた。

「あれ、なんでだ。中学の時は涙なんて出なかったのにな。」

涙を止めようとする。だけど涙が止まらない。

「あっそうか。俺、悔しいんだ。」

初めてわかった。全力で挑んだ。けど負けた。

すると部室の扉が開き1人の生徒が入ってきた。

若菜だ。

雨宮はすぐ涙を拭き若菜に話しかける。

「おう。どうしたんだよ。」

「別に、楽器整備しようかなと思って、。」

「そうか、じゃあ俺もう帰るから、」

「えっ?ちょっと待ってよ。」

「うるさいいいからほっとけよ。」

「いいわけないでしょ。」
と若菜は雨宮の腕を握っていた。震えていた。

「私だって悔しいんだよ。」

すると若菜の目から涙があふれていた。
普段あの自信がありふれている顔。その彼女から涙が出ているのは想像できなかった。
口を押さえてひたすらに涙を抑え込もうとしているのだろうか。まるで友達に泣かされた小さい子供のようにひたすら泣いてた。



雨宮はただ若菜が泣き止むのを待った。
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