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女神の呪い
第849話
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双子の名前が決まらないままお酒が進み、名付けがどんどん適当になっていっている。
これは本日の名付けは諦めて、明日酔いが醒めてからキチンと考えてもらおう。
「エルフだしエルってのはどーおー?」
「懐かしい名だ。奴も確かエルフの血を引いていた」
お酒を楽しむ騎士様が名前を挙げるたびに僕の横で相槌を打つスピード狂、騎士様達が座っているのは神薙さんの指定席の近くだから僕らとはちょっと離れていてこの子の小さな声は届かないだろう。
呟かれるたびにツッコミたい事案が増えていきます。
「このチーズの生ハム巻き美味しー」
「手羽先のピリ辛揚げも美味い」
「主様、この鯖ポテトサラダ食べてみてください、アカーシャが作ったんです」
「えっ普通!?」
「アイツが作ると危険なのは創作料理、材料を揃えて監視をつければレシピ通りの料理は作れる」
「それ、俺が言いたかったんだけどなァ」
なぜかアカーシャについてマウント合戦を始める刀雲とギレン、一緒に暮らしているから刀雲が優勢かな。
「こうやって生ハムを机に置いて、食べる分とるの楽しい」
「神薙様は原木のまま食べるけどな」
「ワインが合う」
「……っ高級品なのに!!」
魚介類とともにギレンがお歳暮だと持ってきてくれたのは生ハムの原木五本、一本は刀雲と騎士様に渡し、四本は神薙さんが独占しました。
なので大人達はぜひ自制していただき、子供達の分を残しておいてほしい。
いや待てよ、もしかして生ハムって手作りできるんだろうか?
「イツキ、ほら」
「いいの? ありがと」
エルフの子とスピード狂を左右に座らせて食事の世話をしていたら、なんと刀雲がお皿に生ハムを切り分けてもってきてくれた。
ドリアンに任せればいいのに、自分で持ってきてくれるところが刀雲だよね、パパカッコイイ。
「アー君にいさま、なんで僕らの分あんなに少ないの? たくさんあるから貰ってくればいい」
「やらかす前に言っておく。神薙様は最強の邪神、供えられたものを盗んだり、食べ物を横取りしたら絶対にダメだからな、俺らは庇えない」
『丸のみされてお口の中で振られるの』
「あれ、怖いよな」
「涎でべちょべちょになるです」
「神薙様がくれたら食べてもいいけど、盗みはダメ、絶対」
幼児組がエルフの子に神薙さんのことを解説している。
そうだね、洗礼を受ける前に注意事項を伝えるのも大事だよね。
でもまぁ一度はやるんだろうな、度胸試しにやってお仕置きを受けている姿を見たことがあるけど、頭からパクっと丸呑みされて口の中で振られるんだよね。
あれをやられると数日粘液が体中について取れない、クリーンでも取れない、家が汚れてドリアンが泣く。
「ははうえ、飲み物ください」
「次は何が飲みたい? 果物ジュースからお茶まで色々あるよ? 自分で選ぶ?」
メニュー画面をスピード狂の前に展開して、選ぶように促したら困ったようにこちらに顔を向けた。
「見えないので選べないです」
「何それ面白そう!! 私もやりたい!!」
「アカーシャ、わたしはそろそろデザート食べたいなぁ。食べさせて」
「おいネヴォラ、アカーシャは俺の嫁だ、そろそろ返せ。アカーシャ、こっちきて酌を――」
「ママー! イネスが俺らの分までエビフライ食べたー!!」
「こらイネス! 小食設定でしょ!」
「魔力変換を覚えました! 無限に食べれます!」
「イネスにーちゃそれ俺の!」
待ってみなさんちょっと一回静かにしてもらっていい?
スピード狂が今とんでもない爆弾落とした気がするんだ。
これは本日の名付けは諦めて、明日酔いが醒めてからキチンと考えてもらおう。
「エルフだしエルってのはどーおー?」
「懐かしい名だ。奴も確かエルフの血を引いていた」
お酒を楽しむ騎士様が名前を挙げるたびに僕の横で相槌を打つスピード狂、騎士様達が座っているのは神薙さんの指定席の近くだから僕らとはちょっと離れていてこの子の小さな声は届かないだろう。
呟かれるたびにツッコミたい事案が増えていきます。
「このチーズの生ハム巻き美味しー」
「手羽先のピリ辛揚げも美味い」
「主様、この鯖ポテトサラダ食べてみてください、アカーシャが作ったんです」
「えっ普通!?」
「アイツが作ると危険なのは創作料理、材料を揃えて監視をつければレシピ通りの料理は作れる」
「それ、俺が言いたかったんだけどなァ」
なぜかアカーシャについてマウント合戦を始める刀雲とギレン、一緒に暮らしているから刀雲が優勢かな。
「こうやって生ハムを机に置いて、食べる分とるの楽しい」
「神薙様は原木のまま食べるけどな」
「ワインが合う」
「……っ高級品なのに!!」
魚介類とともにギレンがお歳暮だと持ってきてくれたのは生ハムの原木五本、一本は刀雲と騎士様に渡し、四本は神薙さんが独占しました。
なので大人達はぜひ自制していただき、子供達の分を残しておいてほしい。
いや待てよ、もしかして生ハムって手作りできるんだろうか?
「イツキ、ほら」
「いいの? ありがと」
エルフの子とスピード狂を左右に座らせて食事の世話をしていたら、なんと刀雲がお皿に生ハムを切り分けてもってきてくれた。
ドリアンに任せればいいのに、自分で持ってきてくれるところが刀雲だよね、パパカッコイイ。
「アー君にいさま、なんで僕らの分あんなに少ないの? たくさんあるから貰ってくればいい」
「やらかす前に言っておく。神薙様は最強の邪神、供えられたものを盗んだり、食べ物を横取りしたら絶対にダメだからな、俺らは庇えない」
『丸のみされてお口の中で振られるの』
「あれ、怖いよな」
「涎でべちょべちょになるです」
「神薙様がくれたら食べてもいいけど、盗みはダメ、絶対」
幼児組がエルフの子に神薙さんのことを解説している。
そうだね、洗礼を受ける前に注意事項を伝えるのも大事だよね。
でもまぁ一度はやるんだろうな、度胸試しにやってお仕置きを受けている姿を見たことがあるけど、頭からパクっと丸呑みされて口の中で振られるんだよね。
あれをやられると数日粘液が体中について取れない、クリーンでも取れない、家が汚れてドリアンが泣く。
「ははうえ、飲み物ください」
「次は何が飲みたい? 果物ジュースからお茶まで色々あるよ? 自分で選ぶ?」
メニュー画面をスピード狂の前に展開して、選ぶように促したら困ったようにこちらに顔を向けた。
「見えないので選べないです」
「何それ面白そう!! 私もやりたい!!」
「アカーシャ、わたしはそろそろデザート食べたいなぁ。食べさせて」
「おいネヴォラ、アカーシャは俺の嫁だ、そろそろ返せ。アカーシャ、こっちきて酌を――」
「ママー! イネスが俺らの分までエビフライ食べたー!!」
「こらイネス! 小食設定でしょ!」
「魔力変換を覚えました! 無限に食べれます!」
「イネスにーちゃそれ俺の!」
待ってみなさんちょっと一回静かにしてもらっていい?
スピード狂が今とんでもない爆弾落とした気がするんだ。
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