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湯水のごとくお金を使おう
第754話
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腰巻一つだった理由は子供達と水浴びしていたからだそうです。
「暑さ対策にトレントがどこからか水を引いてきて滝と川を作った」
「甘やかしの規模が凄い」
最近では安全地帯を拡大、畑を増やしてついでに料理も始めたらしい。
雷ちゃんの所のトレントは子煩悩のようだ。
「しかも滝の裏が鉱山に通じていたらしくてな、希少な鉱石が山のように出てきた」
「へぇアー君が喜びそう」
「ああ今は旅行中だったか」
「うん、砂漠まで船旅予定」
好奇心の塊のようなあの三人が大人しく船に揺られているかはちょっと疑問、海の主の一匹や二匹、下僕にしていても僕は驚きませんよ。
「そこを遊び場にしたいと子供達が言い出してな、洞窟を広げたのはいいが、今度は掘った時に出てきた鉱石が邪魔になった」
アー君なら迷いなく国庫に放り込みそうだなぁ。
「とりあえず宝物庫を作って投げ入れてあるが、邪魔で仕方がない」
どうしてこう、僕の子供達が抱える悩みって贅沢なんだろう。
「そうだ、タイガいらないか? 作品に使うといい」
「うむ、見に行かせてもらう」
「我らも一緒に行って、ヨムに似合う宝石を探そう」
「宝石って食える?」
「ヨムならきっと食べれるよ」
隙あらばイチャイチャするセティとヨムちゃん、どこでも発情するよりマシと思ってスルーします。
「……この男は、誰だ」
「雷ちゃんの弟のセティだよ、父親は刀雲と騎士様」
「そうか、アイツが見境をなくすとこんな感じになるのか、嫌な世界だな」
その世界を雷ちゃんも満喫してるけどね。
「馳走になった。ではな、子供達が待っているから帰る――」
「待ったぁぁぁ!」
立ち上がって転移しようとした雷ちゃんの足にしがみついて転移を阻止、僕にしては結構素早かったと思うんだけどどうだろう!
「雷ちゃん、僕の相談に乗ってないよ!」
「そういえば、そうだな?」
うんうん、プリンを食べながら語ったのは雷ちゃんの家族のことだよ!
「すまんすまん」
座りなおしてくれたので空のお皿は片付け、緑茶を出してもらった。
「それで相談とは何だ?」
「こっち来て」
座敷を隔てている襖を開けて隣の部屋に入ると、畳に敷かれた布団の上で赤ちゃんが一人と幼児が一人、刀雲にぺたりとくっついて寝ていた。
「あの子、片方が僕とセティの子で、もう一人がセティとヨムちゃんの子を僕が産んだの。本当は二人の前にもう二人いるけど、それはラセンの別荘周辺に住む魔物が育ててくれてる」
「四人も産んだのか?」
「そうだね、僕が産んだのは四人かな」
「母が産んだのは?」
「刀雲の頭の上にカゴあるでしょ、あの中にある三つの卵はヨムちゃんが産んだんだよ」
多分そろそろ四つ目の卵産まれるかもしれない、僕が妊娠してるかは見抜く人材がお出かけ中なのでちょっと分からないんだよね。
「相談っていうのはね、次々産まれる子供達をどうしたらいいかなぁって」
「今すぐ我が弟、セティを去勢しろ」
ヨムちゃんの体をまさぐっているセティを睨みつけながら雷ちゃんがそう告げた。
まぁそうだよねぇ、僕が代理出産した子を含めると邪神の子がプラス五、世の中のバランスを気にする雷ちゃんからすると頭が痛い案件だと思う。
「暑さ対策にトレントがどこからか水を引いてきて滝と川を作った」
「甘やかしの規模が凄い」
最近では安全地帯を拡大、畑を増やしてついでに料理も始めたらしい。
雷ちゃんの所のトレントは子煩悩のようだ。
「しかも滝の裏が鉱山に通じていたらしくてな、希少な鉱石が山のように出てきた」
「へぇアー君が喜びそう」
「ああ今は旅行中だったか」
「うん、砂漠まで船旅予定」
好奇心の塊のようなあの三人が大人しく船に揺られているかはちょっと疑問、海の主の一匹や二匹、下僕にしていても僕は驚きませんよ。
「そこを遊び場にしたいと子供達が言い出してな、洞窟を広げたのはいいが、今度は掘った時に出てきた鉱石が邪魔になった」
アー君なら迷いなく国庫に放り込みそうだなぁ。
「とりあえず宝物庫を作って投げ入れてあるが、邪魔で仕方がない」
どうしてこう、僕の子供達が抱える悩みって贅沢なんだろう。
「そうだ、タイガいらないか? 作品に使うといい」
「うむ、見に行かせてもらう」
「我らも一緒に行って、ヨムに似合う宝石を探そう」
「宝石って食える?」
「ヨムならきっと食べれるよ」
隙あらばイチャイチャするセティとヨムちゃん、どこでも発情するよりマシと思ってスルーします。
「……この男は、誰だ」
「雷ちゃんの弟のセティだよ、父親は刀雲と騎士様」
「そうか、アイツが見境をなくすとこんな感じになるのか、嫌な世界だな」
その世界を雷ちゃんも満喫してるけどね。
「馳走になった。ではな、子供達が待っているから帰る――」
「待ったぁぁぁ!」
立ち上がって転移しようとした雷ちゃんの足にしがみついて転移を阻止、僕にしては結構素早かったと思うんだけどどうだろう!
「雷ちゃん、僕の相談に乗ってないよ!」
「そういえば、そうだな?」
うんうん、プリンを食べながら語ったのは雷ちゃんの家族のことだよ!
「すまんすまん」
座りなおしてくれたので空のお皿は片付け、緑茶を出してもらった。
「それで相談とは何だ?」
「こっち来て」
座敷を隔てている襖を開けて隣の部屋に入ると、畳に敷かれた布団の上で赤ちゃんが一人と幼児が一人、刀雲にぺたりとくっついて寝ていた。
「あの子、片方が僕とセティの子で、もう一人がセティとヨムちゃんの子を僕が産んだの。本当は二人の前にもう二人いるけど、それはラセンの別荘周辺に住む魔物が育ててくれてる」
「四人も産んだのか?」
「そうだね、僕が産んだのは四人かな」
「母が産んだのは?」
「刀雲の頭の上にカゴあるでしょ、あの中にある三つの卵はヨムちゃんが産んだんだよ」
多分そろそろ四つ目の卵産まれるかもしれない、僕が妊娠してるかは見抜く人材がお出かけ中なのでちょっと分からないんだよね。
「相談っていうのはね、次々産まれる子供達をどうしたらいいかなぁって」
「今すぐ我が弟、セティを去勢しろ」
ヨムちゃんの体をまさぐっているセティを睨みつけながら雷ちゃんがそう告げた。
まぁそうだよねぇ、僕が代理出産した子を含めると邪神の子がプラス五、世の中のバランスを気にする雷ちゃんからすると頭が痛い案件だと思う。
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