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家族が増えました
第408話
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「ダンスホールを改造してもらった」
「嘘だよね」
「うん」
下を覗きながら「ダンスホールみたい」と呟いたらアカーシャにそんな冗談を言われた。
ホールは中央に楕円形の噴水が設置されていて、将来的には魚を放して新鮮な魚を売る予定だそうです、まさかの生けす代わり。
『泳いじゃダメかな』
「怒られそうだからやめておこう」
二人の話を聞いてエムとローがそっと一歩下がった。
どうやら怒られそうな事をしようとしていたらしい、賢明な判断だと思う、執事長さん怒ったらきっと怖いよ。
「シャムスからお願いされてすぐに思いついたの?」
「ううん、この間の合宿で課題として提案したものを形にしてもらったんだ」
課題内容は『観光客から銀貨一枚でも多く搾り取る方法』だとか、この国、観光客なんているんだチャレンジャーな人達だな。
いや、それより課題内容にツッコミ入れるべきかな?
「女神様のチラシからヒントを得て、皆でデザインを考えたんだ」
ここにきて女神様の我儘がいい仕事をしたという事実が発覚、イベントもののチラシとか大量に押し付けられてたからなぁ、そこにショッピングモールの写真載ってたんだね。
英語が読めなかったからスルーしてたけど、そう言えば海外の雑誌もあった気がする。
「店の入り口付近は一般家庭向け、こっちのモールは買い物を楽しませようかなって」
「お肉屋のみでそこまで楽しめるかな?」
「とりあえず肉の売り場だけ確保出来れば良かったから、従業員の確保が出来たら港と連携させて魚売り場を設置する予定」
「港の売り上げは落ちない?」
「大丈夫、ヨムのお陰で収獲がほぼ倍になっているんだ」
ヨムちゃん効果凄い。
安産だけでなく漁の収獲にまで影響及ぼしているんだね。
「他には何か売らないの?」
「うーん、時間がなかったからまだ詳細なところ詰めてないんだよね」
「ゆにゅーひん売るの! レモン! とりにく!」
「それいいな、ついでだからチーズとか米とかもここで売ればどうだ?」
レモンは分かる。
鶏肉?
あ、ドラグーン名物のワイバーンの肉の事か!
「確かにここで売ればマシュー君の負担減りそうだね~、最近お仕事増えたらしいから喜んで契約結んでくれるんじゃないかな?」
『鶏肉はかぐやと夢でひょいっとする?』
「え、それ出来るっけ?」
『だいじょーぶよー』
「どうしたの?」
「シャムスが鶏肉はかぐやと夢経由でやり取りすればいいって」
送料いらず!!
ってそうではなく。
「そんな便利機能あったっけ?」
「スキルや加護を共有出来るぐらいだから、まぁ出来るんじゃないか? やってみれば分かる。ダメだったら他の方法考えればいい」
「夢の中に置いておくとさ、獅皇さんに食べられちゃったりしない?」
一口だけとか言って完食しそう、だってシャムスのパパだもの。
「……ね、ちょっと前だけど、シャムスやイネスが僕のアイテムボックスの中身勝手に漁っていた時期があった気がするんだ」
『してないよ、そんなことしてないよ、おやつ食べ尽くしてないよ』
「あの方法なら夢の中より確実じゃない?」
「確かに、問題は……誰がかぐやと共有するかになる」
僕は嫌です。
解放した瞬間、子供達におやつ食い尽くされる未来が見えるもの。
『隠しおやつ公開するのはやーよー』
『おれも』
「ゎぅ」
「この方法が使えるなら獣人の国にいるルカ兄さんに食料支援が出来るね、よし、ぼく、が……やっぱなし、今のなしで!!!」
全身を真っ赤にさせたアカーシャが自分の言葉を必死に取り消している。
一体アイテムボックスに何を入れているんだろうか。
「嘘だよね」
「うん」
下を覗きながら「ダンスホールみたい」と呟いたらアカーシャにそんな冗談を言われた。
ホールは中央に楕円形の噴水が設置されていて、将来的には魚を放して新鮮な魚を売る予定だそうです、まさかの生けす代わり。
『泳いじゃダメかな』
「怒られそうだからやめておこう」
二人の話を聞いてエムとローがそっと一歩下がった。
どうやら怒られそうな事をしようとしていたらしい、賢明な判断だと思う、執事長さん怒ったらきっと怖いよ。
「シャムスからお願いされてすぐに思いついたの?」
「ううん、この間の合宿で課題として提案したものを形にしてもらったんだ」
課題内容は『観光客から銀貨一枚でも多く搾り取る方法』だとか、この国、観光客なんているんだチャレンジャーな人達だな。
いや、それより課題内容にツッコミ入れるべきかな?
「女神様のチラシからヒントを得て、皆でデザインを考えたんだ」
ここにきて女神様の我儘がいい仕事をしたという事実が発覚、イベントもののチラシとか大量に押し付けられてたからなぁ、そこにショッピングモールの写真載ってたんだね。
英語が読めなかったからスルーしてたけど、そう言えば海外の雑誌もあった気がする。
「店の入り口付近は一般家庭向け、こっちのモールは買い物を楽しませようかなって」
「お肉屋のみでそこまで楽しめるかな?」
「とりあえず肉の売り場だけ確保出来れば良かったから、従業員の確保が出来たら港と連携させて魚売り場を設置する予定」
「港の売り上げは落ちない?」
「大丈夫、ヨムのお陰で収獲がほぼ倍になっているんだ」
ヨムちゃん効果凄い。
安産だけでなく漁の収獲にまで影響及ぼしているんだね。
「他には何か売らないの?」
「うーん、時間がなかったからまだ詳細なところ詰めてないんだよね」
「ゆにゅーひん売るの! レモン! とりにく!」
「それいいな、ついでだからチーズとか米とかもここで売ればどうだ?」
レモンは分かる。
鶏肉?
あ、ドラグーン名物のワイバーンの肉の事か!
「確かにここで売ればマシュー君の負担減りそうだね~、最近お仕事増えたらしいから喜んで契約結んでくれるんじゃないかな?」
『鶏肉はかぐやと夢でひょいっとする?』
「え、それ出来るっけ?」
『だいじょーぶよー』
「どうしたの?」
「シャムスが鶏肉はかぐやと夢経由でやり取りすればいいって」
送料いらず!!
ってそうではなく。
「そんな便利機能あったっけ?」
「スキルや加護を共有出来るぐらいだから、まぁ出来るんじゃないか? やってみれば分かる。ダメだったら他の方法考えればいい」
「夢の中に置いておくとさ、獅皇さんに食べられちゃったりしない?」
一口だけとか言って完食しそう、だってシャムスのパパだもの。
「……ね、ちょっと前だけど、シャムスやイネスが僕のアイテムボックスの中身勝手に漁っていた時期があった気がするんだ」
『してないよ、そんなことしてないよ、おやつ食べ尽くしてないよ』
「あの方法なら夢の中より確実じゃない?」
「確かに、問題は……誰がかぐやと共有するかになる」
僕は嫌です。
解放した瞬間、子供達におやつ食い尽くされる未来が見えるもの。
『隠しおやつ公開するのはやーよー』
『おれも』
「ゎぅ」
「この方法が使えるなら獣人の国にいるルカ兄さんに食料支援が出来るね、よし、ぼく、が……やっぱなし、今のなしで!!!」
全身を真っ赤にさせたアカーシャが自分の言葉を必死に取り消している。
一体アイテムボックスに何を入れているんだろうか。
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