高価格のロイヤルホストは客の民度が高いので「働くのが楽」は本当か…コメダも

 また、一見すると忙しくてキツそうなファストフードチェーンでも、現場ではかなり分業が進んでいるので、自分の業務に慣れてくれば大変さは軽減されるし、店側もスキルが高いスタッフには長く残ってほしいので時給が上がるケースも珍しくない。また店舗やチェーンにもよるが、同世代の若いスタッフが多くてサークル気分でそれなりに楽しいというケースもあるし、忙しい労働環境での経験がのちの社会人人生で役に立つ機会も出てくるかもしれない。なので、時給などの目に見える待遇以外にも、効果やメリットというのは、実際に働いてみないとわからない」

 ちなみに、飲食業界のなかで「学生のうちに、できればこういうお店で働く経験をしておいたほうがいい」というお薦めの業種・業態などはあるものなのか。

「お客さんとのコミュニケーションがとりやすいお店はお薦めです。週に1~2回、気分転換やお小遣い稼ぎで社会人が働いても楽しめますが、学生さんにもお薦めできます。食事やお酒を飲みながらくつろぎに来店する社会人のお客さんから、本音や会社の生の情報が得られます。お客さんとのコミュニケーションから得た情報やコネは就職活動に活かされますし、日ごろ飲食店で社会人と接していると、慣れから面接時に物怖じしなくなります。特に単価の高めのお店だと大企業の役員や部長クラスも来店しますし、接待でも利用されています。飲食店でのアルバイトが不人気ということを最近聞きますが、日ごろ接点のない方々との出会いがあったり、いろいろなお話も聞けたりしますのでアルバイト先候補としていいのではないでしょうか」(江間氏)

(文=Business Journal編集部、協力=江間正和/東京未来倶楽部(株)代表)